野球の「日本シリーズ」「クライマックスシリーズ」の違いとは?

違いのギモン

プロ野球のファンなら、「日本シリーズ」や「クライマックスシリーズ」などという言葉を一度は聞いたことがあると思います。

また、野球のファンでなくてもニュースなどでは「日本シリーズ制覇」「クライマックスシリーズ進出」などという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。

これら2つの言葉は、なんとなくプロ野球の日本一を決めているというイメージがありますが、細かいことを知っている人はあまりいないと思います。

そこで、今回はプロ野球の「日本シリーズ」「クライマックスシリーズ」の違いについて解説していきたいと思います。

結論:「クライマックスシリーズ」のあとに「日本シリーズ」が行われる

まず、「日本シリーズ」とは、セ・リーグとパ・リーグの優勝者が戦い、その年の日本一を決める試合です。

一方、「クライマックスシリーズ」とは、通常のシーズンのあとに行われる、日本シリーズへ出場するチームを決めるための試合です。

つまり、「クライマックスシリーズ」で優勝したチーム同士で「日本シリーズ」が行われるのです。

日本プロ野球の基礎知識

日本のプロ野球では、シーズン中にセントラルリーグ(セ・リーグ)、パシフィックリーグ(パ・リーグ)それぞれ所属の6球団によってリーグ戦が行われます。

そして、リーグ戦の結果によって1位~6位の順位が決められます。

そのあとに、「日本シリーズ」や「クライマックスシリーズ」などが行われるのです。

「日本シリーズ」をもっと詳しく

日本シリーズとは、セ・リーグとパ・リーグの優勝者が戦い、その年の日本一を決める試合です。

2003年まではそれぞれのリーグで1位を取ったチーム同士が日本シリーズに進出し、プロ野球日本一のチームを争っていました。

しかし、この制度だと、1つのチームが圧倒的に強かった場合、早い時点でリーグ優勝チームが決まってしまうこともあります。

 

そして、早めに優勝チームが決まってしまうと、消化試合が多くなってしまいます。

ちなみに、消化試合が多くなってしまうとファンもつまらなくなってしまい、球場にまで応援に来てくれなくなるので、チームの収入も少なくなってしまいます。

なので、「クライマックスシリーズ」という制度ができ、これで勝ったチーム同士が日本シリーズを戦うことになりました。

なお、「クライマックスシリーズ」については次の項で詳しく解説していきたいと思います。

 

そんな日本シリーズでは、7戦中、先に4勝すると優勝です。

ちなみに、プロ野球には引き分けもあるので、もし3勝3敗1分けなどになって勝敗が同じになった場合には、8試合目が行われます。

そして、通常の日本シリーズの試合では延長は15回までであり、そこで勝負がつかなかったら引き分けになりますが、8戦目で延長戦になった場合には引き分けが起こらなくなります。

つまり、8戦目では勝負がつくまで回数無制限で戦うのです。

 

また、7戦のうち、4試合か3試合がホームでの試合になり、残りがアウェイでの試合になります。

そして、パ・リーグとセ・リーグでは1つルールが違う場所がありますよね。

それがDH制です。パ・リーグではDH制がありますが、セ・リーグにはないのです。

そして、日本シリーズでは、パ・リーグの球場で試合が行われた場合にはDH制が導入され、セ・リーグの球場で試合が行われた場合には導入されません。

ちなみに、DH制とは、ピッチャーは打席に立たず、ピッチャーの打席では、攻撃専門の選手が出場するという制度です。

「クライマックスシリーズ」をもっと詳しく

クライマックスシリーズとは、通常のシーズンのあとに行われる、日本シリーズへ出場するチームを決めるための試合です。

そもそも、いままでにも解説してきた通り、クライマックスシリーズが生まれたのは、消化試合が増えるのを防ぐためです。

そして、まずは2004年にパ・リーグがシーズン上位3球団によるトーナメント形式のプレーオフを導入しました。

これは興行的にも成功を収めました。

 

そのため、このプレーオフはセ・リーグでも2007年に導入されました。

そして、この時に両リーグで試合の方式や名称などを統一することになりました。

そして、名称は公募により、「クライマックスシリーズ」に決定されました。

 

そんなクライマックスシリーズはファーストステージとセカンドステージにわけることができます。

まず、ファーストステージではシーズンで3位だったチームと2位だったチームとが戦います。

ちなみに、ファーストステージでは3戦中、先に2勝したチームが勝ちになります。

また、試合はシーズン2位のチームのホームで行い、もし引き分けになった場合には、2位のチームの勝ち、という扱いになります。

そのため、ファーストステージでは2位のチームのほうが有利と言えるでしょう。

 

次に、ファイナルステージでは、ファーストステージで勝利したチームとシーズン1位だったチームとが戦います。

ちなみに、ファイナルステージでは6戦が行われ、先に4勝したほうが勝ちになります。

そして、試合は1位のチームのホームで行い、あらかじめ1位のチームには1勝が与えられています。そのため、1位のチームは3勝すれば勝ち、ということになります。

また、6戦して勝敗が同じになってしまった場合は、自動的に1位のチームが日本シリーズに進出します。

そのため、1位のチームはだいぶ有利ということになります。

 

ちなみに、クライマックスシリーズでは延長は12回までであり、ここまでに勝敗が決まらないかったら引き分けになります。

まとめ

以上、この記事では、「日本シリーズ」と「クライマックスシリーズ」の違いについて解説しました。

  • 日本シリーズ:セ・リーグとパ・リーグの優勝者が戦い、その年の日本一を決める試合
  • クライマックスシリーズ:日本シリーズへ出場するチームを決めるための試合

「日本シリーズ」や「クライマックスシリーズ」の時には、ファンの盛り上がりも最高潮になりますよね。

時間とお金の余裕があれば、見に行ってみるのもいいのではないでしょうか。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。