今回ご紹介する言葉は、熟語の「栄転」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「栄転」をざっくり言うと……
読み方 | 栄転(えいてん) |
---|---|
意味 | 今までよりも高い地位や良い立場に移ること |
語源 | 「栄えているほうに変わる」という意味の漢字から |
類義語 | 昇進、昇格、転勤、出向 |
対義語 | 左遷 |
英語訳 | promotion(昇進・栄転) |
「栄転」の意味をスッキリ理解!
「栄転」の意味を詳しく
「栄転」とは、今までよりも高い地位や良い立場に移ることです。
それまで勤めていた職場や部署が、よりよくなるという意味ですたとえば、会社の中でも花形の部署に異動できた際などに「栄転」が使われます。
また、地位は上がっていないけれど、希望の部署に異動できたときにも「栄転」を使うことができます。
つまり、本人の希望がかなえられた、本人が満足したという点が重要になるのです。
「転任」の尊敬語としても用いられます。「転任」とは、他の任地や勤務に変わることです。
「栄転」の使い方
- 君の栄転を心から祝福しているよ。
- この度は、本社へのご栄転おめでとうございます。
「栄転」の語源
「栄転」の漢字には、以下のような意味があります。
- 栄:名声が高い・さかえている
- 転:変化すること
「栄転」の漢字には、「栄えているほうに変わる」という意味があることがわかります。
「栄転」の類義語
「栄転」には以下のような類義語があります。
- 昇進:立場や地位があがっていくこと
- 昇格:格式・地位などが上がること
- 転勤:勤務する場所が変わること
- 出向(しゅっこう):命令で、他の会社や役所の仕事につくこと
「栄転」と「昇進」の違い
「昇進」とは、立場や地位があがっていくことです。つまり、役職が課長から部長になったり、支店の勤務から本社の勤務になったりすることなどが「昇進」になります。
一方で「栄転」は、「部署が変わること」という意味が強いです。同じ部署内で自分の地位だけが上がることは「栄転」ではなく「昇進」と表した方がいいでしょう。
「栄転」と「昇格」の違い
「昇格」は、その名の通り「格が上がること」を表します。1級2級などの等級が上がることを「昇格」と言うのです。
ビジネスにおいては、職務を行う能力に基づいて各社員を1等級、2等級などとランク付けを行う「職能資格制度」で級があがることを「昇格」と言います。
また、この制度では、「主任は○等級から○等級までの社員がなる」などの等級に伴う役職が定められています。
つまり「昇格」には、「栄転」のような「役職が上がる」「部署が異動になる」などの意味はありません。
また、「昇格」をしても、役職があがるとは限らないので「昇進」とも異なることがわかります。
「栄転」と「転勤」の違い
「転勤」とは、「勤務する場所が変わること」です。「転勤」には、「よりよくなること」という意味は含まれていません。
つまり、自分が希望していない部署に転勤になってしまったり、本社から支店に飛ばされてしまったりすることも「転勤」になるのです。
「栄転」は、「よりよい場所に転勤すること」であるので、この点が異なります。
「栄転」と「出向」の違い
「出向」とは、命令で、他の会社や役所の仕事につくことです。親会社の社員が、親会社の社員として、子会社に異動することなどを指します。
企業自体が変わるので、「栄転」とは違う意味であることがわかります。
また、社員がそれを希望していない場合にも「出向」が行われることがあります。
「栄転」の対義語
「栄転」には以下のような対義語があります。
- 左遷(させん):それまでより、低い地位・官職に落とすこと
「栄転」の英語訳
「栄転」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- promotion
(昇進・栄転)
まとめ
以上、この記事では「栄転」について解説しました。
読み方 | 栄転(えいてん) |
---|---|
意味 | 今までよりも高い地位や良い立場に移ること |
語源 | 「栄えているほうに変わる」という意味の漢字から |
類義語 | 昇進、昇格、転勤、出向 |
対義語 | 左遷 |
英語訳 | promotion(昇進・栄転) |
「栄転」は、ビジネスの場面で使われることが多い言葉なので、使い方をしっかりと理解しておきましょう。