四字熟語「面目躍如(めんもくやくじょ)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「面目躍如(めんもくやくじょ)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「面目躍如」の意味をスッキリ理解!

面目躍如(めんもくやくじょ):その人らしさや実力が発揮されること。また、世間の評価が高まること。

「面目躍如」の意味を詳しく

「面目」は、「顔」を指す言葉です。また、「世間から受ける評価」も表します。一方、「躍如」には「いきいきとする」「勢いをもつ」という意味があります。

つまり、「面目躍如」とは、「本人の実力が発揮されて、いきいきとすること」や「世間から受ける評価が高くなること」なのです。

「面目躍如」は、一般的に「めんもくやくじょ」と読まれますが、「めんぼくやくじょ」と読む場合もあります。ただし、「めんもくやくにょ」「めんぼくやくにょ」と読むのは誤りです。

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「面目躍如」の使い方

一般的に、「面目躍如」は「面目躍如たる」「面目躍如となる」「面目躍如だ」という表現で使われます。

「面目躍如する」などと動詞のようなかたちでは用いませんから、注意が必要です。この点を踏まえて、例文を紹介します。

 

まず、「昨日見た映画の、あのベテラン俳優の演技は面目躍如たるものだった。」という文について考えましょう。俳優としてのキャリアが長い人は、演技が上手ですね。つまり、映画のなかで、この俳優は演技の実力を充分に発揮して活躍していたということです。

ですから、この文で使われる「面目躍如」は、「その人らしさや実力が発揮されて、いきいきとする」という1つ目の意味を満たしていますね。

 

次に、「私の学校の野球部は弱小チームだったので、長らく人気がなかった。しかし、昨年の試合で強豪校のチームに勝ったおかげで、今年は新入部員が増えたので、まさに面目躍如だ。」という文について考えましょう。

弱いチームだと思われていたチームが勝利をおさめたので、評判が良くなり、入部を希望する人も増えたことがわかりますね。したがって、この文で使われる「面目躍如」は、「周囲からの評判が良くなる」という2つ目の意味に当てはまっていることがわかります。

 

それでは、「幼い頃から絵が上手だった彼女は、今年のコンクールで大きな賞をとって画家デビューを果たし、取材が絶えないので面目躍如としている。」という文はどうでしょうか。

昔からもっていた絵の才能がコンクールの審査で認められたということなので、「面目躍如」がもつ「実力が発揮されて生き生きとしている」という1つ目の意味を満たしています。

また、画家としてデビューを果たして話題を呼んでいることから、世間からの評価も高まっていることもわかります。ですから、「面目躍如」の2つ目の意味である「世間からの評価が高まること」も満たしていますね。

つまり、この文は「面目躍如」の2つの意味の両方を含んでいるのです。

 

このことから、「面目躍如」は「その人らしさや実力が発揮されて、いきいきすること」と「世間からの評価が高まること」という2つの意味うち、1つずつを個別に表す場合と、両方を同時にもつ場合があるということがわかります。

「面目躍如」の由来

「面目躍如」のうち、「面目」と「躍如」はそれぞれ異なる由来をもちます。

「面目」の由来

紀元前91年、『史記(しき)』という中国の歴史書が成立しました。中国最古の歴史書で、司馬遷(しばせん)という人物が書きました。

この書物のなかに、項羽(こうう)という人物についての歴史をつづった「項羽本紀」が収録されています。

 

項羽は、楚(そ)という国を率いる武将でした。しかし、楚は漢という国との戦いで不利な状況に追い込まれてしまいます。項羽は、戦いの末に自分の首を自分ではねる決意をします。

この場面で、項羽は「人々に見せる面目がない」と言います。つまり、世間に顔向けできないほどに自分を責めているということです。

このエピソードから、「面目」は「世間に対する姿勢」や「世間からの評判」を表すようになったのです。

「躍如」の由来

紀元前372年から紀元前289年にかけて、中国に孟子(もうし)という思想家がいました。彼は、儒教の開祖である孔子(こうし)の考え方を受け継いで、教育や道徳を重んじる国家を目指そうとしていました。

孟子は、自分の考えを『孟子』という本に記しました。

 

この書物のなかで、「教育するとき、指導者は生徒に学ぶための方法を示すだけにとどめて、答えは示さないようにすることが大切である」と説かれている部分があります。つまり、学習者が主体的に学べるようにすることが、理想的な教育方法なのです。

本文では、そのような指導方法が「躍如」であると表現されています。つまり、理想的な指導方法によって、はじめて指導者の実力が発揮されるということです。

この文で、「躍如」という言葉が初めて使われたとされています。

 

このように、別々の由来をもつ「面目」と「躍如」が後の時代に組み合わさって、「面目躍如」という四字熟語がうまれたのです。

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「面目躍如」の類義語

「面目躍如」には以下のような類義語があります。

  • 面目一新(めんもくいっしん):今まであまり良くなかった評判が、一気に良くなること
  • 名誉挽回(めいよばんかい):一度失った評判を取り戻すこと

どちらの意味も、「面目躍如」の1つ目の意味である「世間からの評判が高まること」と共通していますね。

なお、「面目一新」は、外見や中身が大きく変わることを指す場合もあります。

「面目躍如」の英語訳

「面目躍如」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • entirely characteristic
    (完全に特有の)
  • an effect of bolstering one’s reputation
    (評判が良くなるという結果)

1つ目の英語訳は、「面目躍如」の1つ目の意味である「その人らしさが発揮されること」を表しています。

また、2つ目の英語訳は、「面目躍如」の2つ目の意味である「世間からの評判が高まること」を表しています。

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まとめ

以上、この記事では「面目躍如」について解説しました。

読み方 面目躍如(めんもくやくじょ)
意味 その人らしさや実力が発揮されること。また、世間からの評判が高まること。
由来 「面目」は『史記』に、「躍如」は『孟子』に由来をもつ
類義語 面目一新、名誉挽回
英語訳 entirely characteristic(完全に特有の), an effect of bolstering one’s reputation(評判が良くなるという結果)

「面目躍如」はポジティブな意味をもつ四字熟語ですから、生活のなかで積極的に使ってみましょう。

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