「ミイラ」と「白骨化」の違いとは?わかりやすく解説

違いのギモン

エジプト、ピラミッドと聞いてミイラを連想する人も多いのではないのでしょうか。そんな「ミイラ」と「白骨化」は何が違うのでしょうか。この記事で解説していきます。

結論:体が残っているかいないか

「ミイラ」は体が乾燥して原形をとどめている遺体のことをいいます。

「白骨化」は体が腐り骨だけになってしまうことです。

「ミイラ」をもっと詳しく

「ミイラ」は、人工的、または自然に体が乾燥して、長期間生きていた時のような姿をとどめている遺体です。

古代からミイラは人工的に作られており、数百年、数千年の時がたってもいまだに生きていた時の面影を漂わせているものもあります。

ミイラの生成

遺体がミイラになるためには死んだ後、体が腐敗するよりも早く急激に乾燥する(水分量が人体組織の50%以下になる)必要があります。乾燥すると最近の活動が弱まるためです。

自然条件では成人一人がミイラになるのに約3ヶ月かかるといわれています。しかし自然環境では内臓などの処理が施されることはないため完全なミイラになる例は少なく、一部分のみミイラとなる場合が多いです。

砂漠でミイラがよく見つかるのは、その乾燥した気候と、脱水症状を起こして餓死するなど遺体の水分がもともと少ないことが多い影響からだと考えられます。

人工的にミイラを作る際にはまず遺体を洗浄します。そして内臓を取り出し乾燥させます。乾燥は、天日干し、ナトロンを遺体の上に積む、火を使うなどの方法で行われていました。

「白骨化」をもっと詳しく

「白骨化」は遺体が長期間放置されることで腐敗や風化が進み、皮膚や筋肉、内臓などの組織が無くなりほとんど骨格だけになった状態のことを言います。

白骨化するまでにかかる時間は環境に大きく左右されます。夏場の地上など腐敗が進みやすい状況では一週間から10日ほど、冬場だと数か月以上かかります。また、乾いた土の中に埋められている場合には8年ほどで頭蓋骨の一部が露出してくるそうです。

「白骨化」といいますが、白骨化した骨の色は必ずしも白いわけではありません。状態が悪かったり長く埋まっていたりすると土のような色に変色することもあります。

まとめ

以上、この記事では、「ミイラ」と「白骨化」の違いについて解説しました。

  • ミイラ:体が乾燥して原形をとどめている遺体
  • 白骨化:体が腐敗して骨だけになった状態

ミイラは実際に見ることができます。興味がある方は、大英博物館や東京国立博物館に展示されているそうですのでぜひ足を運んでみてください。