「真珠」と「パール」の違いとは?選び方までわかりやすく解説

違いのギモン

宝石は日本人にとって馴染み深い装飾品です。冠婚葬祭など、大切な場面で身につけられることが多いです。

「真珠」と「パール」と言い方が区別される宝石ですが、その違いをご存じですか? この記事では両者の違いを説明します。

結論:「真珠」と「パール」は同じ宝石

どちらも同じ宝石を指します。

「真珠」は、貝から採れる宝石の一種です。

「パール」は、「真珠」の英名です。

「真珠」についてもっと詳しく

真珠とは、貝から採れる宝石の一種です。6 月の誕生石でもあります。石の意味する言葉は、「素直・清潔・健康」等です。

真珠は貝の体内で作られる宝石です。まず、貝の仕組みを説明します。貝は自ら貝殻をつくり、柔らかい体を守ります。この貝殻を作る働きを持つのが「外とう膜」と呼ばれるうすい膜です。外とう膜は、貝殻を作りだし、呼吸をする働きを持ちます。

天然真珠の生成

天然真珠は偶然の産物です。水中の小さな生物や砂が貝殻と外とう膜に入りこむ場合があります。異物が入ることにより、外とう膜が破れます。破れた膜が広がり、異物を包み込む袋が出来ます。

その袋の内側では貝殻を作るものがにじみ出て、異物の周りに貝殻と同じものが作られます。これが天然の真珠となります。
真珠は美しい光沢がある宝石です。人魚の涙や月のしずくとも呼ばれる人気の宝石です。天然の真珠はとても貴重なため、養殖の真珠が多く流通しています。

養殖真珠の生成

養殖の真珠は、小さなビーズを牡蠣(かき)の中に移植することから始まります。時間が経つごとに、牡蠣はビーズをタンパク質で覆います。さらに時間が経過すると、真珠が形成されます。養殖真珠のほとんどがアコヤ真珠と呼ばれています。これはアコヤ貝から採れるため、こう呼ばれます。

日本は昔から、有名な真珠の産地国でした。縄文時代から真珠が贈られていたとされています。また、万葉集では真珠を歌った詩がいくつかあります。また、真珠は呪術的な意味も持ちます。仏教の七宝として数えられることもあります。

「パール」についてもっと詳しく

パールとは、真珠の英名です。つまり、真珠とパールは同義語です。しかし、真珠に似せたプラスチック製の模造品をパールと呼ぶことがあります。また、養殖の真珠をパールと呼んで、区別することもあります。

「真珠」の知識

「真珠」の選び方

真珠には、たくさんの種類があります。天然、養殖はもちろん、採れる場所によっても種類が異なります。海、湖などの場所で生息している貝からも真珠は採れます。選ぶ真珠は好みによります。求めているスタイルや、予算に合わせて自分にぴったりの真珠を選ぶことができます。

真珠の色

典型的な真珠の色は白です。他にも黒、黄、ピンクなどの色があります。また、光が反射したときに違う色に見える真珠もあります。これは、真珠に光沢があるからです。光沢は、深い輝きを発しています。

真珠の大きさ

真珠の大きさは種類によって大きく異なります。淡水の真珠は 3~7mm です。南洋真珠は最大 13mm まで育つそうです。

真珠は育てる年月によって価値が異なります。1 年以下育てた真珠を当年物、1 年以上育てたものをこし物と呼びます。真珠は長く育てるほど真珠層が厚くなります。真珠層の厚さは、真珠の価値に直結します。つまり、こし物の方が価値が高い真珠なのです。

天然の「真珠」を見分ける方法

  • 本物の真珠は重い:プラスチック製の養殖と比べて、天然の真珠は重みがある
  • 本物の真珠は冷たい:天然の真珠は、少しひんやりとしている
  • 本物の真珠は、一つずつ形が異なる:大きさや模様、光沢が一つずつ違う

まとめ

以上、この記事では「真珠」と「パール」の説明をしました。

  • 真珠:貝から採れる宝石の一種
  • パール:真珠の英名。プラスチック製の模造品を指す場合もある。

両者は同じ宝石を表します。気分や用途に合わせて、真珠またはパールを選びましょう!