故事成語「王侯将相寧んぞ種あらんや」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「王侯将相寧んぞ種あらんや(おうこうしょうしょう いずくんぞしゅあらんや)」です。

意味、使い方、由来についてわかりやすく解説します。

スポンサードリンク

「王侯将相寧んぞ種あらんや」の意味をスッキリ理解!

王侯将相寧んぞ種あらんや王などになるには血筋はなく、実力があれば誰でもなれるということ

「王侯将相寧んぞ種あらんや」の意味を詳しく

「王侯将相寧んぞ種あらんや」は、現代の「民主主義」を体現した言葉だと言えます

「王侯将相」は、「王侯(おうこう)」と「将軍」と「宰相(さいしょう:大臣)」のことです。国を動かす人のことですね。「種」は、血筋という意味です。

「寧んぞ~んや」は、「どうして~ということがあろうか」という意味です。「~ということはない」という意味になります。つまり、「国を動かす人物に、どうして血筋があろうか、いやあるはずはない」と言っているのです。

 

独裁的な支配を行う国では、トップを代々子が継ぐ世襲制が多いです。たとえば、日本の幕府も、徳川家や足利家などの将軍の家系がありました。しかし、世襲では本当に国を動かす素質を備えた人物かどうかは保証できませんよね。

「王侯将相寧んぞ種あらんや」という言葉は、古代中国で生まれました。中国の政治観の一つに、「徳治」というものがあります。これは、「徳」のある人物が国を治めるべきだという意味です。革命で王朝が滅ぼされるのは、徳が足りなかったからだという説明がされることもあります。

血筋ではなく、実力で国のリーダーになるという考え方は、民主主義に通じるものがありますよね。

スポンサードリンク

「王侯将相寧んぞ種あらんや」の使い方

  1. 王侯将相寧んぞ種あらんや。君だって総理大臣になれる可能性があるよ。
  2. 王侯将相寧んぞ種あらんや。創業者は息子に会社を継がせたが、うまくいくだろうか。
  3. 農民から総理大臣になった原敬(たかし)は「王侯将相寧んぞ種あらんや」を体現している。

「王侯将相寧んぞ種あらんや」の由来

「王侯将相寧んぞ種あらんや」は、古代中国の歴史書に出てくる言葉です。中国最初の統一王朝である秦(しん)を滅ぼした人物のストーリーの中に出てきます。

彼の名前は、陳勝(ちんしょう)と言います。「陳勝・呉広(ごこう)の乱」と呼ばれる反乱を起こし、秦を滅ぼしました。そのときに、「王侯将相寧んぞ種あらんや」と言ったとされているのです。

陳勝は、「誰でも実力次第で皇帝になれる」と唱え、人々を反乱へと駆り立てたのです。

 

当時の秦の政治は厳しいものでした。陳勝も、兵役につく途中で反乱を決心したのでした。兵役に遅れたものは処刑されるという決まりがありました。陳勝は、大雨のために到着が遅れることが確定して開き直ったのです。

「このまま遅れて到着しても処刑される。兵役についても、きっと死んでしまうだろう。だったら、名を残してから死にたい。」そう考えて、反乱を起こします。秦の厳しい支配に耐えかねた人々が賛同し、ついに王朝を滅ぼすに至りました。

 

ちなみに、この歴史書が書かれた時代のもっと後になって、官僚を試験で登用する制度が導入されました。家柄ではなく、才能によって人を選ぶという点で、画期的な制度となりました。この制度を「科挙(かきょ)」と言います。

科挙は6世紀に導入され、なんと20世紀のはじめまで続きました。廃止されたこともありましたが、王朝が変わるごとに引き継がれて長く続いたのです。まさに、実力で国を動かすものを選ぶ公平な制度だと言えるでしょう。

スポンサードリンク

まとめ

以上、この記事では「王侯将相寧んぞ種あらんや」について解説しました。

読みかた王侯将相寧んぞ種あらんや(おうこうしょうしょういずくんぞしゅあらんや)
意味王などになる血筋はなく、実力があれば誰でもなれるということ
由来秦王朝を滅ぼすに至る反乱を起こした陳勝が言ったとされる言葉から

世襲ではなく、実力で国を動かす人が選ばれる民主主義によって、よりよい政治が実現するでしょう。

スポンサードリンク