気象用語はとても奥が深く、一般人が思っているよりも言葉のひとつひとつにきちんとした定義があったりします。
例えば、天気予報を見ていると、「一時雨」という言葉が出てきたり、「時々雨」という言葉が出てきたりします。
みなさんはこの2つの言葉の違いをご存知でしょうか。
なんとなくのイメージはあると思いますが、きちんとした定義を知っている人はあまりいないと思います。
そこで、今回は「一時雨」と「時々雨」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:降る時間が違う
一方、「時々雨」は予報期間の4分の1以上2分の1未満の時間に雨の予報であるということを表しています。
つまり、「一時雨」と「時々雨」では降る時間が異なるのです。
前提:雨の予報について
まず前提として、ニュースでの「降水確率」は誤解されていることが多い言葉です。
降水確率とは、その地域全域で1mm以上の雨が降る確率のことです。
そのため、1mmに満たない雨は降水確率では雨に入っていません。そして、1mm以下の雨が降る日は1mm以上の雨が降る日よりもむしろ多いです。
また、予報対象になる地方の一部で雨が降っても他の地域では降らない場合は降水確率上カウントされません。
なぜなら、同じ地方でも雨が降りやすい場所もあれば降りにくい場所もあり、全てカウントしてしまうと正確な確率が出せないからです。
例えば、東京の天気の場合、奥多摩地域は23区内よりずっと雨が降りやすいです。
これらのような理由から、たとえ降水確率が50%でも、実際に雨が降る確率は半分よりずっと多いものになるでしょう。
ただ、「くもりのち雨」などという形で予報されていた場合は、1mm以下でも雨に含まれています。
「一時雨」をもっと詳しく
一時雨は予報期間の4分の1未満が雨の予報であるということを表しています。
ちなみに、予報期間とは予報に含まれる時間のことです。
例えば、前日に「明日の天気予報」と言った場合には、予報期間は24時間になります。
そして、雨が連続的に降る場合に「一時雨」が用いられます。
ただ、気象庁や気象台や観測所などがない地域では雨が途中でやんだとしても、やんでる時間が1時間未満であった場合には「連続している」とみなします。
なぜなら、このような地域では気象をリアルタイムでとらえることが難しいからです。
「時々雨」をもっと詳しく
時々雨は予報期間の4分の1以上2分の1未満の時間に雨の予報であるということを表しています。
そして、断続的に降る場合に「時々雨」が用いられます。
まとめ
以上、この記事では、「一時雨」と「時々雨」の違いについて解説しました。
- 一時雨:予報期間の4分の1未満が雨の予報であるということを表している
- 時々雨:予報期間の4分の1以上2分の1未満が雨の予報であるということを表している
「一時雨」と「時々雨」では「時々雨」のほうが長い時間降るんですね。
これらの情報も参考にして天気予報を見てみたいものです。