リフレーミングとは?活用例や練習のためのワークまで解説!

言葉

リフレーミングとは「物事の見方を意識的に変えること」という意味です。

リフレーミングは心理学用語であるため、意味を知らない人も多いでしょうが、日常生活でも活用できる便利な心理現象です。

この機会に、詳しい意味や活用方法をしっかりと理解しましょう。

「リフレーミング」の意味

リフレーミング

物事の見方を意識的に変えること

例:2か月を短いのではなく長い期間だと捉えること

心理学的に言えばリフレーミングとは、もともとある枠組みで捉えられていた物事を、異なる枠組みで見ることを表します。

特に、「ネガティブな視点をポジティブな視点に変える」という視点の変化がよく行われます。

物事そのものを直接的に変化させようとするのではなく、その物事への視点を変化させようとするのです。

「リフレーミング」の具体例


リフレーミングは、物事のとらえ方を意識的に変えることを表す言葉です。

日常生活で活用できるような2つの具体例を挙げて説明します。

すっぱい葡萄

イソップ童話の『すっぱい葡萄』は、リフレーミングの例として有名です。

キツネがお腹を空かせて歩いていると、高い木に美味しそうな葡萄が実っているのを発見します。

キツネはなんとか葡萄を手に入れようとしますが、高い木に実っている葡萄を手に入れることが出来ません。

キツネは、「どうせあの葡萄はすっぱくてまずいだろう」と考えて諦めます。

キツネは「おいしい葡萄」から「すっぱくてまずい葡萄」というリフレーミングを行うことで、葡萄を手に入れられない悔しさを軽減させています。

「実っている葡萄を手に入れる」という直接的な行動を続けるのではなく「葡萄に対する見方を意識的に変える」というリフレーミングを行ったのです。

大学生活

大学4年生の夏休みが終わり、大学生活が残り半年となったとします。

このときに、残りの時間を「もう半年しかない」と捉えるのか、「まだ半年もある」と捉えるのかによって心理状況やその後の行動が大きく変わります。

「まだ半年もある」と考える人は、残りの時間をだらだらと無駄に過ごしてしまう可能性があります。

この考えを「もう半年しかない」という考えに変えることで「わずかな時間をどう過ごそう」と考えて有意義に過ごすことができるかもしれないのです。

 

この見方の変化がリフレーミングです。

「リフレーミング」の分類

リフレーミングは以下のように5種類に分類することができます。

  1. 言葉のリフレーミング
  2. As IFのリフレーミング
  3. 時間軸のリフレーミング
  4. 解体のリフレーミング
  5. Wantのフレーミング

分類➀:言葉のリフレーミング

言葉のリフレーミングとは、同じ事実でも言葉による表現を変化させることで思考を変換することです。

たとえば以下のような変換が、言葉のリフレーミングです。

  • 心配性→慎重で用心深い
  • 内向的→思慮深い
  • 飽き性→好奇心旺盛

分類➁:As IFのリフレーミング

AsIFのリフレーミングとは、「もし、〇〇だったら」などの形で仮定をすることで、発想の転換を行う方法です。

  • もし私が消費者の立場だったら
  • もし○○さんが同じ事をしていたら

このように立場や発想を変えることで、新しいアイデアを生み出すことができます。

分類➂:時間軸のリフレーミング

時間軸のリフレーミングとは、過去や現在、未来という時間軸を活用して思考を転換する方法のことです。

具体的には、以下のような例が挙げられます。

  • 10年後の自分から考えたら、今の私は何をすべきだろう
  • 失敗をしたのがまだ若い今でよかった
  • 過去から見れば自分は大分成長することができた

未来から見た現時点のリフレーミングと、今でよかったと考えるリフレーミング、過去から見た現時点のリフレーミングに分かれます。

分類➃:解体のリフレーミング

解体のリフレーミングとは、問題や課題を解体して細かい部分ごとに整理する考え方のことです。

枠組みそのものを解体することで、新しい焦点からものごとを考え直すことができます。

たとえば、テスト勉強に頭を悩まされているときには、以下のように問題を解体することでものごとを考え直すことができます。

  • いつまでに何をやる必要があるのか
  • 勉強すべき科目の優先事項はどうか
  • 各科目にどれほど時間がかかるのか

分類➄:Wantのリフレーミング

Wantのフレーミングとは、「自分はどうしたいのか?」という質問をすることで、感情を整えたり、現状を打開したりする手法のことです。

たとえば、恋人との関係性に悩んでいる際に、自分に「それならどうしたいのか?」と問いかけます。

その回答として「別れたい」なのか「もっとコミュニケーションを取りたい」なのかなど問題解決に一歩近づくことができます。

「リフレーミング」の効果


リフレーミングには、以下のような効果があります。

  • モチベーションアップ
  • 自信がつく
  • 苦手意識が弱まる
  • 人間関係が良くなる
  • 前向きな思考になる

「リフレーミング」の英語訳


リフレーミングを英語に訳すと、次のような表現になります。

  • reframing
    (リフレーミング)

“framing” は「考え方の枠組み」という意味です。

“re” は、「再び」「改めて」という意味の接頭語です。

「考えの枠組みを再び定める」という意味の英単語です。

「リフレーミング」の活用

リフレーミングは、日常生活のさまざまな場面に活用することができます。

その代表例として、以下の5つの場面を挙げて説明します。

  • ビジネス
  • 子育て
  • マーケティング
  • 人材育成
  • イノベーション

ビジネスにおける「リフレーミング」

仕事の中では、以下のようにリフレーミングを活用することができます。

ビジネスにおけるリフレーミング
  • 自信がない→丁寧に仕事をすることができる
  • 技術が乏しい→成長の余地がある

子育てにおける「リフレーミング」

また、子育てにもリフレーミングは活用できます。

子育てをしていると、我が子のことでもイライラしたり不満に思ってしまうことが多くあると思います。

そんなときに、以下のようにリフレーミングを使うことでポジティブな気持ちで子供と向き合うことができるのです。

子育てにおけるリフレーミング
  • 言い訳をする→頭の回転が早い
  • やるべきことをやらずに遊んでばかりいる→集中力がある

マーケティングにおける「リフレーミング」

マーケティングでは、「自社製品やサービスのとらえ方を変える」という形でリフレーミングを活用できます。

マーケティングおけるリフレーミング
  • 高品質で価格が高い→コスト削減ではなく高品質のPRに投資
  • 限られた顧客層→無理に顧客層を広げずに一部の層に刺さるPR

努力の方向性や商品のPR方法を変更するためにリフレーミングが役立つのです。

人材育成における「リフレーミング」

人材育成では、「考え方の枠組みを転換」「より広い視野で課題を考えるきっかけづくり」のため、リフレーミングを活用します。

たとえば、以下のように部下の行動の原因を部下の人間性ではなく、環境のせいなのではないかと疑うことができます。

人材育成おけるリフレーミング
  • 質問をしない部下→上司が忙しそうにしているから

リフレーミングを用いたこのような発想の転換から「部下が質問・相談をしやすい環境作りをしようという考えにいたり、人材育成に活用できます。

イノベーションにおける「リフレーミング」

イノベーションを生み出すためにもリフレーミングを活用できます。

求められている機能や答えがひとつでも、答えまでの道のりは無限にあるという思考が可能になるのです。

イノベーションの意味

イノベーションとは、技術革新を表す言葉です。

現代では、モノや仕組み、サービス、ビジネスモデルなどに新たな考え方や技術を取り入れて新たな価値を生みだすという意味で使われます。

「リフレーミング」を学ぶワーク


リフレーミングを学ぶための方法はいくつかありますが、その中でも有名な方法は以下の2つです。

リフレーミングのワーク
  • リフレーミングカード
  • リフレーミングノート

リフレーミングカード

リフレーミングカードとは、表にネガティブなイメージ、裏にそれをリフレーミングしたポジティブなイメージを書いたカードのことです。

[出典:https://reframing.jimdofree.com/]

リフレーミングカードを作ることで、一度だけでなく繰り返しリフレーミングを見ることで、考え方の変化を頭に馴染ませることができます。

また、リフレーミングカードをゼロから作ることで、制作の過程でもリフレーミングを学ぶことができます。

リフレーミングノート

リフレーミングノートとは、ノートの左側にマイナスのことを、右側にそれをポジティブに変化させた言葉を書き込むノートのことです。

リフレーミングノートは、さまざまなテーマで作ることができます。

例えば「自分の嫌いな所」や「上司の嫌いな所」などのテーマで作ります。

その場合、左側に自分や上司の嫌いな所を書き、それをポジティブに捉えたときの表現を右側に書くのです。

「リフレーミング」の類義語


リフレーミングの類義語には以下のようなものがあります。

  • ポジティブシンキング
    物事を良い方向にとらえる考え方
  • フレーミング効果
    物事を表現する枠組みを変えることで与える印象も変わること

「リフレーミング」と「ポジティブシンキング」の違い

  • リフレーミング
    物事を良い方向にとらえる考え方
  • ポジティブシンキング
    物事の見方を変化させる思考法
つまり、リフレーミングは単なる前向き思考ではなく、その他のあらゆる思考の変換を含む言葉なのです。

具体的には、「相手に共感する」「問題の原因を異なるものに見出す」などの変化もリフレーミングに含まれます。

「リフレーミング」のまとめ

以上、この記事ではリフレーミングについて解説しました。

読み方リフレーミング
意味物事の見方を意識的に変えること
英語訳reframing(リフレーミング)
類義語ポジティブシンキング
フレーミング効果

リフレーミングの意味だけでなく、日常生活への取り入れ方まで、しっかりと理解しておきましょう。

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LEON
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年間100冊読む本の虫。InstagramよりTwitter派。 大学でも、精神分析を学びながら文章の書き方を日々勉強しています。 「言葉」と「心理学用語」の執筆が得意です。