マターの意味とは?日本語における意味や英語の語源を詳しく解説!

言葉

マターとは「➀仕事の担当者➁物質➂問題」という意味です。

ビジネスの分野でまれに使われる言葉ですが、言葉の意味を知る機会はなかなかないですよね。

この記事では、マターの意味や使い方、注意点などを詳しく解説します。

☆「マター」をざっくり言うと……

英語表記マター(matter)
意味➀仕事の担当者➁物質➂問題
語源マターの意味は、「木の幹」という意味のラテン語 “materia”
類義語担当
責任者など

「マター」の意味

マター

➀仕事の担当者
例:この案件は佐藤マターです。

➁物質
例:ダークマターはまだ発見されていない。

➂問題
例:今回のマターについて話し合おう。

それぞれの意味を詳しく見ていきましょう。

意味➀:仕事の担当者

マターはビジネスの分野で、業務やプロジェクトの「担当者」という意味で用いられることが多いです。

また、担当というだけでなく「責任を負う」「決定権を持つ」というニュアンスも含まれます。

つまり、担当者として名前だけ使われている状態ではなく、その業務に関して実際に責任や権利を持っている状態を表すのです。

意味➁:物質

マターは「物質」という意味で使われることもあります。

科学の分野で使われる際は、この意味であることが多いです。

たとえば、「ダークマター」とは、「質量は持つが、光学的に直接観測できない」という定義で考えられた仮説上の物質のことを表します。

意味➂:問題

マターには「問題」という意味もあります。

語源となった英単語にある意味なので、カタカナ語のマターもこの意味を持っていると考えられることがあります。

しかし、実際にマターが問題という意味で使われることは、非常に少ないです。

「マター」の使い方


マターがビジネスの場面で使われる際には、以下のような言葉の後に「〇〇マター」という形で使われます。

  • 人名
  • 役職
  • 部署名

実際の英語訳を見ていきましょう。

  1. その案件は佐藤マターですね。
  2. プロジェクトはIT推進部マターで進められています。
  3. ダークマターが発見されれば、科学は大きく進歩する。

➀の例文では、「ある仕事を佐藤さんが担当している」という意味を表しています。

➁の例文では、「プロジェクトをIT推進部という部署が主導で動かしている」という意味を表しています。

➂のマターは、物質という意味で使われています。

ただし、「物質」という意味のマターが単体で使われることはほとんどありません。

「マター」の語源

マターの語源は、「木の幹」という意味のラテン語 “materia” です。

この “materia” が以下のような意味を持つようになり、英語の “matter” に派生しました。

  1. 素材
  2. 物体
  3. 問題
  4. 物質

“matter”をカタカナで表記したものが、マターになりました。

英語の “matter” には以下のような意味があります。

  1. 問題
  2. 物事
  3. 物質
  4. 重要なこと
“matter” とマターの違い

英語の “matter” は「仕事の責任者」という意味はないので注意が必要です。

英語で「仕事の責任者」を表したい場合は “responsible” という単語を用います。

英語の “matter” の使い方

英語の “matter” は、英語圏で以下のような使い方をされることが多いです。

  • doesn’t really matter
    全く大した問題ではない・へっちゃらだ
  • doesn’t matter
    問題ない
  • don’t matter
    関係ない・重要ではない・どうでもいい

「マター」の類義語

マターには以下のような類義語があります。

  • 担当
    仕事や作業を受け持つこと
  • 責任者
    ある事柄について、その責任を負うべき人
  • 管轄(かんかつ)
    その事柄に対して権限を持つこと
  • 案件
    取り扱いの対象となっている事柄

「マター」の注意点


ビジネスの場でマターという言葉を使う際には、以下のような点にいくつか注意する必要があります。

  • 社外の人や目上の人に使わない
  • 使いすぎると印象が良くない
  • 日本でしか通用しない
  • 責任逃れの印象を与える

それぞれの注意点について詳しく解説します。

注意点➀:社外の人や目上の人に使わない

マターは、社外の人や目上の人に使ってはいけないという注意点があります。

マターは「鈴木マター」のように、人を呼び捨てにして後ろにマターをつけて使う必要があるためです。

社外の人や目上の人を呼び捨てにするのは失礼にあたるので、社内の同僚や部下に対してのみ使うのが安全でしょう。

注意点➁:使いすぎると印象が良くない

マターを使いすぎると、印象が良くないので注意が必要です。

マターは、世間では「意識高い系ワード」だと認識されています。

意識高い系ワードの意味

意識高い系ワードとは、ビジネスの場面で使われるカタカナ語の中でも、あまりメジャーではなく伝わりにくい用語のことです。

日本語で言ったほうが短かったり、伝わりやすかったりするのにも関わらず、意識の高いビジネスマンがあえて使用する言葉を表すことが多いです。

そのため、マターを多用することで周りの人が不愉快に思ったり、小ばかにしたりマイナスの印象を持たれる可能性があるのです。

注意点➂:日本でしか通用しない

カタカナ語のマターは日本でしか通用しないので注意が必要です。

英語の “matter” には、「責任者」や「担当者」という意味はないのです。

また、日本でもマターを使う文化のない環境では、意味が通じないこともあります。

注意点➃:責任逃れの印象を与える

マターは「それは○○のマターです」「○○マターなので」という表現で使われることが多いです。

ただし、このような発言をしすぎると、言外に「私の責任ではない」というような責任逃れの印象を与えることがあるため、注意が必要です。

「マター」のまとめ

以上、この記事ではマターについて解説しました。

英語表記マター(matter)
意味➀仕事の担当者➁物質➂問題
語源マターの意味は、「木の幹」という意味のラテン語 “materia”
類義語担当
責任者など

マターを使う際には、使い方に注意が必要です。

この機会に、使い方をマスターしましょう。