日本には自然豊かな公園が数多くありますが、その種類を知っていますか。この記事では「国立公園」と「国定公園」と「国営公園」の 違いについて解説していきます。
結論:自然公園法に基づく自然公園か、都市公園法に基づく都市公園か
「国定公園」は自然公園法に基づき環境大臣が指定し、都道府県が管理する自然公園です。
「国営公園」は都市公園法の要件を満たす都市公園で、国土交通省大臣が設置して国が管理します。
「国立公園」をもっと詳しく
「国立公園」とは、日本の景勝地(※)の中でも特に優れた場所として、自然公園法に基づき環境大臣が指定した自然公園です。国(環境省)が管理を行い、自然保護を目的としています。
- 景勝地(※):「けいしょうち」と読む。すぐれた景色、良い自然の風景を見ることができるところ
「国立公園」の例
日本には現在 32 の国立公園があります。
日本最大の国立公園は北海道にある「大雪山国立公園(だいせつざんこくりつこうえん)」で、226,764 ヘクタールの広さがあります。
また、都会のイメージが強い東京にも国立公園はあります。「小笠原公園」は東京都にありますし、「秩父多摩甲斐国立公園(ちちぶたまかいこくりつこうえん)」や「富士箱根伊豆国立公園」もその一部が東京都です。
「国定公園」をもっと詳しく
「国定公園」とは、国立公園に準ずる景勝地として、自然保護法に基づき環境大臣が認定した自然公園です。「国立公園」とは違い、こちらはその公園のある都道府県が管理します。
「国定公園」の例
日本には現在 56 の国定公園があります。
北海道の「網走国定公園(あばしりこくていこうえん)」や、東京の「明治の森高尾国定公園」、三重・滋賀の「鈴鹿国定公園」など全国各地に存在します。
宮城県の蔵王(ざおう)や滋賀県の琵琶湖など有名な観光地も数多く国定公園に指定されています。
「国営公園」をもっと詳しく
「国営公園」は都市公園法の要件を満たしている公園、緑地です。「国立公園」や「国定公園」とは大きく異なり、自然公園ではなく都市計画施設としての都市公園です。国土交通大臣が設置し国(国土交通省)が管理します。
国営公園は入園料が必要な場合が多いですが、そのぶん、遊具があったりイベントが開催されていたり設備が充実していたりします。平成 30 年度より、12 の公園で子供料金の無料化や大人料金の見直しが行われており、より利用しやすくなることが期待されています。
「国営公園」の例
全国 19 の都道府県に 17 の国営公園が存在します。
東京には全国で唯一国営公園が 2 つあります。「国営昭和記念公園」と「国営東京臨海広域防災公園」です。
まとめ
以上、この記事では、「国立公園」と「国定公園」と「国営公園」の違いについて解説しました。
- 国立公園:自然公園法に基づき環境大臣が指定し、国が管理する自然公園
- 国定公園:自然公園法に基づき環境大臣が指定し、都道府県が管理する自然公園
- 国営公園:都市公園法の要件を満たす都市公園で、国土交通省大臣が設置し国が管理
今回解説した 3 種類の公園は、全国に意外とたくさんあります。ぜひ近くの公園に足を運んでみてはいかがでしょうか。