「肉まん」と「豚まん」の違いとは?関西と関東で違う?呼び方も解説

違いのギモン

積雪が織りなす美しき白銀の世界は、冬しか見ることができません。しかし、魅力的な白は雪だけではありません。そう、例えば、コンビニエンスストアのレジの横にそれはあります。白くて、ふわふわで、アツアツの食べ物がいつでもあなたのことを待っています。

「あんまん」「カレーまん」「ピザまん」、そして「肉まん」と「豚まん」。どれも魅力的で、買うつもりがなくてもついつい買ってしまいます。

 

さて「肉まん」を食べた時、このように思ったことはないでしょうか。
「これって、具材全部豚だよな。豚まんと何が違うんだろう。」

今回は、そんなあなたの疑問を解決するため、「肉まん」と「豚まん」の違いを解説していきます。

結論:「豚まん」は近畿地方の呼び名、「肉まん」はそれ以外の地域での呼び名

「肉まん」も「豚まん」も豚肉を具として使用した「中華まん」の1種です。

「豚まん」は近畿地方を中心に使われる呼び名、「肉まん」はそれ以外の地域を中心に使われる呼び名で、食べ物としての両者はほぼ同じものです。

「肉まん」をもっと詳しく


小麦粉、水、イースト、ベーキングパウダーなどでつくった生地に、肉やあんこ、カレーなどの具材を包み、蒸したものを「中華まん」といいます。中国の伝統的な点心(中華料理の軽食の総称)である「包子(ぱおず)」が元となっています。

「中華まん」の具材として豚肉を使用したものを「肉まん」あるいは「豚まん」といいますが、東日本を中心に定着しているのが「肉まん」です。多くの「肉まん」の具材の100%は豚肉です。

 

しかし、最近ではコンビニエンスストアなどで「肉まん」が近畿地方でも販売されています。そのため、全国的に「肉まん」という呼び方は広まりました。

具材の味付けは、店や商品によって異なりますが、多くの「肉まん」は豚肉に牛肉や鶏肉のエキス・ダシを加えています。

大手コンビニチェーンの「肉まん」

大手コンビニチェーン店で、2018年4月現在発売されている「肉まん」には次のようなものがあります。

  • もちもちジューシー肉まん 112円(税込120円) 熱量:245kcal
  • こだわりの本格肉まん 119円(税込128円)熱量:245kcal

どちらも同じ会社の商品です。この会社で発売されている「中華まん」の中では、どちらも安い部類に入ります。

「豚まん」をもっと詳しく


「中華まん」の具として豚肉を使用したものを「肉まん」あるいは「豚まん」といいますが、近畿地方を中心に定着しているのが「豚まん」です。

関東では、肉というと牛肉、豚肉、鶏肉と複数の種類の肉をイメージします。しかし、近畿地方では肉といえば一般的には牛肉を指します。そのため、近畿地方で「肉まん」という言葉をそのまま理解すると「牛肉の中華まん」となってしまいます。

そのような勘違いを防止するために、近畿地方では「豚まん」という言葉が定着しました。

 

同じ会社や店舗で「肉まん」と「豚まん」を同時に扱う場合には、大きさや具の量、味付けなどを呼び名ごとに変えていることがあります。

「豚まん」によっては、「肉まん」よりも豚肉の量が多く、具材を大きくしている場合があります。また、牛肉や鶏肉のエキスを入れず、より「豚肉感」を強調している場合があります。その場合「豚まん」の方が値段は高くなります。

大手コンビニチェーンの「豚まん」

上記で紹介した「肉まん」と同じ会社の「豚まん」を紹介します。

  • もちもち特製豚まん 167円(税込180円) 熱量:332kcal
  • もっちり生地のこだわり豚まん 158円(税込170円) 熱量:342kcal
  • 北海道産小麦のもっちり道産ホエイ豚まん 167円(税込180円) 熱量:296kcal

 

この店の「豚まん」は「肉まん」の値段に比べると、50円から60円程度高いことが分かります。その分カロリーも高いことから、より具材がたくさん詰まっている、あるいは「豚まん」自体の大きさが大きいということが考えられます。

2つめの「もっちり生地のこだわり豚まん」と3つめの「北海道産小麦のもっちり道産ホエイ豚まん」については「肉まん」では使われていた鶏肉が使われていません。より豚肉の旨味を強調した商品であるといえるでしょう。

まとめ

以上、この記事では、「肉まん」と「豚まん」の違いについて解説しました。

  • 肉まん:近畿以外での「豚肉を具材とした中華まん」の呼称
  • 豚まん:近畿地方での「豚肉を具材とした中華まん」の呼称

「肉まん」と「豚まん」は、「豚肉を具材とした中華まん」という点においては同じです。そのため、同じ食べ物の別の呼び方、と言ってしまっても間違いではないでしょう。

しかし、お店ごとにこだわりを持って「肉まん」や「豚まん」をつくっている場合もあります。同じお店で「肉まん」と「豚まん」が同時に売られていたら、食べ比べてみると面白いかもしれません。