「名実一体」の意味とは?使い方から類義語や対義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「名実一体(めいじついったい)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「名実一体」をざっくり言うと……

読み方名実一体(めいじついったい)
意味名目と実体がつりあっていること
類義語名詮自性、名実相応
対義語名存実亡、有名無実
英語訳Names and natures do often agree.

「名実一体」の意味をスッキリ理解!

名実一体(めいじついったい):名目と実体がつりあっていること

「名実一体」の意味を詳しく

「名実一体」は、「名実」と「一体」の 2語から構成されています。

「名実」とは、「名目と実体」、つまり「世間からの見え方と実際の内容」を指す言葉です。たとえば、「名実ともに日本を代表するサッカー選手」と言う場合、日本において人気と実力を兼ね備えたサッカー選手のことを表しています。

「一体」とは、「1つにまとまっていること」を表す言葉です。「チームが一体となって戦う」などのように用います。

以上の 2語が合わさった「名実一体」は、「名目と実体が一致していること」を表します。

「名実一体」の使い方

  1. 全国民が注目している中で優勝を果たした彼は、まさに名実一体のトッププレイヤーだ。
  2. 社会人として仕事をてきぱきとこなす 23歳の息子を見て、名実一体の大人になったものだと嬉しくなった。
①では、全国民が注目するほどの人気に対して、優勝という結果で応える実力があるさまを「名実一体」と表現しています。

②では、20歳を超えて名目上は成人していた息子が、社会人としてきちんと働く姿を見せることで、「名実一体」の大人であることを感じさせた様子が描かれています。

「名実一体」の類義語

名実一体には以下のような類義語があります。

  • 名詮自性(みょうせんじしょう):名前がそのものの性質を表していること
  • 名実相応(めいじつそうおう):名目と実体がつりあっていること

「名詮自性」は仏教に由来する言葉で、「名は自性に詮(とな)う」と訓読できます。「物の名前が性質を表している」という意味です。

「名実一体」の対義語

名実一体には以下のような対義語があります。

  • 名存実亡(めいそんじつぼう):名前だけが残り、実体がなくなること
  • 有名無実(ゆうめいむじつ):名ばかりで、それに見合う実体がないこと

「有名無実」は、それぞれの言葉の意味を履き違えないように注意しましょう。「有名」は「多くの人が知っていること」という意味ではなく、「名目が存在すること、名前が存在すること」という意味です。また、「無実」は「罪がないこと」ではなく「実体がないこと」を指します。

たとえば、「リーダーでありながら自分のことだけを考えるのは有名無実だ」といった使い方があります。名目上はリーダーであるものの、周りが見えないようではリーダーとしての実質が備わっていないということです。

「名実一体」の英語訳

名実一体を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Names and natures do often agree.
    (名実一体である)

まとめ

以上、この記事では「名実一体」について解説しました。

読み方名実一体(めいじついったい)
意味名目と実体がつりあっていること
類義語名詮自性、名実相応
対義語名存実亡、有名無実
英語訳Names and natures do often agree.

名目だけでなく、それに見合う実体を備えられるような人になりたいものですね。ぜひ、「名実一体」の意味や使い方を覚えてみてください。