「アーモンド」と「ピーナッツ」の違いとは?栄養価の比較まで解説

違いのギモン

「アーモンド」と「ピーナッツ」は見た目が似ていて、どちらも栄養価の高い食品です。しかし、両者には明確な違いが存在します。

この記事では、「アーモンド」と「ピーナッツ」の違いを解説します。

結論:「アーモンド」はナッツ類、「ピーナッツ」は豆類

二つの植物は分類が異なります。

「アーモンド」は、ナッツ類で、自然に落下しない植物です。

「ピーナッツ」は豆類で、落ちるように地中で実がなる植物です。

「アーモンド」についてもっと詳しく

アーモンドは、バラ科桜族の植物です。植物から採った木の実をアーモンドと呼びます。南ヨーロッパ、アメリカ合衆国、オーストラリアなどで栽培されています。特に、アメリカ合衆国のカリフォルニア州はアーモンドの最大の産地です。日本でも、香川県の小豆島(しょうどしま)を中心に栽培されています。

アーモンドの樹は約 5m まで育ちます。葉っぱは無く、枝に桃色の花を一斉に咲かせます。実は自然に落下することがありません。収穫は樹を揺さぶることで行います。

「アーモンド」の栄養価

アーモンドは天然のサプリメントと呼ばれています。それほど、高い栄養価があるのです。アーモンドに含まれる代表的な栄養素は以下の通りです。

  • 脂質
  • タンパク質
  • ビタミンB2
  • カリウム
  • カルシウム
  • ビタミンE
  • 食物繊維

主成分は脂質です。しかし、脂質のほとんどがオレイン酸等の不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールの総量を下げ、動脈硬化を予防します。アーモンドは、骨を強化するカルシウム、鉄分、たんぱく質炭水化物も豊富に含まれています。

ビタミンE も多く含まれるため、老化防止に効果があります。細胞を活性化することで美肌にも良いです。ビタミンB2 が含まれ、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養価があります。また、カリウムも豊富なため、むくみ解消にも役立ちます。

アーモンド 15g あたりの栄養価
  • 食物繊維:1.6g
  • カロリー:90kcal
  • ビタミンE:4.5mg

主成分が脂質であるため、カロリーは高いです。食物繊維も豊富に含まれていて、数値はレタスの約9倍、ゴボウの約 1.6倍 です。お腹の調子が整えられます。ビタミンE は、ピーナッツの約 3 倍です。アーモンドは、1日 20~30粒 が推奨されています。

「ピーナッツ」についてもっと詳しく

ピーナッツは、豆科ラッカセイ属の植物です。他の豆類より脂質が多いため、食品成分表ではナッツ類に分類されています。草は 25㎝~50㎝ の高さです。実ると黄色の花を咲かせます。ピーナッツは、花が落ちるように、地中で実がなります。これが「落花生」と呼ばれる由来です。

原産地は南アメリカ大陸です。日本では明治期から栽培されています。特に、千葉県が全国のピーナッツの 78% を生産しています。

「ピーナッツ」の栄養価

  • 脂質
  • タンパク質
  • ビタミンB3
  • ビタミンE
  • ミネラル

アーモンド同様に、ピーナッツに含まれる脂質の大半は不飽和脂肪酸であるため、健康に良い働きを持ちます。悪玉コレステロールを下げて、動脈硬化等の生活習慣病を予防します。質の良い脂肪や、タンパク質、ミネラル、ビタミンは血液の生成を促し、貧血を予防する効果を持ちます。

ピーナッツ15g あたりの栄養価
  • 食物繊維:1.1g
  • カロリー:84kcal
  • ビタミンE:1.5g

「アーモンド」と「ピーナッツ」のお菓子

アーモンドは、煎(い)って食べる方法や、スライスや粉末にしておかしに利用する方法が主流です。他の食事と一緒に摂取することで、血糖値の上昇を抑えられるという研究結果が出ています。美容や健康に気をつけながら、おかしとして手軽に食べられるのです。

今は、スーパーフードの一つとして注目されていますが、その先駆けとなったお菓子は江崎グリコ株式会社のものです。創業者の江崎氏が戦前アメリカに訪問したことがきっかけです。健康に良いアーモンドを美味しいお菓子として消費者に提供することを目標として開発をしました。

ピーナッツも、煎ったり茹(ゆ)でたりすることで美味しく食べることが出来ます。ピーナッツバターとしてパン類に塗る食べ方も良くありますね。

まとめ

以上、この記事では「アーモンド」と「ピーナッツ」の違いを解説しました。

  • アーモンド:ナッツ類で、自然に落下しない植物
  • ピーナッツ:豆類で、落ちるように地中で実がなる植物

どちらも栄養価が高く、健康に良い食品です。正しく理解して摂取しましょう!