「アプリオリ」とは?意味と使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「アプリオリ」です。
「アプリオリ」の意味、使い方、語源、類義語、反対語についてわかりやすく解説します。

「アプリオリ」の意味をスッキリ理解!

アプリオリ(a priori):自明の認識・機能が先天的に備わっていること・原因

「アプリオリ」の意味を詳しく

「アプリオリ」とは、自明の認識・機能が先天的に備わっていること・原因のことです。

「アプリオリ」は以下の分野で使われます。

  • 哲学
  • 法学
  • 生物学

それぞれの分野で意味が異なるので、詳しく見ていきましょう。

哲学における「アプリオリ」

哲学における「アプリオリ」の意味は以下のふたつがあります。

  1. 原因から結果を考える論証方法
  2. 先天的に持っている認識

「原因から結果を考える論証方法」の説明

古代ギリシアの哲学者であるアリストテレスが「原因となるものから結果を導き出す」という論証方法を提唱しました。

「ある結果がどう起こったのか」という原因を考えるのではなく、原因となるものから結果を考えるのです。

「先天的に持っている認識」の説明

ドイツの哲学者であるイマヌエル・カントは認識に関わる「アプリオリ」という考えを提唱しました。

彼の言う「アプリオリ」とは、「経験によって獲得するのではなく、生まれた時から持っている認識のこと」です。

「自分が自分である」という感覚・認識は、何かの経験によって学ぶものではありません。私たちは生まれた時から先天的にこの事実を知っています。

彼は、このような先天的に持つ認識・自明の認識のことを「アプリオリ」と呼びました。

法学における「アプリオリ」

法学における「アプリオリ」の意味は、「立証せずとも明らかな事項」のことを指します。

「立証する必要が無いほど明らかなこと・明らかなものであるとして扱っていいもの」という意味です。

たとえば、日本では国民の生存権は「アプリオリ」として捉えられていると言えるでしょう。

「生存権」とは、「国民が、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」のことです。

生物学における「アプリオリ」

生物学における「アプリオリ」は、「生物にあらかじめ与えられている機能」を指します。

たとえば、「鳥が羽を持っていて飛ぶことができる」という機能や特性は「アプリオリ」だと言えます。

「アプリオリ」の使い方

「アプリオリ」には以下のような使い方があります。

  1. 人間が生存権を持つことはアプリオリなのだから、議論の必要が無い。
  2. 人間の大きな脳はアプリオリである。
  3. アプリオリ的な考え方で、原因を見つけよう。

➊の「アプリオリ」は、法学の分野の「立証せずとも明らかな事項」という意味で使われています。

➋の「アプリオリ」は、生物学の分野の「生物にあらかじめ与えられている機能」という意味で使われています。

➌の「アプリオリ」は、哲学の分野の「原因となるものから結果を導き出す論証方法」という意味で使われています。

「アプリオリ」の語源

「アプリオリ」の語源はラテン語の “a priori” です。

“a priori”は、次のような意味の形容詞です。

  • 先験的な:経験するより先にあること
  • 先天的な:生まれた時から備わっていること

「アプリオリ」の類義語

「アプリオリ」には以下のような類義語があります。

  • 先験的な
  • 先天的な

「アプリオリ」の反対語

「アプリオリ」の反対語は、「アポステリオリ」です。

アポステリオリ」は「後天的な」という意味の言葉で、哲学の分野では「経験によって後天的に獲得された知識・認識」という意味になります。

たとえば、「転ぶと痛い」という知識は、生まれた時から知っているのではなく、転んで学ぶものです。つまり、これは「アポステリオリ」だと言えます。

まとめ

以上、この記事では「アプリオリ」について解説しました。

英語表記アプリオリ(a priori)
意味自明の認識・機能が先天的に備わっていること・原因
語源「先験的な」という意味のラテン語“a priori”
類義語先験的な、先天的な
反対語アポステリオリ

「アプリオリ」は抽象的で難しいカタカナ語です。分野における意味の違いをしっかりと理解しておきましょう。