マウンティングとは「自分の方が相手より優位であるとアピールすること」という意味です。
人間関係において、マウンティングが問題視されるケースが増えてきています。
しかし、このマウンティングという言葉、なんとなく知っていても詳しい意味はよく知らないという人が多いのではないでしょうか。
今回は、そんなマウンティングの意味・使い方・類義語・対義語・英語訳について、わかりやすく解説します。
☆「マウンティング」をざっくり言うと……
読み方 | マウンティング |
---|---|
意味 | 自分の方が相手より優位であるとアピールすること |
由来 | 動物が相手に馬乗りになるような体制をとり、相手より自分が優位であると示す行動 |
類義語 | やり込める 打ち負かす 風上に立つ |
対義語 | 仕立てに出る 卑下 |
英語訳 | mount(またがる・乗る) mounting(またがること・乗馬) |
このページの目次
「マウンティング」の意味
自分の方が相手より優位であるとアピールすること
マウンティングは、自分と相手を比べた際、自分の方が相手より優位であると示そうとする行為のことです。
これは、自己顕示欲やプライドが高い人が行う傾向にあります。
また、マウンティングには大きく分けて以下のようなものが存在します。
- 能力面でのマウンティング
学歴・年収・職業など - 所持品によるマウンティング
ブランドものの服、高級時計など - 知識のマウンティング
知ったかぶり、〇〇通など - 悪口によるマウンティング
相手の考え方の否定、イヤミなど
また、この言葉が人気となった背景としては、2014年の流行語大賞にノミネートされたことが挙げられます。
同年にエッセイ『女は笑顔で殴りあう マウンティング女子の実態』(筑摩書房)が出版されたり、テレビドラマとして『ファーストクラス』が放映されたりしたことで、この言葉は一躍有名になりました。
「マウンティング」の使い方
マウンティングは、相手よりも自分が優れているとアピールする際に使用します。
具体的な例文を見ていきましょう。
- Aさんは学歴において他者にマウンティングしないと気がすまないらしい。
- マウンティングは多くの敵を作る行為のため、やらないようにしよう。
マウンティングする人の心理
マウンティングを行う人の心理としては、「相手に勝っている」と自己認識することで自尊心を満たすため、優越感に浸るためといったものがあります。
また、自信のなさから相手を否定し、それによって自信を得ようとしている場合も存在します。
マウンティングされたときの対処法
マウンティングをされた場合には、その行為に対し興味を示さないようにすることが有効です。
相手が行ってきたマウンティングに興味がないふりをすることで、相手は自分の行為に意味を感じなくなり、次第にマウンティングをしなくなるのです。
また、相手のマウンティングに対し、さらっとマウンティングを指摘することも有効です。
マウンティングをしている側も良いことと思ってしているわけではないため、軽く指摘されることで動揺し、マウンティングをしにくくなるのです。
その他の有効な対処法としては、以下のようなものがあります。
- 適当にあしらう
- 逆に相手を頼る
- 論理的に相手を説得した上で、友好関係を維持する
マウンティングされやすい人の特徴
マウンティングをされやすい人に共通している点は、自己主張をあまりしなかったり立場が弱かったりと、控えめな性格であることです。
このような人はマウンティングされた際に何かを言い返してくることが少ないため、格好の標的となってしまうのです。
「マウンティング」の由来
マウンティングは元々、動物が相手に馬乗りになるような体制をとり、相手より自分が優位であると示す行動のことです。
これを人間にあてはめた際、馬乗りになるという行動のニュアンスが消え、相手より優位に立とうとする現在のマウンティングの意味になりました。
「マウンティング」の類義語
マウンティングには以下のような類義語があります。
- やり込める
議論などで相手を負かせる - 打ち負かす
相手を完全に負かす - 風上(かざかみ)に立つ
ある人の能力が優れているさま
これらの類義語とマウンティングとの違いを、以下で解説します。
「マウンティング」と「やり込める」の違い
「やり込める」は、「議論などで相手を負かせる」という意味です。
マウンティングとの違いは以下の通りです。
- マウンティング
議論以外においても、相手を負かそうとすること - やり込める
話し合いの場において、相手を負かせること
「マウンティング」と「打ち負かす」の違い
「打ち負かす」は、「相手を完全に負かす」という意味です。
マウンティングと打ち負かすの違いは以下の通りです。
- マウンティング
相手より優位に立とうとする - 打ち負かす
相手を完全に負かせる
ここに、両者の違いがあります。
「マウンティング」と「風上に立つ」の違い
「風上に立つ」は、「ある人の能力が優れているさま」という意味です。
マウンティングと風上に立つの違いは以下の通りです。
- マウンティング
相手より能力が優れていると思おうとする - 風上に立つ
相手より能力が優れていることを表す
ここに、両者の違いがあります。
「マウンティング」の対義語
マウンティングには以下のような対義語があります。
- 下手(したて)に出る
へりくだった態度で相手に接する - 卑下(ひげ)
自分を低い位置に置く
この2つの言葉は、それぞれ「自分を相手より下にみなす」という意味が込められています。マウンティングには「自分を相手より上にみなす」という意味があるため、対義語となっています。
「マウンティング」の英語訳
マウンティングを英語に訳すと、次のような表現になります。
- mount
(またがる、乗る) - mounting
(またがること、乗馬)
現在のマウンティングの由来である、動物におけるマウンティングも、これらの英単語からつけられた言葉です。
「マウンティング」のまとめ
以上、この記事ではマウンティングについて解説しました。
読み方 | マウンティング |
---|---|
意味 | 自分の方が相手より優位であるとアピールすること |
由来 | 動物が相手に馬乗りになるような体制をとり、相手より自分が優位であると示す行動 |
類義語 | やり込める 打ち負かす 風上に立つ |
対義語 | 仕立てに出る 卑下 |
英語訳 | mount(またがる・乗る) mounting(またがること・乗馬) |
このように、マウンティングは相手より自分の方が優位に立とうとする行為を表す言葉です。
多くの人が、マウンティングをしてくる相手のことを好きにはなりません。
人間関係を構築するなかで、自分が無意識の内に相手をマウンティングしていないか、十分注意するようにしましょう。