「リサイタル 」とは?音楽での意味からコンサートとの違いまで解説

言葉

リサイタルは「独唱会・独奏会」のことです。

某人気漫画ではガキ大将がリサイタルを開催しますが、リサイタルがどのような意味なのか気になっていませんか?

また、リサイタルとコンサートにはどのような違いがあるか知っていますか?

この記事ではリサイタルの意味からコンサートとの違いまで詳しく解説しています。

☆「リサイタル」をざっくり言うと……

英語表記リサイタル(recital)
意味独唱会・独奏会
コンサートとの違いステージに立つ人数
会場の規模
音楽ジャンル など
ライブとの違いステージに立つ人数
音楽ジャンル
音楽の楽しみ方
語源英語の “recital”
類義語音楽会
コンサート
ライブ
GIG

「リサイタル」の意味

リサイタル

独唱会・独奏会

リサイタルは1人の歌手・もしくは楽器演奏者が観客の前で歌や演奏を披露することを指します。

主にクラシック、シャンソンなどの分野の演奏会について用いられる言葉です。

ちなみに、楽器演奏者を引き連れて歌を披露する場合であっても、主役となる歌い手が1人であればリサイタルと呼べます。

「リサイタル」と「コンサート」の違い

リサイタルとコンサートには主に以下のような違いがあります。

  • ステージに立つ人数
  • 会場の規模
  • 音楽ジャンル
  • 私的か公的か
  • 気軽さ

それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。

違い①:ステージに立つ人数

  • リサイタル
    ステージに立つのは原則1人
  • コンサート
    ステージに立つのは基本複数人

リサイタルとコンサートではステージに立つ人数が異なります。

リサイタルはステージに立つのは通常、歌手1人だけ、もしくは楽器演奏者1人だけです。

ちなみに、ピアノ単独の演奏会の場合はピアノリサイタルと呼びます。

一方、コンサートはオーケストラなど、多数の歌手・楽器演奏者が出演するものを指します。

例外
  • ソロコンサート
    通常は複数人が出演するコンサートですが、1人のみが出演するソロコンサートもあります。
  • ジョイントリサイタル
    リサイタルは通常1人のみステージに上がりますが、2~3人が出演する場合はジョイントリサイタルと呼びます。
  • 歌手が他に楽器演奏者を引き連れている場合でもメインは歌手1人ですので、リサイタルと呼ばれます。
  • バイオリンなどの楽器の場合、ハーブやピアノなどに伴奏してもらった場合も、メインはバイオリンですので、リサイタルと呼ばれます。

違い②:会場の規模

  • リサイタル
    比較的小規模な会場で行われる
  • コンサート
    比較的大規模な会場で行われる

リサイタルとコンサートでは会場の規模が違います。

リサイタルがライブハウスなど小規模な会場で開催されるのに対して、コンサートはホールなど大規模な会場で行われることが多いです。

違い③:音楽ジャンル

  • リサイタル
    クラシック・シャンソン・演歌などジャンルが限定的
  • コンサート
    ジャンルは幅広い

リサイタルはステージに上がるのが原則として1人のみという制約からか、用いられるジャンルが限定的になっています。

一方、コンサートはクラシックをはじめ、ロック、ポップス、演歌などジャンルを問わず使われる言葉です。

違い④:私的か公的か

  • リサイタル
    私的
  • コンサート
    公的

リサイタルとコンサートでは私的か公的かが異なります。

リサイタルは友達や関係者などを集めて私的に行われることが多いです。

一方、コンサートは一般の客を呼んで行われることが多いです。

違い⑤:気軽さ

  • リサイタル
    音楽だけでなくトークなどもある気軽な場
  • コンサート
    純粋に音楽だけを楽しむ場

リサイタルはコンサートと比べて気軽だという違いもあります。

コンサートでは純粋に音楽を楽しみますが、リサイタルではトークやドリンクサービスなども楽しめる場で、より気軽です。

「リサイタル」と「ライブ」の違い

リサイタルとライブには以下のような違いがあります。

  • ステージに立つ人数
  • 音楽ジャンル
  • 音楽の楽しみ方

それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。

違い①:ステージに立つ人数

  • リサイタル
    ステージに立つのは原則として1人
  • ライブ
    ステージに立つのは何人でも良い

リサイタルとライブではステージに立つ人数が異なります。

リサイタルではステージに立つのは原則1人ですが、ライブにそのような制限はありません。

ステージに立つのは1人でも、何十人といてもライブと言えます。

違い②:音楽ジャンル

  • リサイタル
    クラシック・シャンソン・演歌など
  • ライブ
    ロック・ポップスなど

リサイタルとライブでは音楽ジャンルも異なります。

リサイタルがクラシック・シャンソン・演歌など比較的格式の高い音楽を扱うのに対して、ライブではロックやポップスなど親しみやすい音楽を扱います。

ジャイアンリサイタルはジャイアンライブ?

ドラえもんではジャイアンがリサイタルで下手な歌を披露します。

ジャイアンが歌っている歌はポップスが多いため、定義上、ジャイアンライブと呼んだほうが良いかもしれません。

違い③:音楽の楽しみ方

  • リサイタル
    音楽を鑑賞して楽しむ
  • ライブ
    会場中が出演者と一緒に盛り上がって楽しむ

リサイタルでは音楽を座って静かに聞きますが、ライブでは手拍子を取ったり、踊ったりして会場中で盛り上がるのが特徴です。

「リサイタル」の使い方

リサイタルは独唱会、独奏会について述べる時に用いられます。

具体的な使い方を例文で見ていきましょう。

  1. 念願だったピアノリサイタルを開催することになった。
  2. 彼女のリサイタルが成功して、私はとても嬉しかった。

「リサイタル」の語源

リサイタルの語源は英語の “recital” です。

英語のrecitalには以下のような意味があります。

英語のrecitalの意味
  1. 独奏会
  2. (詩などの)朗読会
  3. 物語

カタカナ語のリサイタルよりも広い意味があることがわかります。

ちなみに、recitalを分解すると “re(再び)” “cite(呼び起こす)” “al(〜こと)” に分けられます。

このうち、citeはラテン語で「呼びかける」という意味のcitoが語源になっています。

「リサイタル」の類義語

リサイタルには以下のような類義語があります。

  • 音楽会
    音楽を演奏して、聴衆に聴かせる会
  • コンサート
    演奏会・音楽会
  • ライブ
    生演奏
  • GIG(ギグ)
    演奏会

「音楽会」の意味:音楽を演奏して、聴衆に聴かせる会

音楽会とは音楽を演奏して、聴衆に聴かせる会という意味です。

基本的にはどんなジャンルの音楽でも音楽会と呼べますし、何人が出演しても音楽会と呼べます。

ただ、現代では幼稚園・保育園や学校などで開催される音楽の催しを指すことが多いです。

「コンサート」の意味:演奏会

コンサートとは、演奏会のことです。

複数の楽器を組み合わせたものを指し、オーケストラなど大人数で演奏するものを指すことが多いです。

クラシックなど、比較的格式が高い音楽が演奏されることが多いです。

「ライブ」の意味:生演奏

ライブは生演奏のことです。

会場で観客の前で演奏する場合が多いです。

ロックやポップスなど大衆的な音楽を演奏する時に用いられる言葉です。

「GIG」の意味:演奏会

GIGとは、演奏会のことです。

特にロックの演奏会を指すことが多いです。

「リサイタル」のまとめ

以上、この記事ではリサイタルについて解説しました。

英語表記リサイタル(recital)
意味独唱会・独奏会
コンサートとの違いステージに立つ人数
会場の規模
音楽ジャンル など
ライブとの違いステージに立つ人数
音楽ジャンル
音楽の楽しみ方
語源英語の “recital”
類義語音楽会
コンサート
ライブ
GIG

リサイタルは「1人の歌手や演奏者」が行う演奏会です。

類義語との意味の違いを意識して、適切に使用しましょう。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。