「ノマドワーカー」とは?意味や使い方をわかりやすく解説!

言葉

ノマドワーカーとは「仕事場を固定せず、場所を転々としながら働く人」という意味です。

近年働き方改革により、様々な働き方が出現しています。

それにより、「ノマドワーカー」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなノマドワーカーの意味や使い方についてわかりやすく解説します。

☆「ノマドワーカー」をざっくり言うと……

英語表記ノマドワーカー
意味仕事場を固定せず、場所を転々としながら働く人
語源英語 “nomad” かフランス語 “nomade”
類義語フリーランス
テレワーク
SOHOなど

「ノマドワーカー」の意味

ノマドワーカー

仕事場を固定せず、場所を転々としながら働く人

例:近年のエンジニアは、ノマドワーカーとして働くことが多くなっています。

ノマドワーカーとは、仕事場を固定せずに場所を転々としながら働く人を指す言葉です。

一般的なサラリーマンが常に自分が所属する会社のオフィスで働くのに対し、ノマドワーカーはカフェやフリースペースなど、様々な場所で仕事を行います。

また、近年では従来の意味である「場所の制約がなく働く人」という意味から派生して、「時間・場所にとらわれずに働く人」という意味で使われるようになりました。

「ノマドワーカー」になりやすい職業

では、ノマドワーカーはどのような職業・職種の人がなりやすいのでしょうか。

代表例としては、以下のようなものがあります。

  • デザイナー
  • エンジニア
それぞれについて、以下で解説します。

ノマドワーカーの代表例①:デザイナー

デザイナーは、製品や雑誌の表紙、またwebサイトなど様々なもののデザインを行う人を指す言葉です。

デザイナーは仕事の評価を、「どれだけ働いたか」ではなく、「どれだけ成果物を出したか」でされることも多いです。

そのため、「どこで働いていてもデザイン案を出せば大丈夫」となり、ノマドワーカーとして活動する人が出現するのです。

ノマドワーカーの代表例②:エンジニア

エンジニアとは、プログラミングを用いてコンピューターシステムの開発・修正などを行う人を指す言葉です。

エンジニアもデザイナーと同じく、仕事の評価を成果物ができたか否かでされることが多いです。

そのため、働く場所を制約されることが少なく、結果的にノマドワーカーの割合が高くなるのです。

「ノマドワーカー」の使い方

ノマドワーカーは、場所に縛られずに働く人を指す際に使われる言葉です。

ノマドワーカーを使った例文は、以下の通りです。

  1. ノマドワーカーとして働いている友人を見て、羨ましく思う。
  2. 昼にカフェに行くと、ノマドワーカーの人をよく見る。
  3. エンジニアになったので、ノマドワーカーとして働こうかな。
また、ノマドワーカーとして働くことを「ノマドする」と呼びます。

こちらの例文も、いくつか紹介します。

  1. さて、今日もノマドするか。
  2. 週に2日はノマドすることができる。
  3. デザイナーになった友人が、ノマドし始めた。

「ノマドワーカー」の語源

ノマドワーカーの語源は英語の “nomad” です。

また、フランス語の “nomade” が語源という説もあります。

この2つの言葉は、「遊牧民・放浪者」という意味があります。

これら2つの言葉には、「定住する家を持たずに常に移動し続ける」というニュアンスがあるため、「場所を固定しないで働く」という意味であるノマドワーカーと非常に近い意味となっています。

 

また、ノマドワーカーを使いだした人物としては、フランスの経済学者ジャック・アタリが挙げられます。

彼は著書『21世紀の歴史』の中で、ノマドを使って「インターネットの発達によりクリエイター階級が時間と場所にとらわれず活躍する時代が来る」と解説しています。

これにより、ノマドが有名になったとされています。

日本でノマドワーカーが有名になったのは、2010年前後であるとされています。

「ノマドワーカー」の類義語

ノマドワーカーには以下のような類義語があります。

  • フリーランス
    会社などの組織に所属せず、個人で働く人
  • テレワーカー
    自宅など、会社から離れた場所で働く人
  • SOHO
    自宅をオフィスにして働くこと
  • モバイルワーカー
    スマホやタブレット端末を使いながら外で働く人々

それぞれの言葉とノマドワーカーの違いについて、以下で解説します。

フリーランスとは

フリーランスとは、会社などの組織に所属せず、個人で働く人のことです。

フリーランスもノマドワーカーと同じく、デザイナーやエンジニアが行うことの多い職業形態です。

ノマドワーカーとフリーランスの違いは、以下の通りです。

  • ノマドワーカー:
    働く場所が固定されていない
  • フリーランス:
    働く企業が固定されていない
フリーランスの中にもノマドワーカーとして働く人は多いですが、特定の場所でのみ働く人もいるため、フリーランスが全員ノマドワーカーという訳ではないのです。

テレワーカーとは

テレワーカーは、出社せずに自宅など家から離れた場所で働く人を指す言葉です。

ノマドワーカーとテレワーカーの違いは、以下の通りです。

  • ノマドワーカー:
    フリーランスの人がとる可能性のある職業形態
  • テレワーカー:
    企業に所属している人がとる職業形態
テレワーカーは一般に企業に勤めている人のとる職業形態であるため、フリーランスに対しても使われるノマドワーカーとは異なっています。

SOHOとは

SOHOは、自宅をオフィスにして働く形態のことです。

SOHOは “Small Office Home Office” の略です。

自宅をオフィスとして使い、個人事業主として小規模のビジネスを運営する際に使われます。

ノマドワーカーとSOHOの違いは、以下の通りです。

  • ノマドワーカー:
    働く場所が点々としている
  • SOHO:
    主に自宅で働く
SOHOとノマドワーカーでは、働く場所に違いがあります。

モバイルワーカーとは

モバイルワーカーとは、スマホやタブレット端末を使いながら外で働く人々のことです。

主に、営業職など、外回りと呼ばれる職種の人に対して使われる言葉です。

ノマドワーカーとモバイルワーカーの違いは、以下の通りです。

  • ノマドワーカー:
    主にエンジニア・デザイナーに対して使われる
  • モバイルワーカー:
    主に営業職など外回りの人に対して使われる
ノマドワーカーとモバイルワーカーでは、対象者に違いがあります。

ノマドワーカーのメリット・デメリット

ノマドワーカーにはメリットも多くありますが、同時にデメリットも多く存在しています。

ノマドワーカーのメリット・デメリットについて以下で解説します。

ノマドワーカーのメリット

ノマドワーカーのメリットとしては、以下のようなものがあります。

  • 働く場所を自由に変えられるため、働くモチベーションを高めやすい
  • 組織や人間関係のストレスを軽減しやすい
  • 通勤時間や交通費が無駄にならない
これらについて以下で解説します。

①:働く場所を自由に変えられるため、働くモチベーションを高めやすい

ノマドワーカーは働く場所を気分で変えられるため、やる気が出ないときにも気分転換をすることができます。

そのため、モチベションや生産性を向上させやすいのです。

②:組織や人間関係のストレスを軽減しやすい

企業に所属している人たちは、飲み会や接待のゴルフなど、勤務時間外でも会社内の人間関係に縛られることが多いです。

イベントが好きな人にとっては楽しいかもしれませんが、人によっては苦痛に感じることもあります。

その一方でノマドワーカーは人と接する時間も短いため、組織や人間関係のストレスに悩まされることが少ないのです。

③:通勤時間や交通費が無駄にならない

普通の企業であれば、オフィスに出社するために交通費や通勤時間が発生します。

しかしノマドワーカーの場合は、家で働く場合にはこれらのものが発生しないため、時間やお金を他のことに使うことができるのです。

ノマドワーカーのデメリット

ノマドワーカーのデメリットとしては、以下のようなものがあります。

  • 生活のリズムが作りにくい
  • 社会信用がないなどリスクが大きい
  • 基本的に一人で働くことになる
  • 機器を買いそろえる必要がある
それぞれについて、以下で解説します。

①:生活のリズムが作りにくい

ノマドワーカーは働く時間・場所に制約がないため、午後から働いたり夜に働くという人も多いです。

そのため、ついつい生活リズムを崩してしまい、生産性を低下させる人もいます。

②:社会信用がないなどリスクが大きい

ノマドワーカーは最近生まれた働き方のため、いまだ社会的信用が低いです。

また、収入も安定せず、いつ収入がなくなるか分からないなど、リスクも多く存在しています。

③:基本的に一人で働くことになる

ノマドワーカーは一人で働く時間も長くなるため、孤独感を感じやすいです。

また、進捗を自己管理する必要もあるため、常に意識を高く持つことが求められます。

④:機器を買いそろえる必要がある

一般企業に就職する場合には、企業側からネット環境が貸し出されることもあります。

しかし、ノマドワーカーとして活動する場合にはネット環境を自分で用意しなければなりません。

「ノマドワーカー」になるためには

ノマドワーカーになるためには、大きく分けて以下のような2つの方法があります。

  • フリーランスになる
  • ノマドワーカーとして働くことができる企業に就職する

この中で、フリーランスとして働く場合には特にエンジニアやデザイナーとしてのスキルなど、自分が働きたい職種上の能力が非常に大切になります。

また、実際にノマドワーカーとして仕事を探す場合には、クラウドソーシングなどで案件を集める方法が一般的です。

クラウドソーシングとは記事の作成やシステムの構築など、様々な案件を不特定多数に向けて募集しているものであり、未経験でも業務を受けることができるものもあるので、気軽に案件を見つけることができます。

「ドヤラー」とは

ノマドワーカーの関連語として、ドヤラーがあります。

これは「得意げにパソコンを持ち歩いている人」に対して使われます。

また、一般的にはドヤラー=スターバックスコーヒーでパソコンのMacbookを開いているような人だとも考えられています。

ドヤラーはネガティブな意味で使われており、またノマドワーカーはドヤラーであるとみられることも多いため、気になる人は注意しましょう。

「ノマドワーカー」のまとめ

以上、この記事ではノマドワーカーについて解説しました。

英語表記ノマドワーカー
意味仕事場を固定せず、場所を転々としながら働く人
語源英語 “nomad” かフランス語 “nomade”
類義語フリーランス
テレワーク
SOHOなど

ノマドワーカーは、近年流行し始めている働き方です。

これからさらに多くの人がノマドワーカーで働くようになると考えられるため、ぜひこの単語の使い方を覚えておきましょう。

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つつつ
この道10年以上の読書家。 短い言葉で人を惹き付けるコピーが大好きです。 本の帯に書かれたコピーを見て買ってしまうこともしばしば。 読書で得た文章力を活かして、日常生活でよく使う言葉を中心に執筆しています。