「降水量」「降雨量」の違いとは?気象予報で使われるのはどっち?

違いのギモン

皆さんは「降水確率」という言葉を知っていますか。ニュースのお天気コーナーで度々登場する言葉なので、聞いたことくらいはあるでしょう。

それでは、「降水確率」をどのように算出するかは知っていますか。使いそうなデータとしては、「降水量」と「降雨量」があります。違いが分かりづらい2つですが、一体どのような違いがあり、どちらで「降水確率」を出すのでしょうか。

この記事では、「降水量」と「降雨量」の違いをご紹介します。

結論:違いは、空から降る「水分」の範囲

「降水量」とは、空から降る水分の全量のことです。雨だけではなく、雨・雪・霰 (あられ)・雹 (ひょう)・霧なども含みます。

一方、「降雨量」とは、雨の量のことです。

「降水量」をもっと詳しく

「降水量」とは、空から降る水分の全量のことです。雨・雪・霰 (あられ)・雹 (ひょう)・霧なども含まれます。

アメダス(※)や雨量計で測定します。計測時に雪が溶けていない場合は、雪を溶かして水の状態にしてから計測します。

そのため、雨は降らなくても、雪が降る地域の「降水量」は多くなります。

  • アメダス(※):地域気象観測システムのこと。  雨、風、雪などの気象状況を、時間的・地域的に、細かく監視することができます。

「時間降水量」の目安

「時間降水量」は、テレビの天気予報で使われている表現方法です。1時間毎の降水量をmm(ミリメートル)で表します。ぜひこの数値を参考に天気予報を見てみてください。

  • やや強い雨:10mm 以上 20mm 未満
  • 強い雨:20mm 以上 30mm 未満
  • 激しい雨:30mm 以上 50mm 未満
  • 非常に激しい雨:50mm 以上 80mm 未満
  • 猛烈な雨:80mm 以上
台風は「激しい雨」に該当するレベルです。20~40mm で大雨注意報、40~60mm で大雨警報が発表されます。

降水確率とは

降水確率は、一定時間内に1mm以上の水分が降るか、降らないかを示す確率のことです。

例えば、降水確率30%という予報が100回発表された時、そのうちの約30回は降る可能性がある、ということです。

「降雨量」をもっと詳しく

「降雨量」とは雨の量のことです。これは、正式な気象用語として認められていません。そのため、気象予報などで使われることはありません。

「降雨量」は、「降水量」同様、アメダスや雨量計で測定します。

「降雨量」は記録的豪雨の時など、雨の予報を強調したい場合に参考にされる表現方法です。

まとめ

以上、この記事では、「降水量」「降雨量」の違いについて解説しました。

  • 降水量:雨だけではなく、空から降る水分の全量
  • 降雨量:雨だけが降った量
明日から、天気予報を見る視点が変わりますね。特に、雪が降る地域の方は、注意深く天気予報を聞くと生活に役立つと思います。