最近のイタリアンには、ナポリタンやカルボナーラなどの定番メニューに加えて様々なパスタのメニューが増えていると思います。その中で、ポモドーロとボロネーゼという料理名を聞いたことはありませんか。
名前がとてもよく似ているので、同じような料理だと思われがちですが、実は全く別のものなのです。この記事ではポモドーロとボロネーゼの違いを完全攻略していきたいと思います。
結論:パスタソースの違い
「ボロネーゼ」とは、肉とトマトを使ったソースのパスタを指します。
はじめに
ポモドーロとボロネーゼの解説の前に、「パスタの名前の付け方」を大まかに分けた三つパターンをご紹介します。
一つ目が、パスタ料理に使われている具材をそのままイタリア語に直訳しているパターンです。後ほど詳しく説明しますが、ポモドーロはこのパターンに当てはまります。
二つ目は、パスタが作られた地方の名前がそのまま料理名になるパターンです。こちらも後ほど草しく解説していきますが、ボロネーゼがこのパターンに当てはまります。
三つ目が、料理名でよく見かける〇〇風のような料理をイメージできるような名前や全く関連性がないように見える名前を付けるパターンです。冒頭でも例にあげたカルボナーラは炭火焼き風という意味を持つので、このパターンに当てはまります。
「ポモドーロ」を詳しく解説
ポモドーロは、元々イタリア語で「トマト」という意味です。そして、イタリア料理の基本であるトマトソースを salsa di pomodoro と呼びます。salsa がソースを意味します。
トマトソースのパスタをポモドーロと呼ぶように、トマトやトマトソースを用いる料理をポモドーロと名付けることがあります。
このように、ポモドーロは使われている具材、「トマト」を直訳して名前にしているので、直訳パターンであると言えます。
先ほどトマトソースはイタリア料理の基本である述べましたが、身近な例でいうならば、ピザのソースや多種多様のパスタのソースに使われています。
パスタのトマトソースに唐辛子を加えればアラビアータになり、魚介類を加えればペスカトーレになり、アサリを加えればボンゴレ・ロッソになります。この中で聞いたことのあるパスタの名前もあるのではないでしょうか。
「ボロネーゼ」を詳しく解説
ボロネーゼは、イタリアの南部で作られていたパスタ料理をボローニャ地方の富裕層がフランス料理のラグーをもとに作らせたのが起源と言われています。そのため、ボローニャ地方で作られているボロネーゼはシチューみたいな料理で、日本のミートソースで使われるひき肉より大きめの肉を使います。
このように、地名がそのまま名前になっているで、地名パターンと言えます。厳密に言えばボロネーゼという言葉はイタリア語では「ボローニャ風」という意味なので、イタリアでは「ボロネーゼ」と頼んでも通じないことが多いです。
まとめ
この記事では「ポモドーロ」と「ボロネーゼ」の違いについて詳しく解説しました。
- ポモドーロ:トマトソースを用いたパスタ料理。
- ボロネーゼ:肉とトマトソースで作られたソースを用いたパスタ料理。
ポモドーロとボロネーゼの違いを知ることで、イタリアンで迷わず料理を頼めるようになるのではないでしょうか。ぜひその時には同席している友人にこの違いを話してみてください。違いを理解した上で料理を食べることで、より美味しく感じられることでしょう。