「人の口に戸は立てられぬ」の意味とは?英語や類語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「人の口に戸は立てられぬ」です。

言葉の意味、使い方、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「人の口に戸は立てられぬ」をざっくり言うと……

読み方人の口に戸は立てられぬ(ひとのくちにとはたてられぬ)
意味世間の噂話は防ぎようがないということ
由来人の口は塞ぐことができないことについて、「戸」を使ってたとえた
類義語開いた口に戸は立たぬなど
英語訳Who can hold men’s tongues?(誰が人の舌を押さえておくことができる?)

「人の口に戸は立てられぬ」の意味をスッキリ理解!

人の口に戸は立てられぬ:世間の噂(うわさ)話は防ぎようがないということ

「人の口に戸は立てられぬ」の意味を詳しく

「人の口に戸は立てられぬ」は、世間の噂話は防ぎようがないということです。

戸を立てるとは、障子や襖(ふすま)を閉めるということです。

「人の口に戸は立てられぬ」の使い方

  1. 人の口に戸は立てられぬというように、瞬く間に情報が広がってしまった。
  2. この前一部の人にしか公開されなかった情報が、もう世間には溢れている。人の口に戸は立てられぬとはいうが、まさにこのことに違いない。
  3. 人の口に戸は立てられぬというから、噂の種にならないように気をつけなければならない。

「人の口に戸は立てられぬ」の由来

戸を立てるとは、障子や襖(ふすま)を閉めるということです。

昔は、ドアのように引くものではなく、ふすまのような引き戸でもなく、地面に対して垂直に立てるタイプのものを「戸」として使っていました。

引き戸が普及しても、言葉は残ったため、「戸を立てる」が「障子やふすまを閉める」という意味で使われるようになりました。

人の口を塞ぐことができないことから、「戸は立てる」が比喩として用いられたのです。

「人の口に戸は立てられぬ」の類義語

人の口に戸は立てられぬには以下のような類義語があります。

  • 開いた口に戸は立たぬ:一旦世間に広まると防ぎようがないということ
  • 悪事千里を走る:悪い行いはたちまち広まるということ
  • 好事門を出でず悪事千里を行く:良いことはなかなか広まらず、悪いことは簡単に遠くまで広まるということ
  • 世の取り沙汰は人に言わせよ:世間の人は噂を好むものだから言いたい人に言わせておけばいいということ
  • 下種(げす)の口に戸は立てられぬ:心の卑しい人は、聞いたことを考えもなしにすぐ言いふらすから、そういう人に気を許してはならないという戒め

「人の口に戸は立てられぬ」の英語訳

人の口に戸は立てられぬを英語に訳すと、次のような表現になります。

  • People will talk.
    (人は話をするものだ)
  • Who can hold men’s tongues?
    (誰が人の舌を押さえておくことができる?)
  • Bad news travels fast.
    (悪いニュースはすぐに広まる)

まとめ

以上、この記事では「人の口に戸は立てられぬ」について解説しました。

読み方人の口に戸は立てられぬ(ひとのくちにとはたてられぬ)
意味世間の噂話は防ぎようがないということ
由来人の口は塞ぐことができないことについて、「戸」を使ってたとえた
類義語開いた口に戸は立たぬなど
英語訳Who can hold men’s tongues?(誰が人の舌を押さえておくことができる?)

「人の口に戸は立てられぬ」経験は、大なり小なり誰もが経験したことがあると思います。口は災いの元なので、発言には注意したいですね。