「穏便」の意味とは?使い方から類語や英語や対義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「穏便(おんびん)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「穏便」をざっくり言うと……

読み方穏便(おんびん)
意味物事や態度がおだやかで角が立たないさま
類義語穏和、温厚、寛大
対義語過激
英語訳peaceably(安寧に、円満に)など

「穏便」の意味をスッキリ理解!

穏便(おんびん):物事や態度がおだやかで角が立たないさま

「穏便」の意味を詳しく

「穏便」は、「物事や態度がおだやかで角が立たないさま」を意味する熟語です。

「穏やか」と書いて「おだやか」と読むほかにも、「穏」という漢字には「やすらか」や「落ち着いている様子」という意味があります。また、もう一方の「便」という漢字は、「差しさわりなく事が運ぶ」という意味を持っています。

したがって、「穏やかで差しさわりのない様子」を指すのが「穏便」であるとわかりますね。

「穏便」の使い方

  1. この不祥事に関しては、できる限り穏便な処置をとってほしい。
  2. 彼女に対してそんな仕打ちをするとは、穏便ではない。
  3. 頼むから、穏便な態度で相手と向き合ってくれ。
  4. 穏便に済ますと言えば聞こえはいいが、単に事なかれ主義でいるだけではないか。

「穏便」は、文脈によっては肯定的にも否定的にも意味を取ることができる熟語です。③の例文では、問題に対する消極的な態度を指して「穏便」という言葉を用いています。

「穏便」の類義語

穏便には以下のような類義語があります。

  • 穏和(おんわ):おだやかで大人しい性質
  • 温厚(おんこう):おだやかで優しい様子
  • 寛大(かんだい):心が広く思いやりがあること

上記 3つの熟語は、人の性質を指す意味合いが強いという点が「穏便」と異なります。上手に使い分けましょう。

「穏便」の対義語

穏便には以下のような対義語があります。

  • 過激(かげき):極端であること

「穏便」の英語訳

穏便を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • peaceably
    (安寧に、円満に)
  • amicably
    (円満に、平和的に)
  • between the parties concerned
    (穏便に、内々に)
  • out of court
    (示談、示談の、内々に)

out of court は、直訳すると「法定の外」となります。法定で争わないということはつまり、示談を意味しますね。示談は、事を表沙汰にせず、内輪で波風を立てずに解決する姿勢が「穏便」と共通しています。

まとめ

以上、この記事では「穏便」について解説しました。

読み方穏便(おんびん)
意味物事や態度がおだやかで角が立たないさま
類義語穏和、温厚、寛大
対義語過激
英語訳peaceably(安寧に、円満に)など

「穏便」は、ポジティブな意味でもネガティブな意味でも使われる熟語です。文脈から、ニュアンスを正しく見極められるようにしましょう。