「パイオニア」の意味とは?使い方から英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「パイオニア」です。

「パイオニア」の意味・使い方・語源・似ている言葉・間違いやすい言葉についてわかりやすく解説します。

☆「パイオニア」をざっくり言うと……

英語表記パイオニア(pioneer)
意味開拓者・先駆者・草分け
語源古代フランス語の「歩兵」という意味の言葉
似ている言葉パイオニア:自ら積極的に新しい領域を見つける人
パスファインダー:単に道を見つける人
フロンティア:未知の領域

「パイオニア」とは?

パイオニア(pioneer) :開拓者・先駆者・草分け

「パイオニア」の意味を詳しく

「パイオニア」とは先駆者・開拓者という意味を持つ言葉です。

先駆者とは、他の人に先駆けて到達する者のことです。

また、開拓者は一番最初に新しい場を開拓した者のことを指します。

つまり、「パイオニア」とは「未だ見ぬ未踏の領域に足を踏み入れる人」のことなのです。

ビジネスではなぜ「パイオニア」であることが重視される?

多くの事業会社では、いかにして競合よりも先に市場に乗り込むかを常に考えています。

それは、他社よりも早くマーケットを占有することで、早期参入利益を独占できるからです。

例えば、 iPhone を発明したApple社を例に挙げましょう。

Apple社は世界で初めて、「手のひらサイズ」で「カメラを始めとした多彩なアプリ」を搭載したスマートフォンを開発しました。

それにより、スマートフォンの一大ブランド iPhone を確立し、スマホのシェア率で世界一位を独占しています。

 

このように、未踏の業界に最初に足を踏み入れて(=パイオニアになって)成功を収めると、爆発的な利益を叩き出すことができます。

そのため、ビジネスの世界では「パイオニア」となることが重要となるのです。

多くの急成長中のベンチャー企業が「パイオニアスピリット(=開拓者精神)」を重視するのは、大企業が乗り込んでいない新しい領域を見つけるためという背景があります。

「パイオニア」の使い方

  • うちの社長はヘルスケア業界のパイオニアだと自他共に認めている。
  • Apple社やアマゾンなど、超有名IT企業は例外なくパイオニアだ。
  • ビジネスセミナーに1時間出るよりも、パイオニアと10分話す方が価値がある。
  • 地元に「パイオニア」という企業がある。きっと、新しく革新的な事業をやっているのだろう。

上記例文のように、パイオニアは「新しい領域を開拓する先駆者」という意味で使われます。

日常ではあまり使われることがないパイオニアですが、ビジネスの世界では珍しい言葉ではありません。

 

例えば、「世界時価総額ランキング」にランクインするような企業のトップは、畏怖を込めてパイオニアと呼ばれます。

また、国内の芸能人や一部の “youtuber” などの一部のインフルエンサー(=世間への影響が大きい人)に対しても、賞賛の意で「パイオニア」と呼ぶことがあります。

 

現在では、IT技術の爆発的な発展により新しい技術が生まれ、新しい遊びが生まれています。

それにより、一般の人でも “youtuber” といった新しい職業を通じて、パイオニアになることが可能なのです。

南極大陸の中央に初めて到達した人は、間違いなくパイオニア的存在です。

しかし、もっと狭い視野で見ると、世界にパイオニアは意外といるということですね。

「パイオニア」の語源

多くの場合、ビジネスの世界で使われるカタカナ語は「英語」か「ギリシャ語」に起源を持ちます。

しかし、「パイオニア」についてはその限りではありません。

カタカナ語の「パイオニア」は、古代フランス語の「歩兵」という意味の言葉が由来となっているのです。

 

「歩兵」とは、戦場の最前線に配置され、膨大な敵軍と一番早く戦う役割を持った戦士です。

つまり、「歩兵」は他の誰よりも早く敵陣を切り開く「先駆者・開拓者」なのです。

また、 “pioneer” の “pion” は「足」という意味を持ち、 “-eer” は「〜を仕事とする人」という意味を持ちます。

この2つを組み合わせてできた言葉が “pioneer” であり、「歩くことを仕事する人=先駆者」という意味を持つようになったのです。

「パイオニア」の似ている言葉・間違いやすい言葉

ここからは、「パイオニア」とよく似ている言葉・間違いやすい言葉についてまとめていきます。

「パイオニア」と非常によく似た言葉として「パスファインダー」があり、関連性が強い言葉として「フロンティア」があります。

それぞれの言葉を聞いたことがある人は多くても、どのような意味の違いがあるのかは意外と知らないですよね。

このような人のために、「パイオニア」と「パスファインダー」「フロンティア」の違いについて徹底解説していきます。

「パイオニア」と「パスファインダー」の違い

「パスファインダー」は、「パイオニア」と同じ開拓者という意味を持つ言葉です。

しかし、同じ開拓者であっても、言葉の意味合いが違います。

「パイオニア」が自らの足で未踏の地を見つけていくのに対して、「パスファインダー」には「単に道(path)を見つける人(finder)」というニュアンスがあります。

まとめると、両者の違いは「未踏の領域」を自ら積極的に見つけていくかどうかの姿勢にあるということです。

「パイオニア」と「フロンティア」の違い

「フロンティア」は辺境・新天地という意味を持つ言葉です。

新天地には「新たな世界・環境」という意味がありますが、これは正に「パイオニア」が辿りつく未知の領域そのものです。

そのため、「パイオニア」であるかどうかは、「フロンティア」に到達しているかどうかが基準になるともいえます。

 

このように、「パイオニア」と「フロンティア」は関係性が強いため、意味を混同してしまう人が少なくありません。

しかし、実際には明確な違いがあり、「パイオニア」があくまでも人を指すのに対して「フロンティア」は場所を指しています。

この違いをしっかりと押さえておきましょう。

まとめ

以上、この記事では「パイオニア(pioneer)」について解説しました。

英語表記パイオニア(pioneer)
意味開拓者・先駆者・草分け
語源古代フランス語の「歩兵」という意味の言葉
似ている言葉パイオニア:自ら積極的に新しい領域を見つける人
パスファインダー:単に道を見つける人
フロンティア:未知の領域

日本人は安定志向の人が多いため、パイオニア的存在が決して多くはありません。

しかし、それが逆に「パイオニア」という存在の偉大さを証明していることにつながっています。

世間で「パイオニア」と呼ばれている人は、自分がやりたいことを突き詰めた本当に偉大な人なのかもしれませんね。