「母胎」と「母体」の違いとは?意味から使い方までわかりやすく解説

違いのギモン

「母胎」と「母体」は、女性が出産を控えた時期になるとよく聞く言葉でしょう。この 2つは同音ということもあり、違いが分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

今回は「母胎」と「母体」の違いについて解説します。

結論:「母胎」は母親の胎内、「母体」は母親の体全体

「母胎」とは、赤ん坊がいる母親の胎内のことを指します。

一方、「母体」とは出産前後の母親の体のことを指します。

「母胎」をもっと詳しく


「母胎」とは、赤ん坊がいる母親の胎内を指すことが第一義的な意味です。この意味において、「母胎」は英語で “womb” と言います。

後に解説する「母体」との違いは、肉眼で見ることが出来ないという点と、言及範囲が赤ん坊にまで及ぶため、出産後に用いることは出来ないという点です。

 

また、物事を生み出す基盤となる物という比喩的な意味合いで「母胎」が使われることもあります。この意味においては、「母胎」は英語で “matrix” や “root” などと言います。

母親の胎内が肉眼では見ることが出来ないように、基盤という意味で「母胎」が使われる時は、それが目に見えない抽象的なものであることが暗に示されています。

「母胎」の使い方の例

  1. 母胎に生命が宿った。
  2. 疑うことは学びを得る母胎となる。
  3. あの苦しい経験が成長の母胎となった。

「母体」をもっと詳しく


「母体」とは、出産前後の母親の体を指すことが第一義的な意味です。この意味において「母体」は母そのものであり、英語では “mother” と言います。

「母胎」との違いは、肉眼で見ることが出来る体全体を指している点と、赤ん坊にまで言及範囲が及んでいないため、出産後にも用いることが出来るという点です。

 

また、「母体」は分かれ出たものの大元となるものという意味でも用いられます。この意味においては、「母体」は英語で “parent” や、「母胎」と同様に “matrix” と言います。

「母胎」との違いは、母親の体全体が肉眼で見ることが出来るように、それが形を持っていて目に見えるものであることが暗に示されている点です。

「母体」の使い方の例

  1. 母体の安全を考慮する。
  2. 町内会が母体となって避難訓練活動が行われている。
  3. この団体は、ある政党の支持母体となる団体だ。

➌の「支持母体」とは、ある組織を支える大元となる団体のことを指します。

まとめ

以上、この記事では、「母胎」と「母体」の違いについて解説しました。

  • 母胎:赤ん坊のいる母親の胎内
  • 母体:出産前後の母親の体
「母胎」と「母体」は、胎内を指すか体全体を指すかという点で違いがあり、その結果、比喩的に使われる意味にもニュアンスの違いが出てきます。意味をきちんと押さえて上手に使い分けましょう。