ことわざ「鬼に金棒」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「鬼に金棒(かなぼう)」です。

言葉の意味や使い方・由来・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。

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「鬼に金棒」の意味をスッキリ理解!

鬼に金棒(かなぼう):もともと強い人が、さらに力をつけたり何かを得たりするなどしてより強くなること

「鬼に金棒」の意味を詳しく


「鬼に金棒」は、もともと強い人が、さらに力をつけたり何かを得たりするなどしてより強くなることを意味することわざです。

「金棒」を「鉄棒」と表記することもありますが、この場合も「てつぼう」とは読まずに「かなぼう」と読みます。

 

「鬼に金棒」を使う対象は、人だけでなく組織や物などにも及びます。例えば、スポーツのチームや車などです。

また、力についても筋力や腕力のような物理的な力だけでなく、財力や知力など幅広い力を指して使うことができます。

 

注意が必要な点としては、対象となる人や組織、物にはもとから力があることが前提だという点です。

したがって、もともとはあまり強いとは言えなかった人が力を得て強くなっても、「鬼に金棒」とは言えません。

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「鬼に金棒」の使い方

  1. 英語が堪能な彼が最近さらに中国語も身に付けた。まさに鬼に金棒で、将来世界でも通用できる人材となるだろう。
  2. 昨年度の優勝チームにさらに大物選手が加入し、鬼に金棒と言うもの、今年も盤石の体制だ。
  3. 防犯カメラを設置している家にさらにオートロックを付け、まさに鬼に金棒、防犯対策は完璧だ。

「鬼に金棒」の由来

「鬼に金棒」は、「鬼」が強さの象徴であるという点に由来しています。

「鬼」は空想上の生き物です。容姿は人間に近いものの、頭には角、口には牙(きば)を生やしています。

古来より「鬼」は強いものを象徴するものでした。

 

鬼は強さの象徴であるため、何の武器を持たなくても強いと言えます。ただでさえ強い鬼が、さらに武器となる「金棒」を持ったらその強さは一層増すと言えます。

このことから、もともと力があったり強かったりする者に、さらに力が加わって強くなることを「鬼に金棒」ということわざで表すようになりました。

 

ちなみに、「金棒」は「金砕棒(かなさいぼう)」を略したものです。鎌倉時代後期から南北朝時代にかけて実際に使われていた打撃系の武器です。

鎧を付けた相手にもダメージを与えることができ、非常に強力な武器でした。

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「鬼に金棒」の類義語

鬼に金棒には以下のような類義語があります。

  • 弁慶(べんけい)に薙刀(なぎなた)
  • 獅子(しし)に鰭(ひれ)
  • 鬼に鉄杖(てつじょう)
  • 竜に翼を得たる如(ごと)し
  • 鬼に金梃(かなてこ)
  • 虎に翼
  • 駆(か)け馬に鞭(むち):勢いのあるものにさらに力を加えるなどして、さらに勢いづかせること。

「駆け馬に鞭」は、「鬼に金棒」や他の類義語とは異なり、自分が主体となって力を加えて勢いづかせることを言います。

「鬼に金棒」の対義語

鬼に金棒には以下のような対義語があります。

  • 餓鬼(がき)に苧殻(おがら):力の無い人が折れやすい苧殻を振り回すようなもので、何の力にも頼りにもならないこと。

苧殻とは、麻の茎の皮をはぎ取ったものです。お盆の際の迎え火や送り火、お供え物に添える箸に使います。折れやすい性質を持ちます。

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「鬼に金棒」の英語訳

鬼に金棒を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • That makes it double sure.
    (それのおかげで確実性が倍になる)
  • Adding wings to a tiger.
    (虎に翼)
  • The more Moors, the better victory.
    (もっと多くのムーア人がいれば、もっと勝つことができる)

“The more Moors, the better victory.” について簡単に解説を加えます。

ムーア人は北西アフリカのイスラム教徒の総称で、主にベルベル人を指します。

ローマ時代、ムーア人は最強の戦士と言われていました。このことから、ムーア人は、英語の「鬼に金棒」に当たることわざに使われています。

まとめ

以上、この記事では「鬼に金棒」について解説しました。

読み方 鬼に金棒(かなぼう)
意味 もともと強い人が、さらに力をつけたり何かを得たりするなどしてより強くなること
由来 ただでさえ強い「鬼」がさらに武器を持ち、より一層強くなることから
類義語 弁慶に薙刀、獅子に鰭、鬼に鉄杖など
対義語 餓鬼に苧殻
英語訳 That makes it double sure.(そのおかげで確実性が倍になる)

「鬼に金棒」ということわざは、ただでさえ強い者がさらに力をつけて強くなることを表します。人だけでなく組織や物を対象にすることができたり、力も物理的な力にとどまらず、非常に幅広く使うことができることわざです。

しかし、意味の項目で説明したように、あくまでも対象はもともと強かったり、力があったりすることが前提です。

よく使うことができることわざでも、使う上で注意しなければならない点は珍しくありません。さまざまな場面で使うことができることわざほど、意味や使い方を調べることなく、使い方が雑になってしまうことがよくあります。よく使うからこそ注意して言葉を使っていくことができるといいですね。

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