今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「モックアップ」です。
「モックアップ」の意味、ITにおける意味、「デジタルモックアップ」の意味、使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。
このページの目次
「モックアップ」の意味をスッキリ理解!
「モックアップ」の意味を詳しく
「モックアップ」とは、試作品の模型ことです。
主に工業製品を作る際に、その製品のデザインや設計の段階で作られる外観を実物と同じように作った模型のことです。デザインの確認や部品間の干渉などの設計の問題がないかを確認するために作られます。
外観は実物そっくりでも、内部のシステムなどは完璧に作られているわけではありません。あくまで中のシステムは空洞の「模型」のことを表すのです。
また、実際の素材が金属であっても、安価で加工をしやすい木材やプラスチックなどの材料で代用して作られる場合もあります。
ITにおける「モックアップ」の意味
ITにおいて「モックアップ」は、Webサイトやソフトウェアの画面設計などについて作成する場合に、完成後に実際に表示される状態を模した実物そっくりの画像などのことを意味します。
Webサイトやソフトウェアとして完全に機能するものではなく、あくまでサイトの外観を表した画像のことを表すのです。
「デジタルモックアップ」の意味
製品の外観や構造を、プラスチックなどの材料を使って模型にするのではなく、3次元コンピュータグラフィックスとして作成し、画面上に映し出す手法を「デジタルモックアップ」と言います。
設計図では平面であらわされていた形を、コンピュータグラフィックスによってプログラムして3次元的に表します。
表示される画面は平面ですが、画面上で回転させることで3次元的に表示することができます。
物理的に「モックアップ」を作製するときよりも、デザインの変更が安易であったり、コストや手間が少なくなるというメリットがあります。
「モックアップ」の使い方
「モックアップ」には以下のような使い方があります。
- モックアップによって設計のミスがないかを確認する。
- 今度の製品は大きすぎるので、デジタルモックアップを導入する。
- モックアップでは見つからない不具合があることがわかってしまった。
「モックアップ」の語源
「モックアップ」の語源は英語の “mock-up” です。
英語の “mock-up” は、名詞ではなく動詞で「実物大模型を作る」という意味です。
カタカナ語の「モックアップ」は、「実物大模型」という名詞で使われているので注意が必要です。
「モックアップ」の類義語
「モックアップ」には以下のような類義語があります。
- 模型:見た目を実物に似せて三次元的に造形したもの
- モック:試作品の模型
- プロトタイプ:動きを伴う試作品
「モックアップ」は「モック」と省略されることがあります。
「モックアップ」と「プロトタイプ」の違い
「モックアップ」は、あくまでデザインや外観の設計を確認するための模型です。
それに対して「プロトタイプ」とは、外観だけでなくその製品の動きも伴う試作品を表します。
まとめ
以上、この記事では「モックアップ」について解説しました。
英語表記 | モックアップ(mock-up) |
---|---|
意味 | 試作品の模型 |
ITにおける意味 | Webサイトやソフトウェアに実際に表示される画面を模した画像 |
「デジタルモックアップ」の意味 | 3次元コンピュータグラフィックスとして画面上にデザインを映し出す手法 |
語源 | 「実物大模型を作る」という意味の英単語 “mock-up” |
類義語 | 模型、モック、プロトタイプ |
「モックアップ」はあくまで「模型」であり、中身のシステムは伴っていないことを覚えておきましょう。