今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「オフレコ」です。
「オフレコ」の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。
☆「オフレコ」をざっくり言うと……
英語表記 | オフレコ(off the record) |
---|---|
意味 | 記者会見などで,記録や公表をしないことを条件に情報が提供されること |
語源 | 英語の「off the record」 |
類義語 | 非公表、非公式、内緒など |
過去のオフレコ発言 | 過去のオフレコ発言の事例 |
「オフレコ」とは?
「オフレコ」の意味を詳しく
「オフレコ」とは、記録や公表をしないことを条件に情報が提供されることです。
もともとは報道用語で、英語の「off the record」を日本語風に短縮してできた言葉です。オフレコは、発言者がただ単に宣言すればいいだけではなく、取材者全員がそれを了承した場合にのみ成立します。
したがって、過去には発言者のオフレコ発言のみで成立要件を満たさず、結果として発言者の辞任に繋がったケースも存在します。また、情報源の秘匿(ひとく)の観点から、発言者の了承がなければ原則オフレコ解除はできないものとなっています。
ただ、オフレコ発言であっても、匿名で報道される場合もあります。政治における匿名報道では、「政府首脳(官房長官または首相)」、「政府高官(官房副長官)」などの肩書で報道されるため、肩書である程度発言者が推察できてしまいます。
このように、基本は報道関係者の用いる言葉ですが、一般においても内緒の話という意味でオフレコが使われることがあります。
「オフレコ」の使い方
- 本日の会見内容は、オフレコでお願いします。
- オフレコを条件に取材を受けた。
- この話はオフレコで頼むよ。
①は、記者会見などで使われる用例です。この場合は、先の成立条件を満たした場合のみオフレコが成立します。
②は、①と同様に取材において使われますが、私的な色彩が強いため、発言者と取材者の一対一の合意に基づいて成立します。
③は、一般社会において使われる用例です。他人に漏らされたくないことなどを伝えるときに、内緒などの言葉をオフレコに言い換えて使用します。
「オフレコ」の語源
オフレコの語源は英語の “off the record” です。
録音をしない、という意味から派生して、発言を公表しないことや秘匿する際に使われるようになりました。対義語としてはオンレコ(on the record)があり、公にして構わないという意味になります。オフレコ同様に報道関係で使われる言葉ですが、オフレコほど一般的には浸透しておりません。
「オフレコ」の類義語
オフレコには以下のような類義語があります。
- 非公表:一般の人には公表しないこと
- 非公式:表向きでないこと
- 内緒:表立ってではなく内々にすること
- 秘密:他人に知らせないこと
- 内輪:他人や部外者を交えない範囲
非公表や非公式などは、報道においてオフレコの言い換えとして、「非公式発言」などのように使用されることがあります。
一般社会においては、内緒や秘密などがオフレコと同様に使われます。また、「内輪の話」という表現は、直接的ではありませんが、暗にオフレコを要求している表現と言えるでしょう。
過去のオフレコ発言
過去のオフレコ発言としては、以下のようなものがあります。
- 政治家が、首相に対して「担ぐ神輿は軽くてパーがいい」と発言
- 国家公務員が、首相に対して「頭が悪い」と発言
- 大臣が、記者に対して「今の最後の言葉はオフレコです。絶対書いたらその社は終わりだから」と発言
この3つの内、最後のケースのみオフレコが成立しておらず(報道陣の同意を得られず)、発言者は辞任する結果となりました。
まとめ
以上、この記事では「オフレコ」について解説しました。
英語表記 | オフレコ(off the record) |
---|---|
意味 | 記者会見などで,記録や公表をしないことを条件に情報が提供されること |
語源 | 英語の「off the record」 |
類義語 | 非公表、非公式、内緒など |
過去のオフレコ発言 | 過去のオフレコ発言の事例 |
もともとは報道用語だった「オフレコ」は、今ではビジネスシーンなどの一般社会でも使用される言葉となっています。デリケートな場面で登場する言葉であるため、使う側も使われる側も気を付けて使用してみてください。