意外と知らない!「遅れる」と「後れる」の違いを解説

言葉

日本語には同じ読み方でも意味が違うという言葉が多く存在します。「遅れる」と「後れる」もその中の一つです。読み方はどちらとも「おくれる」になりますが、2つの言葉の違いをはっきり説明できる人は少ないのではないでしょうか。

わかりそうでわからない、そんな2つの言葉の明確な違いを解説していきます。

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結論:「時間的」おくれと「物事」のおくれ

「遅れる」は決められた時刻や時間よりもおそくなっている、または他のものより進み具合がおそいという意味を表しています。

「後れる」は他のものよりも後ろ、または他のものが進行しているのに対して、その場にとどまっている様子を表します。

読み方は同じですが、使い方は少し違います。ではどのような違いがあるのかを解説していきます。

「遅れる」をもっと詳しく

「遅れる」には二つの意味があります。

  1. 決められた時刻よりもおそくなること
  2. 他より進み具合がおそくなること

①は「電車に遅れる」や「待ち合わせに遅れる」などに使われたりします。

電車や待ち合わせはすでに時刻が決められていて、その時刻に間に合わなかったりおそくなったりするときに使われる言葉が「遅れる」ということです。

②の意味では、「スタートダッシュに遅れる」や「時計の針が遅れる」などが使用例です。周りの進み具合に対してスピードが遅く、差がついている様子を表すときに使われます。

 

ちなみに、「遅」は、進むことを意味するしんにょうと、動物の「サイ」を意味する作りの部分とで成り立っています。サイは歩くのが遅いことから、「遅」は遅いことを意味しています。

歩くのが遅いと目的の場所まで時間がかかり、また他の動物に遅れを取ってしまうことから、「遅」は時間的なおくれを意味するものとして使われているのです。

「遅れる」の使い方の例

  • 授業に遅れる
  • 到着が予定より遅れる
  • 待ち合わせに遅れる
  • 出勤時間に遅れる
  • 遅れる

どれも、時間的におくれを取り、差がついてしまっているということを言っています。

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「後れる」をもっと詳しく

「後れる」は、他のものが進行しているのに対して、同じところにとどまっていることを意味します。

「遅れる」のような時間的なおくれとは違い、ある基準について、他人よりも後ろの位置にいるということです。たとえば、「流行に後れる」などが代表的な使用例です。

流行は物事ですよね。このように、ある物事についての標準的な位置から置いて行かれている、取り残されている状況のことを「後れ」と言います。

 

また親しい人が亡くなったときに、自分だけが生き残ったことで、「妻に後れる」などという表現も用います。これは、他人に置いて行かれた、取り残されたという意味で「後れる」を用いています。

 

ちなみに、「後」という漢字の成り立ちは、道と糸と足の象形からなっています。足に糸が絡まり、道を行く歩みがおくれることを意味します。

つまり、他の動物よりも歩くのが遅いサイを意味する「遅」とは違い、「後」はたとえ速く歩きたくても糸が邪魔をして進めなく、周りからは取り残されていく意味として使われます。

「後れる」の使い方例

  • 気持ちが後れる
  • ライバルに後れる
  • 流行に後れる

どれも、日々変わりゆく流れに対して、自分だけ置いて行かれている様子を「後れ」として使われます。

まとめ

以上、この記事では、「遅れる」と「後れる」の違いについて解説しました。

  • 遅れる:時間的な遅れをとること
  • 後れる:後ろの位置にとどまること、後ろからついて行くこと

「遅れる」は時間的な後れを指し、「後れる」は後ろの方で取り残されることを指すのです。それを踏まえると、「授業に30分遅れて来てしまったため、クラスメイトに後れを取った。」という文の意味は次のようになります。

決められた時間から30分おそくきてしまい、また授業が先に進んだことによって周りと比べて勉強面で取り残されたということです。

「遅れる」と「後れる」にはこのようにわずかな違いがあります。意識的に使い分け正しい日本語を理解しておくことが大切です。ぜひこの知識を友人に教えてあげてみてはいかがでしょうか。

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