心理学用語「反応バイアス」とは?意味と具体例をわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、心理学用語の「反応バイアス(はんのうばいあす)」です。

言葉の意味、言い換え、具体例、由来、英語訳についてわかりやすく解説します。

 

「反応バイアス」の意味をスッキリ理解!

反応バイアス(はんのうばいあす)被験者が過去のことを思い出す際の正確性の違いによって生まれる統計結果の誤差

 

「反応バイアス」の意味を詳しく

「反応バイアス」とは、被験者が過去のことを思い出す際の正確性の違いによって生まれる統計結果の誤差のことです。

被験者の過去の出来事や体の状態を、本人から聞くことでデータを集める方法の実験・研究があります。このときに、被験者によって過去の出来事の思い出す正確さが異なります。

この違いによって、データに表れる誤差のことを「反応バイアス」と言います。

「反応バイアス」の言い換え

「反応バイアス」には、以下のようにさまざまな言い換えがあります。

  • 想起バイアス
  • 反応者バイアス
  • 報告バイアス
  • 思い出しバイアス

「想起」は、「前にあった事を、あとになって思い起こすこと」という意味です。

実験において、被験者が過去のことを想起して、思い出して、報告する際に起こる問題なので、このように呼ばれます。

「反応バイアス」の具体例

たとえば、「ある病気に食べ物が影響を与えているのか」を調べたるための実験があるとします。その病気を持つ複数の被験者に対して、過去1週間の食生活を報告してもらうとします。

そのときに、1週間前の食事まで正確に思い出せる被験者もいれば、前日の食事に関する記憶も曖昧(あいまい)な被験者もいるでしょう。

このような、被験者によって生じるデータの正確さの違いが、最終的な結果の誤差につながります。

 

また、人間の脳は過去のことを「思い出せない」だけでなく、「無意識に記憶を改ざんしてしまう」ことがあります。

犯罪現場の目撃者の意見が食い違うこともあるそうです。たとえば、犯人の目撃者が複数いる時に、目撃者の主張する犯人の服装が全く異なることなどがあります。

目撃者が意図的に嘘をついているのではなく、本当にその服装だったのだと間違えて記憶しているのです。

このような、人間の記憶違いも「反応バイアス」のひとつに含まれます。

「反応バイアス」の由来

「反応バイアス」は、「被験者のリアクション・報告によってデータを得る研究において生まれるデータの偏り」という意味なので、このように呼ばれています。

「バイアス」とは、「データや意見などが不当に偏っていること」です。「偏り」と言い換えることもできます。

「バイアス」に関する詳しい解説については、コチラをご覧ください。

「反応バイアス」の英語訳

「反応バイアス」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • recall bias
    (想起バイアス・思い出しバイアス)

“recall” は「思い出す」という意味の動詞、 “bias” は、「偏り」「偏見」という意味の名詞です。

「反応バイアス」は直訳すると “reaction bias” ですが、英語ではこのようには言わないので注意しましょう。

まとめ

以上、この記事では「反応バイアス」について解説しました。

読み方反応バイアス(はんのうばいあす)
意味被験者が過去のことを思い出す際の正確性の違いによって生まれる統計結果の誤差
言い換え想起バイアス
反応者バイアス
報告バイアス
思い出しバイアス
由来「被験者の反応によって生まれるデータの偏り」という意味から
英語訳recall bias(反応バイアス)

人間の記憶は案外、信頼できないものかもしれません。

「反応バイアス」には、言い換えがたくさんあるので、他の呼び方で言われても理解できるようにしておきましょう。