「力こそパワー」とは「力こそ全て、ビックリマンに登場するブラックゼウスの口癖」です。
平成初期に流行ったセリフなので、知らない人も多いかもしれませんね。
そこで今回は「力こそパワー」の意味や使い方を元ネタと一緒に解説します。
「力こそパワー」の意味
力こそ全て、ビックリマンに登場するブラックゼウスの口癖
例:力こそパワーだから攻撃力は最大に設定しよう。
「力こそパワー」は、ビックリマンに登場するブラックゼウスの口癖です。
同じ意味の単語を並べた構文を使ったフレーズです。
普通は「攻撃こそ最大の防御だ」のように、「AはBである」と表現します。
しかし、「力こそパワー」は「AはAである」と言っています。
日本語の意味と構文を考えると、当たり前のことを言っているのですが、逆にそれが駄洒落として多くの人に好意的に受けれられるようになりました。
「力こそパワー」は「力こそ全て」と同じ意味です。
たとえば、国家には文化遺産や有名な観光名所など、多くの外国人を惹きつける魅力があります。
しかし、軍事力や経済力が大きければ、アメリカや中国のように必ず世界中から注目される存在になります。
この状況を「力こそパワー」だと言って、「国家が持つ力の大きさが全て」と表現できます。
ちなみに、同じような意味の言葉を反復する修辞技法のことをトートロジー(同義語反復)と言いますが、この「力こそパワー」もトートロジーの一種として見られることがあります。
こじ付けた意味もある
「力こそパワー」は無理やり解釈した他の意味もあります。
「力こそパワー」の「パワー」には以下のような意味があります。
- 権力
- 権限
- 能力
これらを応用して、「力こそ権力」「力こそ権限」「力こそ能力」といった意味の解釈も可能です。
また、力学では「力」と「パワー」には以下の意味があります。
- 力:力量
- パワー:仕事率
これらを合わせて、「力×速度=仕事率」つまり「力こそ仕事率(に繋がる)」という解釈も可能です。
しかし、どの意味もあまり使用しません。
「力こそパワー」の元ネタ
「力こそパワー」の元ネタは、1989年から1990年まで放送されていたテレビアニメ『新ビックリマン』に登場するブラックゼウスの口癖です。
『新ビックリマン』は平和な世界「銀河系」を築くまでを描いたストーリーです。 ブラックゼウスは主人公たちの邪魔をする悪役です。
「力こそパワー」の使い方
「力こそパワー」は、「力こそ全て」と言いたい時に使用します。
特にゲームなどで使用することが多いです。
たとえば、ゲームでキャラクターをうまく操って相手のキャラを倒した時に「力こそパワー」を使えます。
力こそパワー
#Splatoon2 #スプラトゥーン2 #NintendoSwitch pic.twitter.com/SNq2dX3lYw— プリ (@XqyR9wnR3Vanshg) November 7, 2021
他にもロールプレイングゲームでキャラクターの攻撃力を高めた時や、カードゲームで強い切り札を引いた時にも使用します。
実際の例文には以下のようなものがあります。
- このキャラ最強!力こそパワーだわ。
- 力こそパワーという感じで爆速クリアした。
- スタミナ丼で体力つけよう!力こそパワーだ。
また、文章にしなくても、強そうな物や人を見かけた時には「力こそパワー」を単体で使うこともあります。
「力こそパワー」の英語訳
「力こそパワー」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Might is power.
(力こそパワー) - Power is power.
(力こそパワー)
「力こそパワー」を英訳するのは非常に難しいです。
「力は正義」という“might is right”を元にして“might is power”とすると、「力こそパワー」のような駄洒落感はなくなります。
一方で、“Power is power.”は捻りがないので退屈な表現となってしまいます。
また、「力」を表す英単語も以下のように意味合いが異なります。
- power
(あることを成しえる能力) - strength
(自分の中に備えている力) - force
(実際に行使された力) - might
(非常に大きな力) - energy
(潜在的に蓄積された力)
日本語の「力」や「パワー」のように「漠然とした力」を表すわけではないので、「力こそパワー」のニュアンスを出すのは難しいです。
「力こそパワー」の関連語
「力こそパワー」の関連語には以下のようなものがあります。
- 危険が危ない
物凄く危険度が高い - 毎日がエブリデイ
仕事しない毎日、変わらない日常 - 正義こそジャスティス
正義が1番正しい - 今夜はトゥナイト
夜を楽しもう - 超いい感じの力のやつ
ウコンの力のキャッチコピー - この画像はイメージです
画像は関係なく、ただの想像だということ
「超いい感じの力のやつ」以外は全て日本語として変に感じるフレーズですが、逆にそれが大衆受けしました。
ちなみに「毎日がエブリデイ」は「毎日がホリデー」と誰かが間違えてしまい、似たような意味になったと言われています。
「力こそパワー」のまとめ
以上、この記事では「力こそパワー」について解説しました。
読み方 | 力こそパワー |
---|---|
意味 | 力こそ全て、ビックリマンに登場するブラックゼウスの口癖 |
元ネタ | テレビアニメ『新ビックリマン』の登場人物ブラックゼウスの口癖 |
英語訳 | Might is power. Power is power. |
関連語 | 危険が危ない 毎日がエブリデイ 正義こそジャスティス など |
「力こそパワー」は意外に歴史がある単語ですが、今でもSNSを中心に使用されています。
意味不明な日本語が逆に世間一般に浸透した代表的なフレーズです。
ぜひ、この記事を参考にして意味や使い方を覚えましょう。