病院には、多くの種類があります。それぞれが特有の役割を持っており、全く違うものです。
しかし、その差は一般人にはわかりづらく、どのような場合にどの病院に行ったらよいのかわからないこともありますよね。
そこで今回は、中でも差がわかりにくい「整形外科」「形成外科」「美容外科」について、特徴と違いを解説していきます。
結論:担当する症状が違う
「整形外科」は、運動するのに支障があるような症状を治療します。
「形成外科」は、外見に問題がある場合に、それを改善する役割を持っています。
「美容外科」は、より美しい容姿を得るための治療を行います。
「整形外科」とは
整形外科とは、運動するときに使われる体の部分に異変があった場合に、その予防や治療、リハビリテーションを行う分野です。
例えば、体のこのような部位に異変があったときは、整形外科に行くことをお勧めします。
- 骨・関節
- 筋肉
- 靭帯(じんたい)
- 四肢
具体的な症状としては、捻挫や腰痛、関節痛、骨折などがあります。
これらの体の不具合は、様々な方法で対処されます。包帯などを用いた装具療法や、手術療法が代表的です。
また、物理療法・理学療法と呼ばれる方法もあります。温泉などの自然の物から、電気を用いた方法まで、あらゆる物理的なエネルギーを用いて行われる治療法です。これらは主に、リハビリテーションに役立ちます。
「形成外科」とは
形成外科とは、皮膚や体の、見た目や機能を改善するための分野です。この改善によって、患者が社会になじめるようになることが治療の目的です。
したがって、「美しくなりたい」という場合ではなく、「普通に近づきたい」というような場合に、形成外科が適しています。
例として、以下のような治療を行います。
- やけど痕の治療
- 皮膚に近い部分の腫瘍(しゅよう)を取り除く
- 生まれつきの体の形の異常を治す
怪我や病気によるものだけでなく、生まれつきのものも対象です。
「美容外科」とは
美容外科とは、「より美しくなりたい」という患者の望みをかなえ、人生の充実を目指すための分野です。
一般的に言われる「整形」は、この美容外科の担当分野です。
日本では、「自由標榜制」という制度を取り入れています。これは、「他の分野の医師免許を持っていれば、美容外科医として働くことができる」というものです。
この制度があることで、他の分野に比べて美容外科医になるハードルはかなり低くなっています。そのため、手術の失敗例なども多くみられます。美容外科を選ぶときは、情報を集めて、慎重に決めた方がよいでしょう。
まとめ
以上、この記事では「整形外科」「形成外科」「美容外科」の違いについて解説しました。
- 整形外科:骨や関節、筋肉などの怪我の治療を行う
- 形成外科:生まれつきや病気による見た目の悪化を治療する
- 美容外科:より美しくなるために治療する