「邁進」と「精進」の違いとは?意味から類語や使い方まで解説

違いのギモン

ビジネスシーンでよく使われている「邁進」と「精進」ですが、みなさんはこの2つの言葉をしっかり使い分けられていますか?

なんとなく雰囲気で使い分けているのではないでしょうか。

この記事ではそんな「邁進」と「精進」の違いをわかりやすく解説していきます。

結論:「邁進」は突き進むこと、「精進」は努力すること

「邁進」とは、恐れることなく突き進むことを指します。一方で「精進」は、一生懸命に努力することを指します。
かなり似た意味の2つの言葉ですが、突き進むことに焦点を当てるか、努力することに焦点を当てるかで使い分けられています。

「邁進」をもっと詳しく

「邁進」とは、目標に向かってまっすぐに突き進むことを指します。

「邁」も「進」もそれぞれ「進む」というニュアンスを含んでいる漢字ですので、「邁進」は「迷いなく突き進む」や「目標に向かって突き進む」といった意味になります。

「邁進」の使い方の例

  1. まだまだ未熟者ではありますが、日々邁進していく所存です。
  2. 少しでも部の力になれるよう、邁進して参ります。

このように、「邁進」はビジネスシーンや堅い文章で用いられることがほとんどです。上司など周囲の人に対し、熱意や謙虚さを伝えることができる重要なフレーズとなっています。

「邁進」の類義語

「邁進」の類義語には以下のようなものがあります。

類義語意味
驀進(ばくしん)まっしぐらに進むこと
突進目標に向かってまっすぐ進むこと
猪突猛進目標に対して向こう見ずに突き進むこと
前進前に進むこと、物事がいい方向に進むこと
一目散脇目も振らず突き進むこと
専心一途に努力すること
専念一つのことに心を集中すること
勇往邁進目標に向かって突き進んで前進すること

このように、「邁進」はさまざまなフレーズに言い換えられます。
特に「勇往邁進」は「邁進」を含んだ四字熟語であるため、ぜひ覚えてみてください。

「精進」をもっと詳しく

「精進」とは、目標に向かって精神を集中させ、一生懸命に努力することです。

「精」は「念入りに手を加える」という意味ですので、「精進」で「念入りに手を加えて前に進んでいく」といったニュアンスになります。

 

また、「精進」には仏教における意味もあります。

仏教における「精進」
  1. ひたすら仏道修行に励むこと
  2. 心身を清め、行いを慎むこと
  3. 肉食せずに採食すること
③の意味で使われている例として、「精進料理」があります。「精進料理」とは、殺生や煩悩を避けることを目的として作られるものです。野菜や豆を中心に作られ、肉は一切使われません。

「精進」の使い方の例

  1. いち早く社の一員になれるよう、精進して参ります。
  2. 精進していきなさい。

「精進」も「邁進」と同様、ビジネスシーンなどで多用されます。

前にも述べたとおり、「邁進」は「突き進む」ことを強調したいときに、「精進」は「懸命な努力」を強調したいときに使う、といった風に使い分けましょう。

「精進」の類義語

「精進」には以下のような類義語があります。

類義語意味
一生懸命命がけで物事に取り組むこと
精一杯持っている力を全て出し切る
誠心誠意真心を持って物事に取り組むこと
努力目標のために力を尽くすこと
熱中物事に心を集中すること
奮励気力を奮いおこして、一心に努め励むこと
尽力力を尽くすこと

このように、「精進」も多くの類義語があります。

まとめ

以上、この記事では、「邁進」と「精進」の違いについて解説しました。

  • 邁進:目標に向かってまっすぐに突き進むこと
  • 精進:目標に向かって一生懸命に努力すること
みなさん、「邁進」と「精進」の違いはわかりましたか?

どちらも似たような場面で使うことができますが、「突き進んでいくこと」と「1つのことに集中して努力すること」のどちらをアピールしたいかによって使い分けていきましょう。