「水に流す」の意味とは?使い方から英語や類語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「水に流す」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「水に流す」をざっくり言うと……

意味お互いの間にあったいざこざや気まずさを、なかったことにすること
由来水でけがれを洗い流すことから
類義語帳消しにするなど
対義語火に油を注ぐ、波風を立てる、駆け馬に鞭など
英語訳Let bygones be bygones.(過去は過去。)

「水に流す」の意味をスッキリ理解!

水に流す:お互いの間にあったいざこざや気まずさを、なかったことにすること

「水に流す」の意味を詳しく

「水に流す」とは、お互いの間にあったいざこざや気まずさを、なかったことにするという意味のことわざです。つまり、過去のトラブルなどで悪くなった仲を一度リセットして、再度新しく関係性をはじめることを指します。

条件付きで相手を許すときに「水に流す」と言うこともあります。しかし、多くの場合は無条件で相手を許した場合に使用します。

同じ意味で、「水にする」「水になす」とも言います。

「水に流す」の使い方

「鼻毛を抜く」の使い方の例として、以下のような文が挙げられます。

  1. もし君が駅前のプレミアムメロンパンを買ってきてくれるのであれば、今回のことは水に流そう。
  2. 君は僕に謝ったし、僕は君を許した。過去のことは、きれいさっぱり水に流そうぜ。
  3. お互いに言いたいことはあるだろう。だけど、ケンカしてても始まらない。同じチームなんだから、ここはひとつ、今までのことを全て水に流すのはどうだろうか。

「水に流す」の由来

「水に流す」の由来は、禊(みそぎ)です。禊とは、罪がある人や神事(※1)に参加する人が、川や海の水に浸かって身体を清める行為です。

禊という行為の背景には、「水がけがれを洗い流す」という考え方があります。

この考え方が転じて、過去のいざこざをなかったことにする際にも「水に流す」と表現されるようになりました。

  • 神事(※1):神をまつる行事のこと

「水に流す」の類義語

「水に流す」には以下のような類義語があります。

  • 帳消しにする:互いの損得関係がなくなること

「水に流す」の対義語

「水に流す」には以下のような対義語があります。

  • 火に油を注ぐ:元々勢いがあったものに、さらに勢いをつけること
  • 波風を立てる:面倒ごとを持ち込むこと
  • 駆け馬に鞭(むち):元々勢いがあったものに、さらに勢いをつけること

「水に流す」の英語訳

「水に流す」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Let bygones be bygones.
    (過去は過去。)
  • Clean the slate.
    (過去の出来事を消す。)
  • Wipe the slate clean.
    (過去の出来事を消す。)

“bygones” は “bygone” の複数形です。 “bygone” は名詞で、「過去、過去のいきさつ」という意味です。

まとめ

以上、この記事では「水に流す」について解説しました。

意味お互いの間にあったいざこざや気まずさを、なかったことにすること
由来水でけがれを洗い流すことから
類義語帳消しにするなど
対義語火に油を注ぐ、波風を立てる、駆け馬に鞭など
英語訳Let bygones be bygones.(過去は過去。)

自分と気が合う人もいれば、合わない人もいます。また、自分に迷惑をかける人もいれば、自分が迷惑をかける人もいます。

寛容な気持ちで過去を「水に流す」ことは、社会で生きる上で非常に重要です。