「面倒(めんどう)」と「億劫(おっくう)」はどちらも同じような場面で使われる言葉です。
しかし、実はこの2つの言葉の意味には違いがあるということを知っていますか?この記事は「面倒」と「億劫」の違いについてわかりやすく解説します。
結論:気が進まないかどうかの違い
一方で、「億劫」は面倒で気が進まないことを表す言葉です。
「面倒」をもっと詳しく
「面倒」は『物事を解決するために手間や時間がかかり大変であること』を意味する言葉です。
また、「面倒」は『体裁が悪く見苦しいこと』や『厄介なこと』も表します。
あることを終わらせるために、時間がかかって大変であることを表す言葉ですが、「面倒」なことをやりたいと思うかなどの心情は関係ありません。
なので、「面倒だがやりがいがある。」と使うこともできます。
「面倒」の使い方の例
- 課題を終わらせるのは面倒である。
- リーダーの仕事は面倒だがやりがいがある。
- 引越しの作業はとても面倒だ。
「億劫」をもっと詳しく
「億劫」は『面倒で気が進まない』という意味の言葉です。
「面倒」との大きな違いは「気が進まない」というように心情に注目しているという点で、「億劫」は、「面倒」であるため『やりたくない』ということを強調しています。
そのため、「面倒だがやりがいがある。」と言うことはできますが、「億劫だがやりがいがある。」と言うことはできません。
「億劫」とはもともと仏教用語で、「おっこう」という読みが転じて「おっくう」と読まれるようになりました。
『非常に長い時間』と言う意味の「劫」と、数字の単位の「億」からできた言葉で『一劫の億倍』という意味を持つ言葉です。
ここから転じて『気が遠くなるほど長い時間』『永遠』という意味になり、『考えられないほど時間がかかり面倒である』という意味になりました。
「億劫」の使い方の例
- 雨の中出かけるのはとても億劫だ。
- とても疲れていて喋るのも億劫だ。
- 学校が家から遠いため、通学が億劫である。
- 連休明けは仕事や学校が億劫で仕方がない。
まとめ
以上、この記事では、「面倒」と「億劫」の違いについて解説しました。
- 面倒:物事を解決するために時間と手間がかかること
- 億劫:面倒であるため気が進まず、わずらわしいこと
現在、「面倒」と「億劫」が昔ほどはっきりと使い分けられているわけではありません。
しかし、この2つの言葉を適切に使い分けることで、より自分が思っていることを効果的に表現できます。