大統領と首相という言葉はニュースでよく聞きますし、とても身近ですよね。
しかし、言葉は知っているけど、いざ説明するとなると違いが分からない、なんてこともあるかと思います。そこで今回は、「大統領」と「首相」の違いを解説していきます。
大きな違いは「国王」がいるかどうか
「大統領」と「首相」の違いは、その国に国王または他の国家元首がいるか、いないかということです。
大統領がいる国には、「国王」はおらず、首相がいる国には「国王」がいます。国家元首とはその国で一番偉い人を指します。
大統領
大統領がいる国は国王がいないので、その国のトップであり、とても大きな権力を持っています。
また、大統領は一般的に国民投票といって、国民が直接選ぶことで決まります。
アメリカが代表的な例なので、見てみましょう。
アメリカ
君主制だったイギリスから戦争をして独立をしたため、国王はおらず大統領が国家元首です。大統領は、行政について自分で決められる権限を持ち、軍の最高司令官としての一面も持ちます。
アメリカでの大統領の選び方は、国民が選挙人を選び、その選挙人が大統領候補に投票する方法です。
その他大統領制の国
- 韓国
- 中南米諸国(メキシコ、ブラジルなど)
- いくつかのアフリカ諸国(ケニアなど)
首相
首相とは、政治を行う機関(行政)のトップのことです。つまり、行政のリーダーですが、その国で一番偉い人というわけではありません。
首相がいる国には、国王や世襲制の君主といった国家元首がいますが、普通はこのような国家元首の権力は制限されています。
さらに大統領が国民によって選ばれるのに対して、首相は議会が投票した人が選ばれることになります。
日本を例に見ていきます。
日本
内閣が政治を行う機関であり、内閣総理大臣がそのトップなので、日本の首相は内閣総理大臣になります。
そして、日本の国家元首は天皇になりますが、天皇は象徴という扱いなので政治には参加しません。
その他議会制の国
- ヨーロッパ諸国(イギリス、ドイツなど)
- インド
- 英連邦(カナダなど)
まとめ
この記事では「大統領」と「首相」の基本的な違いについて解説しました。
ポイントをまとめると、
- 大統領:王政ではない国のトップ。
- 首相:政治を行う機関のトップ。
とはいえ、大統領と首相の役割は国によっても違うので、その国の背景を知ったうえで、どのような役割を持っているかを判断することが大切です。