今回ご紹介する言葉は、ネット用語の「マウンティング」です。
言葉の意味・使い方・由来・「マウント」の別の意味・英語訳についてわかりやすく解説します。
このページの目次
「マウンティング」の意味をスッキリ理解!
「優位」とは、「ある点において格上である」という意味です。
それでは、「マウンティング」の意味について詳しくみていきましょう。
「マウンティング」の意味を詳しく
「マウンティング」とは、相手よりも自分の方が優れている、ということを相手に示すような言葉を発したり、振る舞いをしたりすることで、優越感を得ようとすることです。
特に、自己顕示欲の高い人はマウンティングをしてしまいやすい傾向にあります。また、自分の裕福さや、容姿、学力・学歴についてマウンティングをしてしまう人が多いです。
もちろん、相手を不快にさせてしまうことがほとんどですので、避けるべき行動です。しかし、本人は無自覚のうちにマウンティングをしてしまうケースも多く存在します。
「マウンティング」の使い方
- 彼は僕に対して、「4つも高級時計はいらないんだよね」とマウンティングしてきた。
- 彼は周囲に、「今週、3時間以上寝れた日が無いな」とマウンティングしていた。
- 彼はいつも自分の学力においてマウントをとってくる。
①において、「彼」は高級時計を4つ持っていることに困っているわけではありません。4つも高級時計を所有していることをアピールすることで、裕福さにおいて「僕」よりも優っていることを示そうとしているのです。
②は①とは少し毛色が違います。睡眠不足をアピールすることにより、「彼」は「周囲」よりも忙しい状況にあることを示しています。そうすることで、暗に困難を乗り越える能力の高さにおいて、「周囲」に対してマウントをとっています。加えて、忙しい自分に対しての同情を誘っています。
また、③のように「マウンティング」は「マウントをとる」というように言い換えることも可能です。
しかし、ここで注意しておきたいことが2つあります。
1つ目は、繰り返しになりますが、マウンティングは本人が無自覚な場合があることです。本人は悪気がない場合や、言動の真意が別に存在する場合があるので、無闇に本人を責めることはできません。
2つ目は、「マウンティング」はされた側の捉え方次第であることです。例文の①や②の状況でも、人によってはそれを「マウンティング」とは考えないこともあります。また、逆に、些細なことでも「マウンティング」だと捉えてしまう人もいるので注意が必要です。
「マウンティング」の由来
「マウンティング」はもともと、動物が相手に馬乗りになるような姿勢を取ることで、相手より自分が強い、優位であるということを示す行動のことを言います。
ここから転じて、人間が相手より優位であることを示す言動にも用いられるようになりました。本来の意味である「馬乗り」の意味はなくなりました。
一方で、格闘技の世界では本来の意味と同じく、馬乗りになることを「マウントをとる」と表現します。また、馬乗りの状態を「マウントポジション」と呼びます。ちなみに、マウントを取られている、下側にいる状態を「グラウンドポジション」と呼びます。
別の「マウント」
他にも「マウント」には色々な意味があります。
- 山の「マウント」:「〇〇山」を示す英語の略記 (“Mt.”)。 ex. Mt.Fuji (=富士山)
- パソコンの「マウント」:USBメモリーなどのパソコンの周辺機器をパソコンに繋げること
- カメラの「マウント」:カメラとレンズの規格やサイズが異なる時に使う道具
- 切手の「マウント」:切手を汚れなどから保護するための透明なフィルム
場面が違えば意味が大きく変わってくるので注意しましょう。
「マウンティング」の英語訳
「マウンティング」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- mount
(またがる、乗る、据え付ける、登る) - mounting
(またがること、乗馬、台紙、台)
「マウンティング」を英語訳するとしたら、「またがる」という意味をもつ動詞の”mount”を動名詞化した”mounting”が正しいです。
動物の「マウンティング」も、元はこの英単語からきています。
まとめ
以上、この記事では「マウンティング」について解説しました。
読み方 | マウンティング |
---|---|
意味 | 自分よりも相手が優れている、ということを相手に示す言動をとること |
由来 | 動物が馬乗りになって相手より優位であることを示す行動である「マウンティング」 |
別の「マウント」 | 山、パソコン、カメラ、切手 |
英語訳 | Mounting (またがること) |
マウンティングは他人を不快にさせてしまうので、ついやってしまわないように気をつけていきたいですね。