今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「ノミネート」です。
「ノミネート」の意味、使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。
☆「ノミネート」をざっくり言うと……
英語表記 | ノミネート(nominate) |
---|---|
意味 | 推薦すること、指名すること、選ばれること |
語源 | ラテン語の “nōminō” |
類義語 | 担ぐ、推挙される |
「ノミネート」の意味をスッキリ理解!
「ノミネート」の意味を詳しく
「ノミネート」とは、推薦すること、指名すること、選ばれることです。
「ノミネート」という言葉は、アカデミー賞を代表とする授賞式などでよく耳にするのではないでしょうか。「ノミネート」は何かしらの「候補」として選ばれた時に使用される言葉です。
したがって、「あの作品は〇〇賞にノミネートされている」のような場合は、すでに賞を受賞したという意味ではないので注意が必要です。
「ノミネート」の使い方
- あの作品は、上映開始日からずっと人気があるので賞にノミネートされるだろう。
- あの俳優は、多くのノミネート作品に出演していることで有名だ。
- 今年の新人賞にノミネートされた人は四人だ。
上の例文のように、「ノミネート」は、主に映画やドラマの作品や何らかの授賞式などの文脈で用いられます。また、例文からも分かるように、動詞としても名詞としても使用することができます。
①、②、③の「ノミネート」は、どの文章でも「推薦されること、候補として選ばれること」という意味を表しています。
しかし、上記でも述べたように「ノミネート」という言葉には「受賞する」というような意味は持っていません。したがって、この場合は、「何かに推薦された」という捉え方が正しいです。
「ノミネート」の語源
ノミネートの語源はラテン語の “nōminō” です。
“nōminō” はラテン語で「名付ける」という意味を持った言葉です。この意味が転じて、「名前を呼ぶ」という意味になりました。また、その意味から「指名する」などという言葉で用いられるようになったと言われています。
また、ゲルマン祖語に、「名前」という意味を表す”nomojanan”という言葉があります。
この”nomojanan”が由来である”nomen”という「名前」を表す言葉と、英単語の末尾に付いて動詞にするはたらきをもつ接尾辞である”ate”がひとつになりました。こうして、「名前を呼ぶ」という意味の”nominate”という言葉が生まれ、そこから、「ノミネートする、指名する」という意味に転じたとする説もあります。
「ノミネート」の類義語
ノミネートには以下のような類義語があります。
- 担ぐ:持ち上げること、押し立てること
- 推挙(すいきょ)される:推薦されること
「担ぐ」には様々な使い方がありますが、「押し立てること、祭り上げる」という意味で使われる場合にノミネートと似た意味になります。たとえば、「彼を委員会の委員長として担ぐ」のように使うと、彼を委員長に推薦するというニュアンスになります。
「推挙される」とは「推薦されること」です。推挙には、その人に適した官職や地位、仕事を適職として推薦するという意味合いがあります。たとえば、「彼は、能力に適した役職に推挙された」というように用いられます。
「推薦される」という意味合いを持っている点で、「ノミネート」と似ている言葉であると言えます。
まとめ
以上、この記事では「ノミネート」について解説しました。
英語表記 | ノミネート(nominate) |
---|---|
意味 | 推薦すること、指名すること、選ばれること |
語源 | ラテン語の “nōminō” |
類義語 | 担ぐ、推挙される |
「ノミネート」の意味を正しく理解できたでしょうか。「推薦されている」という意味であり、何らかの賞を受賞したという意味ではないという点に気をつけましょう。