「植物性タンパク質」と「動物性タンパク質」の違いとは?

違いのギモン

みなさんは、健康に気を付けた食事をしていますか?

健康を保つために、バランスの取れた食事はとても大切です。しかし、実際にどんな食べ物が体のどの部分を作っているのかは、意外と知られていません。

そこで今回は「植物性タンパク質」「動物性タンパク質」について、それぞれの働きと違いを見ていきます。

結論:なにを食べれば得られるかが違う

まず、タンパク質は「植物性タンパク質」と「動物性タンパク質」の 2 種類があります。この 2 つは、何を食べれば体内に取り込むことができるかの違いによって分けられます。

「植物性タンパク質」は植物から得られるタンパク質で、「動物性タンパク質」は動物から得られるタンパク質です。

そもそも「タンパク質」って?


タンパク質とは、脂質、炭水化物と並ぶ三大栄養素のひとつです。タンパク質は主に魚や肉、豆、卵、乳製品に多く含まれています。

タンパク質は、体の中の、以下のような部位を作っています。

  • 筋肉
  • 内臓
  • 髪の毛
  • 皮膚
  • 抗体

かなり多くのものが、「タンパク質」から作られていることがわかりますよね。「タンパク質」は、生きる上で欠かせない栄養素なのです。

「アミノ酸」とは

タンパク質は、アミノ酸という物質で構成されています。このアミノ酸は 20 種類あります。アミノ酸には、体の中で作れるものもありますが、作れないものもあります。これを必須アミノ酸と呼びます。必須アミノ酸は、食べ物を通してしか摂取できません。したがって意識的に食べる必要があります。

必須アミノ酸は、以下のような魚や肉に多く含まれています。

  • マグロ
  • カツオ
  • アジ
  • 鶏肉
  • 豚肉

「卵ばかり食べて豆を食べない」というように食生活が偏ってしまうと、体の中のアミノ酸の種類も偏ってしまい、体のどこかの調子が悪くなってしまいます。バランスの良い食事が大切です。

「植物性タンパク質」とは


植物性タンパク質とは、植物から得られるタンパク質のことです。主に大豆などの豆類に多く含まれています。したがって、豆腐、おから、納豆などを食べることで摂取できます。

植物性タンパク質を含む食品は、動物性タンパク質を含む食品に比べ、カロリーや脂質が低い傾向があります。よりヘルシーにタンパク質を摂取することができるのです。

しかし、食べた植物性タンパク質のうち全てを利用することはできません。植物の作りが、人間とは大きく違うため、アミノ酸も人間が摂取しても使えないものが含まれているからです。

植物性タンパク質の利用率はおおよそ 70 ~ 90 % ほどです。動物性タンパク質の利用率は 90 ~ 99 % なので、比べると植物性のほうがやや劣っていることがわかります。

子供は成長にタンパク質が多く使われるため、タンパク質が不足しがちです。したがって、植物性タンパク質のみでなく、動物性タンパク質も摂取する必要があります。

「動物性タンパク質」とは


動物性タンパク質とは、動物から得られるタンパク質のことです。主に肉や魚、また乳製品や卵に含まれています。

動物には、植物よりも、人間に近い構造のアミノ酸が多く含まれています。そのため、動物性タンパク質は、血や筋肉をつくる素材にしやすいという特徴を持っています。乳製品や卵も動物からとれるものですよね。

しかし動物性タンパク質を含む食材には、脂質やコレステロールの値が高いものも多くあります。これらは心臓病や肥満などの病気に繋がってしまうので、食べすぎは禁物です。

「タンパク質」はダイエットの味方?

米や肉を食べないようにして、食べる量を減らすことでダイエットをする人がいますが、実は駄目なんです!

ここまでで説明した通り、タンパク質は筋肉を作っています。肉を食べないようにしてしまうと、筋肉が維持できなくなり、筋肉がなくなっていきます。その結果、体重は落ちますが、代謝が悪くなってしまいます。代謝が悪くなると脂肪が燃やせなくなるので、体重が減りにくくなってしまうのです。

逆に言うと、タンパク質をしっかり食べて運動をすれば、筋肉がついて代謝が良くなり、どんどん痩せやすい体になるのです。

ダイエット中でも、魚や肉は積極的に食べるようにしましょう。

まとめ

以上、この記事では「植物性タンパク質」と「動物性タンパク質」の違いについて説明しました。

  • 植物性タンパク質:植物から摂取できる。ヘルシーだが効率がやや悪い
  • 動物性タンパク質:動物から摂取できる。高カロリーだが効率が良い

それぞれの特徴を生かし、適量を食べることで健康な生活を心がけていきましょう。