「パラレル」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「パラレル」です。

「パラレル」の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。

☆「パラレル」をざっくり言うと……

英語表記パラレル( parallel)
意味平行
語源英語のparallel
類義語シンメトリー、デュアルなど

「パラレル」とは?

パラレル(parallel):平行

「パラレル」の意味を詳しく

「パラレル」とは平行という意味のカタカナ語です。しかしながら、多くの意味を持っています。どれも平行という意味に変わりないのですが、コンピュータ用語であったり、科学用語であったり、スポーツ用語であったりします。

コンピュータ用語の場合の「パラレル」は、2つのケーブルを用いた通信を意味していたり、2つの処理機関をもっているパソコンです。

科学用語として使われる場合には、電気の並列回路を表していたり、平行世界や平行宇宙というもう一つの世界を表していたりします。

 

スポーツ用語として用いられる場合は、スキーの滑る技術について表しています。

このように、「平行」という意味でありながら使われる場面によって、異なった物や事を表すのです。

「パラレル」の使い方

  1. パラレルキャリアを積むことで、成功してきた。
  2. オフィスワークには、パラレルデスクトップが向いている。
  3. パラレルワールドは、宇宙空間に存在する。

「パラレル」は、名詞の用法で使用されます。形容動詞のように、「AとBは、パラレルだ。」という使い方はあまりしません。別の名詞の前に「パラレル」をつけることで、「数が2つある」ということを表します。

例えば、パラレルワールドです。2つあれば、何に対しても「パラレル」を使って表現するのではありません。「パラレル」を使って表すものも限られているので、覚えておきましょう。

 

①の例文は、職業に関する例文です。ここで出てきた、「パラレル」キャリアとは、2つの職業のことです。日本人の多くは、どこか1つの会社に就職して定年まで働き続けるというのが一般的でした。

もちろん、働いている間は、他の会社で働くことはできないので、副業が認められないのが普通でした。

しかしながら、最近副業を解禁する会社が増えてきて、それと共によく使われはじめたのが、「パラレル」キャリアです。「パラレル」キャリアとは、平行して2つの仕事を行うことです。

 

例えば、いつもは大学の教授を行いながら、会社を経営するなどです。厳密には、本業を持ちながら新しい経歴を築くことですが、必ずしも収入アップが目的ではありません。

有名な学者、ドラッカーによって提唱されたのが起源だと言われています。

 

②の例文は、オフィスワークに関する例文です。ここでは、コンピュータ用語としての「パラレル」が使われています。オフィスで作業しているときには、効率が大事です。

特にパソコンでエクセルの打ち込みなどするときに、2つの画面を使ってやると資料を打ち込みながらでも簡単にエクセルが打てます。こうしたパソコンの使い方を「パラレル」デスクトップと呼びます。

「パラレル」デスクトップ自体が商品名とすでになっていますが、基本的にはモニタを2つ並べて2つの画面を使えば「パラレル」デスクトップになります。この「パラレル」デスクトップがよく使用される職業としては、デザイン業です。

 

デザインを行うときには、画面が大きい方が良いです。さらに、デザインの資料を見ながら作業するため、パソコンのモニタが2つあれば作業がしやすいのです。

3つ目の例文は、小説など物語に関する例文です。

「パラレル」ワールドは、2つの世界ですが、同じ時間に存在する別の世界です。例えば、この記事を読んでいるときに、別の世界では富士山が噴火しているかもしれません。

 

現実とは全く異なる世界が存在すると言いたいときに、「パラレル」ワールドという単語が使用されます。しかしながら、別の世界が存在すると証明をきちんとすることは難しいので、実用的な場面ではあまり使われません。

その代わりに、小説やドラマなど人々の空想で描かれる物語には頻繁に登場する単語です。例文では、その「パラレル」ワールドの存在場所について表しています。

つまり、地球上にはただ1つの世界だけであり、我々の遥か想像を超えた遠い場所にもしかしたら「パラレル」ワールドが存在するのではないかと言っているのです。もちろん、これも検証することは人類の技術では不可能です。

「パラレル」の語源

「パラレル」は、英語の “parallel” が語源です。 “parallel” の意味は「パラレル」と同じ平行ですが、それに加えていくつか意味があります。

「匹敵する」や「似ている」という意味もあります。この点は、カタカナ語と混同してしまわないように気をつけましょう。

また、この “parallel” という単語は、「並んで」という意味の “para” と、「互いに」という意味の “allelos” という単語が組み合わさってできた単語です。

「パラレル」の類義語

「パラレル」には以下のような類義語があります。

  • シンメトリー:左右対称
  • デュアル: 2つの

「シンメトリー」は左右対称という意味です。「パラレル」は平行という意味で、線で表すとどこからどこまでを取っても、両方まっすぐで決して交わりません。

そのため、その線を左右に分けて考えた場合、左右対称になります。平行と似た関係として左右対称が挙げられるわけです。ただし、「シンメトリー」の用法では「シンメトリー」ワールドなどとは言いません。

図形上での左右対称や、何か物事の類似性を意味します。「パラレル」も類似性を表している部分では共通しています。

 

「デュアル」は、「2つの」という意味ですが、非常に使用頻度が高いです。

「デュアル」はさらに、コンピュータ用語やキャリアを表す用語としても使われます。「デュアル」を用いて2つ目と言いたいとき、同時進行の意味がとても強いです。

例えば、よく第2の人生と言いますが、これは「セカンド」ライフです。1つ目の人生の期間が終わってから、新しい事を始めるときに使います。一方で「デュアル」ライフというと、1つ生活をしながら、別の生活を同時に行うという意味になります。

 

例えば、普段は東京で生活しているけど、週3日は福岡で過ごしているという場合です。他にも「デュアル」キャリアや、「デュアル」CPUなどといった使い方があります。

「デュアル」キャリアは、「パラレル」キャリアとほぼ同じ意味で、同時進行でキャリアを積み重ねることです。「デュアル」CPUは、パソコンの用語でデータを処理する部品が2つあることです。

「パラレル」と非常に似た意味を持っているので、言い換えが可能です。そのため、たくさん使われますので、覚えておくと役に立ちます。

まとめ

以上、この記事では「パラレル」について解説しました。

英語表記パラレル( parallel)
意味平行
語源英語のparallel
類義語シンメトリー、デュアルなど

「パラレル」という単語は、単語1つで使われることはあまりありません。しかしながら、よく考えてみると様々な場面でつかわれているカタカナ語です。ぜひこの記事で、意味や使い方を覚えて実生活に役立てましょう。