「無欲恬淡」の意味とは?使い方から類語や英語や対義語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「無欲恬淡(むよくてんたん)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「無欲恬淡」をざっくり言うと……

読み方無欲恬淡(むよくてんたん)
意味欲がなく、淡白で物事に執着しないこと
類義語雲心月性、虚静恬淡、雲烟過眼
対義語貪欲吝嗇、狼貪虎視、大欲非道
英語訳selfless(無欲な)など

「無欲恬淡」の意味をスッキリ理解!

無欲恬淡(むよくてんたん):欲がなく、淡白で物事に執着しないこと

「無欲恬淡」の意味を詳しく


「無欲恬淡」は、「無欲」と「恬淡」の二つの熟語に分けることができます。

「無欲」は読んで字のごとく、欲がないことや、あれこれ欲しがらないことです。「恬淡」とは、こだわりがなく、あっさりしていることです。

したがって、「無欲恬淡」は「欲がなく、淡白で物事に執着しないこと」を意味する四字熟語なのです。

 

なお、「無欲」は、「無慾」とも表記します。「恬淡」は、「恬澹」もしくは「恬憺」とも表記することができます。

「無欲恬淡」の使い方

  1. 私の兄は無欲恬淡な性格なので、家には必要最低限のものだけが置かれている。
  2. 彼は無欲恬淡とした人である。私は、彼が衝動買いをしているところを見たことがない。
  3. 私は、ついあれもこれも欲しくなってしまい、無欲恬淡とは程遠い。

「無欲恬淡」の類義語

無欲恬淡には以下のような類義語があります。

  • 雲心月性(うんしんげっせい):清らかな心や性質を持ち、地位や利益にこだわらないこと
  • 虚静恬淡(きょせいてんたん):私欲がなく、心が落ち着いている様子
  • 雲烟過眼(うんえんかがん):物事に過剰に執着しないこと

「雲心月性」とは、心の清らかさを月と雲にたとえた四字熟語です。

「虚静恬淡」の「虚静」とは、欲を捨てて静かに落ち着いている様子のことです。

「雲烟過眼」の「烟」は、「煙」と書き換えることもできます。雲烟過眼は、雲や煙が目の前を過ぎ去っていく様子を表します。このことから、「ひとつのことに関して長く気に留めることなく、物事に執着しないこと」を意味していることがわかります。

「無欲恬淡」の対義語

無欲恬淡には以下のような対義語があります。

  • 貪欲吝嗇(どんよくりんしょく):強欲で、とても物惜みすること
  • 狼貪虎視(ろうどんこし):野心が旺盛(おうせい)なこと。また、無道で欲深いこと
  • 大欲非道(たいよくひどう):慈悲がなく、非常に欲深いこと

「貪欲吝嗇」の「吝嗇」とは、非常にけちであることです。

「狼貪虎視」は、狼のように欲深く、虎のように獲物を狙う様子を表しています。

「無欲恬淡」の英語訳

無欲恬淡を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • selfless
    (無欲の)
  • indifferent to worldly gain
    (名声や利益に無関心な)
  • be unattached and free from desires
    (欲がなく、執着しない)

まとめ

以上、この記事では「無欲恬淡」について解説しました。

読み方無欲恬淡(むよくてんたん)
意味欲がなく、淡白で物事に執着しないこと
類義語雲心月性、虚静恬淡、雲烟過眼
対義語貪欲吝嗇、狼貪虎視、大欲非道
英語訳selfless(無欲な)など

あれもこれもと欲しがってしまうのは、仕方のないことです。なぜなら、「向上心がある」とも言えるからです。

しかし、欲張る感情は、「嫉妬」という感情も生み出します。それは、自分自身を疲れさせてしまう要因にもなり得ます。今あるものを冷静に見直してみると、自分の周りは十分に満たされているということに気付くきっかけとなるでしょう。

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香菜
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