今回ご紹介する言葉はカタカナ語の「プロポーション」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語についてわかりやすく解説します。
☆「プロポーション」をざっくり言うと……
読み方 | プロポーション(proportion) |
---|---|
意味 | 釣り合いや割合のこと |
語源 | ラテン語の “proportionem” と “pro portione” |
類義語 | 釣り合いやバランスなど |
対義語 | 偏り、不調和など |
このページの目次
「プロポーション」の意味をスッキリ理解!
「プロポーション」の意味を詳しく
プロポーションとは、釣り合いや比率のことを指します。具体的には、部分同士や全体と部分などのバランスのことです。特に芸術や建築で用いられることの多い語句です。
最近では、スタイルの良い人を表す際に、プロポーションが良いと表すことがあります。しかし、スタイルが良いことと、プロポーションが良いことは同じではありません。
プロポーションが良いとは、体のバランスが良いことを指すのに対して、スタイルが良いとは、判断基準がなく個人の主観に委ねられるからです。
プロポーションは芸術や建築など色々な業界で使われる言葉ですが、その業界によって意味が少し異なります。ここでは三つの使われ方を紹介します。
芸術
まず、芸術用語としての使われ方です。美術で人物や物体を描くときの配置や比率、分割を表すときに使われます。絵の良し悪しがプロポーションで決まることもあるので、作品によっては分割や比率の緻密な計算が行われています。
例えば、黄金比という自然界でも見られる、数学的で美しい比率はデザインやレイアウトによく用いられます。
建築
次に、建築用語としての使われ方です。芸術では平面的な比率を表すときに使われますが、建築物は三次元なので、空間や間取りの比率を表すときに使われます。しかし、ただ単に間取りのプロポーションが取れていれば良いというわけではありません。
その建物の使用用途に合わせて、天井を高くしたり、広場を作ったりなど空間を上手く使えていれば、良いプロポーションの建築物だと言えます。
宝石・鉱物
最後に、宝石や鉱物に対する使われ方です。宝石のカットをする際の相対比率や角度を表すときに使われます。カットの種類によって、各部の比率や角度を異なります。
特にダイヤモンドは、カットによって光の反射量に影響が出るので、プロポーションの科学的な分析が行われています。
「プロポーション」の使い方
- あの女優のように、抜群のプロポーションになりたい。
- ロゴデザインのプロポーションについて綿密に考える。
- 顔のパーツのプロポーションを意識して似顔絵を描く。
- 理想のマイホームは、家族団らんのできる良いプロポーションの家だ。
- プロポーションの良いカットは、未だ科学的に証明されていない。
「プロポーション」の語源
プロポーションの語源は、ラテン語の “proportionem” と “pro portione” だと言われています。 “proportionem” の意味は、相対的な関係や類似です。 “pro portione” の意味は、部分の関係と調和です。
「プロポーション」の類義語
「プロポーション」には以下の類義語があります。
- 釣り合い:二つ以上のものの大きさなどが同程度であること
- バランス:釣り合い、均衡のこと
- 割合:基準に対するある量の比を表す値のこと
- 調和:全体の釣り合いが取れていて、まとまりのあること
- 均整:全体として、ととのっていること
プロポーションととてもよく似た言葉に、バランスがあります。バランスが数値化できない調和を表すのに対して、プロポーションは比率を意味するように数値化できるところが違いです。
「プロポーション」の対義語
「プロポーション」には以下の対義語があります。
- 偏り:中心や標準から外れて、一方に寄ること
- アシンメトリー:左右非対称のこと
- 不調和:釣り合いの取れないこと
まとめ
以上、この記事では「プロポーション」について解説しました。
読み方 | プロポーション(proportion) |
---|---|
意味 | 釣り合いや割合のこと |
語源 | ラテン語の “proportionem” と “pro portione” |
類義語 | 釣り合いやバランスなど |
対義語 | 偏り、不調和など |
身の回りのものの「プロポーション」を意識したことがありますか。椅子やペットボトルの形など、私たちが使いやすいようにプロポーションが考えられ、製造されているものはたくさんあります。
使いやすいことが当たり前にあっている人も多いので、このような点にも目を向けられるといいですね。