「遺跡」と「史跡」の違いとは?わかりやすく解説

違いのギモン

昔はダサいと思われていた「遺跡」めぐりなども、現在では歴史ブームなどによってはやっていますよね。歴女(れきじょ)という言葉もあるとおり、女性人気もあります。

ところで、「遺跡」と似たような言葉として「史跡」があげられます。

「遺跡」と「史跡」では何が違うのでしょうか。これは知らない人が多いと思います。

そこで、今回は「遺跡」と「史跡」の違いについて解説していきたいと思います。

結論:史跡は遺跡の一種

「史跡」は「遺跡」の一種です。

そして、「遺跡」とは過去の人類の営みが残された場所や昔の建物や歴史的な事件があった場所などのことです。

また、「史跡」とは遺跡の中でも特に歴史的・学術的価値が高い場所のことです。

「遺跡」をもっと詳しく

遺跡とは過去の人類の営みが残された場所や昔の建物や歴史的な事件があった場所などのことです。

そして、これには貝塚、古墳、集落跡などが含まれます。ちなみに貝塚とは古代の人々のゴミ捨て場のうち、当時の人々が捨てた貝殻がたくさんたまっている場所のことです。

そして、日本に遺跡は46万か所以上あり、そのうち貝塚は3000か所以上、古墳や横穴墓(おうけつぼ、よこあなぼ)は15万か所です。

 

そして、遺跡にあるもののうち、住居など動かせないもののことを「遺構(いこう)」と言い、動かせるものを「遺物(いぶつ)」と呼びます。

また、遺跡に時代性は関係ないため、つい先日のことでも時代的背景を読み取ることができる痕跡になっていれば遺跡であると言うことができます。

「史跡」をもっと詳しく

史跡とは遺跡の中でも特に歴史的・学術的価値が高い場所のことです。

そして、文化財保護法では、遺跡と一般的に考えられるもののうち、特に歴史的・学術的価値が高いと認められ、保護が必要であると国や地方公共団体が指定したもののことを史跡であると定義しています。

ちなみに、現在国が指定している史跡は全国に1694か所あります。そして、指定は文部科学大臣が行います。

また、史跡の中でも特に重要であり、日本文化の象徴であるとされているものは「特別史跡」と呼ばれ、現在は61か所あります。

 

そして、国からの指定がもれたものに関しては地方公共団体が独自の条件に基づいて史跡であると指定している場合があります。

その名前は地方公共団体ごとに違いますが、「旧跡」、「地域文化財」、「県指定遺跡」などが一般的です。混乱を避けるため、「史跡」と呼称されることはありません。

また、まぎらわしいので「遺跡」と呼ばれることもありません。

まとめ

以上、この記事では、「遺跡」と「史跡」の違いについて解説しました。

  • 遺跡:過去の人類の営みが残された場所や昔の建物や歴史的な事件があった場所などのこと
  • 史跡:遺跡の中でも特に歴史的・学術的価値が高い場所のこと

みなさんもぜひ、「遺跡」や「史跡」をめぐってみてください。たくさんの発見があると思います。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。