突然ですがここで問題です。「ムース」「ババロア」「パンナコッタ」は、それぞれどこの国のスイーツでしょうか。
この質問に迷いなく答えることが出来るとすれば、おそらくパティシエか相当なお菓子好きの人でしょう。ちなみに答えはこのページのどこかに書いてあります。
「ムース」「ババロア」「パンナコッタ」は、材料・見た目共に共通するものが多く、違いを説明できる人はなかなかいないでしょう。
今回はそんなインスタ映えするけど分かりづらい、オシャレで上品な西洋スイーツの違いを解説していきます。
結論:「ムース」「ババロア」はフランス、「パンナコッタ」はイタリア。
「ババロア」は「ムース」よりもゼラチンを多く加えた、プルプルしたフランスのお菓子です。
「パンナコッタ」は、生クリームをゼラチンで固めた濃厚なイタリアのお菓子です。
「ムース」をもっと詳しく
「ムース」はフランス発祥のお菓子です。「ムース」は、フランス語では “mousse” と書き、「泡」という意味があります。その名の通り、泡のようなふんわりとした食感が特徴です。
ふんわりとした食感は、メレンゲ(冷えた卵白に砂糖を加えて、泡立てたもの)や、生クリームを材料として多く使用することで生まれます。他に、牛乳、砂糖、チョコレートやフルーツピュレなども加えます。ゼラチンは使うときもありますが、使うとしても「ババロア」に比べると量が少ないです。
一般的にはチョコレートやフルーツなどの「甘いムース」が有名ですが、ホウレンソウなどの野菜と組み合わせたムースもあります。
「ババロア」をもっと詳しく
「ババロア」は、フランス発祥のお菓子です。フランス語では “bavarois” と書きます。これには「バイエルンの」という意味があります。「バイエルン」とは、1918年までドイツ南部に存在した王国の名前であり、現在のドイツの州名の1つです。
具体的な由来は諸説ありますが、1説には、バイエルン王国のシェフが考案したお菓子であるとされています。
材料は、主に生クリームとアングレーズソース(卵黄、砂糖、牛乳、生クリーム、バニラ等でつくったソース)、ゼラチンなどです。苺やバナナ、抹茶などを加えることもあります。「ムース」に比べるとゼラチンの使用量が多く、プルプルとした食感です。
「パンナコッタ」をもっと詳しく
「パンナコッタ」はイタリア発祥の洋菓子です。イタリア語では “panna cotta” と書きます。 “panna” は「クリーム」、 “cotta” は「加熱した」という意味があるので、日本語では「熱を加えた生クリーム」となります。
その名の通り、主要な材料は生クリーム、牛乳、砂糖、ゼラチンです。生クリームが多く使用されます。ゼラチンを使うという点では「ババロア」と共通していますが、「パンナコッタ」の方が生クリームを多く使っているため、濃厚でクリーミーな味です。。
まとめ
以上、この記事では、「ムース」「ババロア」「パンナコッタ」の違いについて解説しました。
- ムース:ふんわりとしたフランス菓子
- ババロア:プルプルしたフランス菓子
- パンナコッタ:生クリームをふんだんに使用したイタリア菓子
実は「パンナコッタ」だけがイタリアのお菓子、「ムース」と「ババロア」はフランスのお菓子なんです。「パンナコッタ」はイタリアンレストラン、「ムース」と「ババロア」はフランス料理店で提供されるため、3つを同時に食べ比べるのは難しいかもしれません。
しかし、3つとも材料は大部分が共通しており、基本的に➀混ぜて➁熱して➂冷やすだけで作ることができます。もし興味がある人がいれば、自宅で作ってみてください。