「生業」の意味とは?読み方は?使い方から英語や類語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「生業(なりわい)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「生業」をざっくり言うと……

読み方生業(なりわい)
意味生活を立てるための仕事・家業
語源「農業につとめる」、という意味が転じて「生業」となった。
類義語家業、職業、仕事、商売 など
英語訳occupation(職業)
make a living with…(…を生業とする)

「生業」の意味をスッキリ理解!

生業(なりわい):生活を立てるための仕事・家業

「生業」の意味を詳しく

「生業」とは、「生活話を立てるための仕事・家業」を意味します。

一般的には、「なりわい」と読みますが、「せいぎょう」「すぎわい」と読むこともできます。

 

暮らしていくための仕事を指し、自営業などに使うことが多い言葉です。雇用されてお給料をもらう職に対してはあまり用いられません。

似た言葉としては「仕事」がありますが、「仕事」は、「お金になるとは限らないがしなくてはならないこと」という意味合いをもつ点で「生業」とは少し異なります。

たとえば、「学生の仕事は勉強することだ」と言うことはできても、「学生の生業は勉強することだ」と言うことはできません。

「生業」の使い方

  1. 我が家は、先祖代々漁業を生業としています。
  2. 彼は、芸術を生業として生活している。
  3. 自分の好きなことを生業にして生きるべきだ。

①の「生業」は、「生活を立てるための仕事」という意味です。

②の文のように、「芸術を生業としている」という場合は、芸術家として生きていることを表します。他にも、「小説を生業とする」「音楽を生業とする」などということがありますが、それぞれ小説家や音楽家という意味になります。

③の「生業」は、「仕事・職業」という意味で使われています。

「生業」の語源

「生」という文字には「いきる・はえる」という意味、「業」という文字には、「行い・仕事」という意味があります。

「生業」はもともと「なりわざ」と読み、「五穀が実るようにつとめるわざ。農耕に従事すること。作物」という意味で使われていました。

農耕が主な産業であった昔の時代では、生きるために少しでも農作物ができるようにつとめる農業のわざが必要でした。

 

このことから、農業につとめるという意味が転じて、「生業」は「生活をしていくための仕事」を表すようになりました。

現在でも、「生業」には「農耕に従事すること」「農作物」という意味が残っています。

「生業」の類義語

「生業」には以下のような類義語があります。

  • 家業(かぎょう):その家の生計の基礎となっている職業
  • 職業(しょくぎょう)
  • 仕事(しごと)
  • 商売(しょうばい)

「生業」の英語訳

「生業」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • occupation
    (職業)
  • make a living with …
    (…を生業とする)
(例)
He makes a living with music.
(彼は音楽を生業にしている。)

まとめ

以上、この記事では「生業」について解説しました。

読み方生業(なりわい)
意味生活を立てるための仕事・家業
語源「農業につとめる」、という意味が転じて「生業」となった。
類義語家業、職業、仕事、商売 など
英語訳occupation(職業)
make a living with…(…を生業とする)

「生業」は、「生活を立てるための仕事・家業」という意味があることがわかりました。

読み方が特殊でわかりづらいですが、「なりわい」と読みます。漢字の読みのテストなどでもよく出題される熟語ですね。

 

「仕事」や「職業」とほとんど同じ意味ですが、主に自営業などに使われることが多いという点と、お金が発生する営みに対して使われるという点で異なります。

「生業とする」という表現のほかにも、「生業に身を入れる」「生業に励む」「生業とする者」など、さまざまな言い回しがあります。

日常生活ではあまり使わない言葉かもしれませんが、このようにたくさんの表現を知っておけば、語彙の幅も広がります。