「問題提起」の意味とは?類語や英語まで例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「問題提起(もんだいていき)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳・「問題提起」のポイント・問題の解決プロセスについてわかりやすく解説します。

☆「問題提起」をざっくり言うと……

読み方問題提起(もんだいていき)
意味疑問や課題を他人に投げかける
由来「問題」と「提起」というふたつの熟語が一緒になったことから
類義語問いを投げかける、問題の提示、クエスチョンなど
英語訳“raise a issue”(問題を提起する)
問題提起のポイント賛否両論の問題、自分の知識で意見が言えるか、感情論ではないこと
問題の解決プロセス問題提起と解決策の実行、結果の考察が流れ

「問題提起」の意味をスッキリ理解!

問題提起(もんだいていき):疑問や課題を他人に投げかける

「問題提起」の意味を詳しく

「問題提起」は、「疑問や課題を他人に投げかける」という意味です。「どういった対処法をとるべきか」というような単純な問題を投げかける場合もあれば、すでに多くの人の共通の認識となっている事に対して反論のような形で問題を投げかける場合もあります。

たとえば、「“A”という現象が発生しているのは、“B”が原因である」という通説を多くの人が信じているとします。それに対して、「本当は“C”が原因ではないのか?」と投げかけるのも「問題提起」です。

具体的には、「人間は運動しないから太る」という説があったとします。それに対して「健康状態は食事との関係の方が重要なので、食事が原因ではないか」などといった「問題提起」の一例があります。

また、ある事象に対して問題を投げかける際に、なぜそれが問題なのかという根拠も一緒に述べられることも多いです。

「問題提起」の使い方

  • こちらを問題提起とさせていただきます。
  • 小論文の問題提起部分の内容を考える。
  • 自分なりの問題提起をすることは大切だ。

「問題提起」はビジネスなどの場面でよく使います。特に、議論や話し合いの冒頭は「問題提起」から始まることが一般的です。

また、「問題を提起する」という形でもよく使います。

 

①は、もっともオーソドックスな例文です。幅広い場面で使えます。

②は、小論文に関する例文です。小論文は自分の主張のために、「問題提起」をする必要があります。

③は、自分の頭で考えて何が問題なのか見つけ出すことが大切だと言っています。

「問題提起」の由来

「問題提起」は「問題」と「提起」という熟語が合わさってできた四字熟語です。それぞれ、以下の意味があります。

  • 問題:答えを求めるために設定した問い
  • 提起:差し出す、持ち上げる

問いを自分や他人に差し出すという意味合いで、「問題提起」を使うようになりました。

「問題提起」の類義語

「問題提起」には以下のような類義語があります。

  • 問いを投げかける:問題を提起する
  • 問題の提示:問題を示すこと
  • クエスチョン:質問
  • 問題定義:問題を設定する
特に「問題定義」は「問題提起」との違いがよく取り上げられます。

「問題提起」と「問題定義」の違い

「問題提起」は「問題となっているのでないか」と問題を投げかける行為なのに対して、「問題定義」は「解決する課題を明確に設定すること」です。

「問題定義」の用例としては、「問題定義に掲げる」などがあげられます。

「問題提起」の英語訳

「問題提起」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • “raise a issue”
    (問題を提起する)

「問題提起」を英語に訳すと、“raise a issue”です。意味は「問題を提起する」です。同じ意味でその他にも、“raise a problem”、“pose a problem”という言い方があります。

問題提起のポイント

「問題提起」をするときは、以下のポイントを意識するとよいでしょう。

  • 世間で賛否両論あること
  • 自分自身の知識で問題をまとめられること
  • 好きや嫌いという感情論ではないこと

まず、議論を盛んにするために、賛否両論のあるテーマを取り上げます。

そして、特に本やインターネットで調べることなく、自分に備わった知識だけで問題だと感じる事柄を選びます。こうすることで、それに続く意見や根拠、解決策を述べやすくなります。

また、自分が好きか嫌いかという感情ではなく、きちんとロジックで説明できるようなトピックを選ぶことが大切です。

問題の解決プロセス

問題を解決する際には、以下のようなプロセスを経ることが一般的です。

  1. 問題提起
  2. 問題の原因の調査
  3. 解決策の模索
  4. 解決策を実行
  5. 実行後の効果測定

問題提起と解決策の実行、結果の考察が一連の流れです。

まず、問題を提起してそれに関する原因を調査します。そして、その原因を解決するための処置を発案して、実行します。そして、最後にその解決策を実行して効果があったかを測定します。

たとえば、お弁当を売っているとします。売れ行きがよくないという問題が発生したとして、「もしかしたら価格設定が不適当だったのかもしれない」というような原因を追求します。その後、値下げをした結果、売り上げが伸びれば、問題は解決可能です。

まとめ

以上、この記事では「問題提起」について解説しました。

読み方問題提起(もんだいていき)
意味疑問や課題を他人に投げかける
由来「問題」と「提起」というふたつの熟語が一緒になったことから
類義語問いを投げかける、問題の提示、クエスチョンなど
英語訳“raise a issue”(問題を提起する)
問題提起のポイント賛否両論の問題、自分の知識で意見が言えるか、感情論ではないこと
問題の解決プロセス問題提起と解決策の実行、結果の考察が流れ

「問題提起」は日常生活でもよく使う単語です。やはり、意味が分からないと困る時もあります。

ぜひ、この記事を参考にして「問題提起」の意味や使い方を覚えましょう。