実は違う! “must” と “have to” の違い

違いのギモン

「~しなければならない。」という言葉を英語で表現する時に、次の 2つが頭に浮かぶでしょう。 “must” と “have to”。ただ、この 2つの表現はニュアンスが異なるため注意が必要です。

今回は “must” と “have to” の違いについて解説します。

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結論:”must” は話し手の強い意志、have to は外的要因による判断

“must” は話し手の内側にある強固な意志や義務感を表しています。

そに対して、 “have to” は外的な状況によって判断が迫られている様を表しています。

“must” をもっと詳しく


“must” は、自分の中にある強固な意志が表れた表現です。後に解説する “have to” とは違い、内側からの主観的な強制力が “must” にはあります。

“must” は「~しなければならない。」と訳されることが多いですが、より具体的に言うと、「~しないことは自分の中では許されない。」というニュアンスになります。また、 “must not” と否定の形を取ると、「~してはいけない」という禁止の意味になります。

 

肯定表現も否定表現もかなり強制度の高い意味を持つ “must” ですが、自分以外を主語にして使用する場合は注意が必要です。その強制度の高さから、やや命令的なニュアンスを相手が感じ取ってしまうためです。相手に気を遣いたい際には、後に解説する “have to” を用いるのが無難です。

ただ、説明書や規則を記した書物では “must” を用いることが多いです。これは、記載された事項をどうしても守ってほしいという願う気持ちが強いことが反映されているためです。

“must” の使い方の例

  1. I must study hard English to become an English teacher.
    (英語の先生になるために、必死に勉強しなければならない。)
  2. You must study English hard.
    (あなたは英語をしっかり勉強しなさい。)
  3. You must take the medicine twice a day.
    (1日に3回この薬を服用してください。)

➊に関しては、自分の夢を叶えるために自発的に勉強に取り組もうとしているため “must” を用いています。➋に関しては、試験が近いなどの外的な状況に関係なく、話し手が相手の英語力を相当心配しているために “must” を用いています。

➌に関しては、説明書の場合と同じ用法です。

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“have to” をもっと詳しく


“have to” には、外的な状況の変化によって判断が迫られているというニュアンスがあります。内側からの主観的な判断である “must” と比べて、“have to” は外側からの客観的な判断と言えます。

“have to” も “must” と同様に「~しなければならない。」と訳されますが、細かく言えば、「こういう状況だから、こうすべきだ。」というニュアンスになります。また否定表現の “don’t have to” は「~しなくてもよい」という意味になります。 “must” に比べて強制の度合いが低いことがうかがえるでしょう。

このように、高い強制度がない “have to” は、自分以外を主語にして使用する際によく使われます。 “must” に比べて高圧的な印象を与えないからです。人に気遣いをする際には “have to” を用いると良いでしょう。

“have to” の使い方の例

  1. I have to go to the meeting place right away.
    (すぐに待ち合わせ場所に行かなければならない。)
  2. I have to go home.
    (家に帰らなければならない。)
  3. I have to see a doctor.
    (病院に行かなければならない。)

➊に関しては、待ち合わせという外的状況に対してすぐ向かうべきとの判断を述べています。➋に関しては、ある理由で帰らなければいけなくなった、もしくは単純にその場から去りたいだけだが相手の気を気遣ったかのどちらかです。

➌に関しては、自分で体調不良と判断したというよりは、健康診断で悪い結果が出たなどのように他から気づかされた背景があるというニュアンスです。

まとめ

以上、この記事では、”must” と “have to” の違いについて解説しました。

  • “must”:話し手の強固な意志に基づいて判断している。
  • “have to”:外的な要因によって判断が迫られている。

“must” と “have to” は同じ訳語で表現され、書き換え可能と言われることが多いですが、それぞれのニュアンスに合った使い分けが実際には求められます。

話し手の内側からの強制なのか、外側の要因からの強制なのかをきちんと意識して使い分けてください。

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