今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「オブジェクション」です。「オブジェクションハンドリング」などの関連用語もあります。ぜひとも意味を押さえておきたいところです。
以下では、「オブジェクション」の意味・使い方・語源・英語での使い方、また「オブジェクションハンドリング」の意味についてわかりやすく解説します。
☆「オブジェクション」をざっくり言うと……
英語表記 | オブジェクション(objection) |
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意味 | 異論、反対すること |
語源 | 英語の “objection” |
このページの目次
「オブジェクション」とは?
「オブジェクション」の意味を詳しく
オブジェクションとは、「異議を申し立てること」を意味する言葉です。
近年、ドラマや映画で頻繁に使われるようになり、日本でも使用度が上がっている言葉となっています。
実際、オンライン辞書「Weblio」運営会社は、2016年に最も話題を集めた英単語「今年の英単語2016」は「OBJECTION」だと発表しています。
「オブジェクション」は、裁判やビジネスの場で使われます。
裁判での「オブジェクション」
海外の裁判では、裁判中に、検察官あるいは弁護人の見解に対して、異議を申し立てる際に「オブジェクション」が使われます。
日本語では、「異議あり」に相当します。ドラマなどで見かけるシーンですね。
ビジネスシーンでの「オブジェクション」
オブジェクションという言葉は、ビジネスの場面では単なる「反論・拒否」以上の意味合いを含んで使われることがあります。
たとえば、インバウンドマーケティングの世界においては、「見込み客に商品・サービスを拒否されること」という意味を持っています。
なお、インバウンドマーケティングとは「ユーザー主導型のマーケティング手法」のことです。
具体的には、過度な広告宣伝を行わずに、ユーザーに自分で見つけてもらえるようにサービスや商品をプロモーションする方法のことを指します。
関連用語「オブジェクションハンドリング」とは
「オブジェクション」を用いた複合語として、オブジェクションハンドリングがあります。
オブジェクションハンドリングとは、自分と反対意見を持つ人を、自分側に誘導することを指します。「ハンドリング」は対処を意味するため、反対意見を上手く処理して自分側へ誘導することがオブジェクションハンドリングです。
オブジェクションハンドリングをする方法としては、反論型とおだて型の2つがあります。それぞれの内容は、以下の通りです。
手順 | |
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反論型 | ①質問への回答に対して、感情を刺激しない程度に反論する。 ②を繰り返す。 ③相手の回答が自分の意見と一致したら終了。 |
おだて型 | ①質問に対して、自分の考えに近い回答が来たら、とことん共感を示す。 ②を繰り返す。 ③相手の回答が自分の意見と一致したら終了。 |
「オブジェクション」の使い方
- 「オブジェクションしている場合ではない」というセリフがドラマで使われた
- 見込み客にオブジェクションされてしまったため、今月の売上目標を達成できなかった
- オブジェクションされたときには、その理由を分析することが大事だ
このように、オブジェクションは「拒否・反対」という意味合いで使われます。
そして、マーケティングの世界で独自の意味合いがあることから、主にビジネスの場面で使われる傾向にあります。
「オブジェクション」の語源
オブジェクションの語源は、英語の “objection” にあります。
英語の “objection” には「反対・異議・異論」という意味があり、日本でも同じ意味で使われています。
“object” という英語が「物体・目標」という意味を持っているため、 “objection” の意味を同じような意味で捉えている人は少なくありません。
しかし、カタカナ語のオブジェクションは「拒否」という意味であり、「物体・目標」といった意味は持っていないので注意しましょう。
「オブジェクション」の英語での使い方
英語訳 “objection” を用いた例文は以下の通りです。
(彼の意見に異議を申し立てた。)
「異議を申し立てる」という意味のフレーズには、”raise an objection” もあるため、合わせて覚えておきましょう。
まとめ
以上、この記事では「オブジェクション(objection)」について解説しました。
英語表記 | オブジェクション(objection) |
---|---|
意味 | 異論、反対すること |
語源 | 英語の “objection” |
一般的に、日本人は議論に慣れていないため、正面からオブジェクションされると相手に嫌悪感を抱いてしまいます。
このような理由から、相手の意見や考えをオブジェクションする際には、伝え方に十分に注意する必要があります。
些細な言い回しに気を使うだけで、お互いに気持ちのいい議論が展開できるでしょう。