今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「ペルソナ(persona)」です。
「ペルソナ」の意味、使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。
「ペルソナ」とは?
「ペルソナ」の意味を詳しく
「ペルソナ」とは、サービスや商品の典型的なユーザー像のことです。
主に、マーケティング活動をする際に「ペルソナ」の設定をします。「ペルソナ」は、非常に具体的に設定します。例えば、年齢、職業、住んでいる地域、性別、人柄、休日の過ごし方、好きな食べ物、嫌いなこと、などです。
企業側としては、本当はありとあらゆる顧客を呼び込み、商品やサービスを普及させたいものです。しかし、ものが溢れている現在は、多くの場合、「万人受け」する商品・サービスでは思うように収益を伸ばすことができません。
ペルソナを設定するのは、年齢や職業、その人の生活スタイルによって、本当に必要な商品やサービスが異なるためです。その商品やサービスがどんな人に向けたものなのかを明確にすることで、収益増加につなげることが出来ます。
ペルソナは、アラン・クーパーによりソフトウェアの開発手法理論としてまとめられました。
その後、Microsoftのユーザー・リサーチ・マネージャーだったジョン・S. プルーイットによる『ペルソナ戦略――マーケティング、製品開発、デザインを顧客志向にする』が出版されたことで、たちまちマーケティング手法としての注目が集まりました。
今では、マイクロソフト、アマゾン、フェデックス、フォードなどの大企業を始め、商品・サービスを開発する誰もが使う手法になっています。
「ペルソナ」のそもそもの意味
- 役柄・人柄
- キリスト教の考え方で、位格・位・格身の「三位一体論」に用いられる概念位格
- 劇・小説などの登場人物または著者
- 心理学で、社会人として対応できるような人格
- 美術で、人体・人体像
- サービスや商品の典型的なユーザー像
「ペルソナ」の使い方
- ペルソナを設定して、ターゲットを明確にしよう。
- ペルソナを具体的にすればするほど、その商品をどうやって売ったら良いかがわかる。
- ペルソナの認識が曖昧だから、話し合いの方向性が見えなくなってくる。
上の例文のように、マーケティング活動を行う際に使います。
「ペルソナ」の語源
ペルソナの語源はラテン語の “persona” です。
元々、舞台上で俳優が付ける仮面を意味する言葉でした。今では、役柄・人柄などの他に、様々な意味があります。
これだけの意味がありますが、一般的には「サービスや商品の象徴的なユーザー像」として使われる場合が多いため、ここでは「サービスや商品の象徴的なユーザー像」について解説しました。
ちなみに、ラテン語 “persona” は、英語 “person” ,ドイツ語 “person” ,フランス語 “personne” の語源になりました。
「ペルソナ」の類義語
ペルソナには以下のような類義語があります。
- イメージ:心の中に思い浮かべる想像
- 心象(しんしょう):感覚が心の中で再生したもの
- 表象(ひょうしょう):現在の瞬間には存在していないものについて心に描く像
- 写象(しゃしょう):心に浮かんでくる抽象的な考え
- 心像(しんぞう):現実世界に存在するものではなく、意識的に表れる像
まとめ
以上、この記事では「ペルソナ」について解説しました。
英語表記 | ペルソナ(persona) |
---|---|
意味 | サービスや商品の典型的なユーザー像 |
語源 | ラテン語の “persona” |
類義語 | イメージ、心象、表象、写象、心像など |
マーケティングに限らず、ビジネスの世界では「ペルソナ」という言葉をよく耳にします。知っておくといつか役に立つかもしれません。