チーママとは「クラブなどにおいてNo.2に位置するホステス」のことです。
チーママという言葉は、あまり聞きなじみはないかもしれません。
しかし、知らず知らずのうちにみなさんもチーママに会ったことがあるかもしれませんよ。
今回は、そんなチーママの意味や仕事内容について解説します。
☆「チーママ」をざっくり言うと……
意味 | クラブなどにおいてNo.2に位置するホステス |
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語源 | 小ママ |
類義語 | 若女将 商売女 夜の蝶など |
「チーママ」の意味
クラブなどにおいてNo.2に位置するホステス
チーママとは、クラブなどにおいてNo.2に位置するホステスのことです。
クラブとは、ホステスという女性がお酒をふるまってくれるお店のことです。
クラブの女主人のことをママと呼びます。
チーママは、クラブの中でそのママに次ぐ立場の女性であるため、クラブの中でも高い権力をもつ女性です。
また、チーママは2人以上いることもあります。
加えて、チーママの平均年齢は30代~40代が多いです。
さらに、チーママの平均収入は、立地などによって変わるものの、高収入なところでは月収40万ほどになることもあります。
なお、ホステスの出世コースはホステス→チーママ→ママになっています。
チーママの仕事
チーママは、クラブの中でもスタッフさんとママを繋ぐ役割を担うことが多いです。
チーママの仕事としては、以下のようなものがあります。
- お客さんへの接客
- スタッフの配置調整
- スタッフの出勤調整
お客さんへの接客
チーママはクラブ内でもNo.2の立ち位置ですが、完全に裏方に回るわけではなく、実際の接客も行うケースが多いです。
実際にお客さんと交流をしながらお酒を飲み、共に過ごす時間を楽しみます。
スタッフの配置調整
ここでいう配置とは、お客さんに対してのスタッフのつけ方を指します。
お客さんには一人ひとりタイプがあり、その人にあったスタッフさんをつけることで、お店・お客さん双方にメリットが生じます。
そのためお客さんに対し適切なスタッフをつけることはとても重要であり、No.2であるチーママの手腕が必要となるケースが多いです。
スタッフの出勤調整
チーママの仕事は上記のものだけでなく、裏方的な役割を担うケースも見られます。
それぞれのスタッフの出勤を調整することにより、クラブが円滑に回るようにしていくのです。
このように、チーママの仕事には表に出て実際にお客さんと接する仕事から裏方的な役割まで、幅広いものがあります。
「チーママ」で大事なこと
チーママとして働くにあたっては、大事なことがいくつかあります。
チーママにおいて重要なことは、以下の通りです。
- ママと良好な関係を保つ
- 今まで以上に人間関係を大事にする
- 私情で行動するのではなく、お店のことを考える
- お店で働く女の子に対し、考えを一方的に押し付けない
当たり前のことに思えるかもしれませんが、こうしたことが非常に重要となります。
「チーママ」の使い方
チーママは役職を指す言葉のため、「リーダー」や「店長」などといった言葉と同様に使われることが多いです。
チーママを使った例文としては、以下のようなものがあります。
- 今日はチーママの機嫌が良いため、働くのが楽だ。
- テンションが高いチーママを見ていると、こちらまで元気になってくる。
- チーママの仕事は業務量が多くて大変だ。
「チーママ」の語源
「小」という漢字は、「小さい」と表記した場合「ちい」と読みます。
そのため、「小ママ」は「チーママ」と読まれるようになったのです。
小ママとは言葉通り「小さいママ」という意味で、ママに次ぐ2番手であるチーママの特徴をよく表しています。
チーママの「ママ」とは
チーママの「ママ」の語源には、以下の2つの説があります。
②“madam”(女主人)が語源であるという説
それぞれについて、以下でもう少し詳しく説明します。
“mom”(母親)が語源であるという説
チーママの「ママ」の語源に関する1つ目の説は、「“mom”(母親)が語源である」というものです。
英語で “mom” はフランクな場面で使われる表現であり、年齢を問わず母親に対して使うことができます。
クラブのママが母親のように何でも話せる存在になることから、 “mom” を元としてママと呼ばれるようになったのではないかと考えられているのです。
“madam”(女主人)が語源であるという説
チーママの「ママ」の語源に関する2つ目の説は、「“madam”(女主人)が語源である」というものです。
“madam” は、立場が上の女性に対して呼びかけるときに使われる言葉です。
相手に対して敬意を示したうえで呼ぶことができるため、 “madam” が変化してママになったのではないかとも考えられているのです。
「チーママ」の類義語
チーママには以下のような類義語があります。
- 若女将
旅館で女将修行をしている人のこと - 商売女
芸者など、客のもてなしを仕事とする女性 - 夜の蝶
バーなどで客をもてなす女性を、美しい蝶にたとえた言葉 - オーママ
誰かに雇われたママではないことを表す言葉 - 雇われママ
オーナーにママとして雇われた女性のこと
それぞれの類義語について、以下で解説します。
若女将について
若女将とは、旅館で女将修行をしている人のことです。
女将は、旅館の責任者として、以下のように様々な仕事を担当します。
- お客様のお出迎え
- お客様のお見送り
- 宴会のもてなし
- 経営・運営管理などの裏方業務
チーママと若女将の違いは、関わる店舗の種類です。
チーママはクラブやスナックにおいてNo.2である一方、若女将は旅館でNo.2となることがあるのです。
大女将とは
また、若女将とは別に「大女将」と呼ばれる人がいます。
大女将とは、その旅館のトップや、先代の女将を指す言葉です。
商売女について
商売女とは、芸者など客のもてなしを仕事とする女性のことです。
芸者とは、舞踊や音楽によって宴会を盛り上げ、客をもてなす女性のことであり、かつての日本で広く人気を獲得していました。
チーママと商売女の違いは、①権力があるのかどうか②活動する時代が挙げられます。
チーママはNo.2という権力をもっていますが、商売女は特別な地位をもっていません。
また、商売女がかつての日本に多く存在していたのに対し、チーママは現代の日本で数多く存在しています。
夜の蝶について
夜の蝶とは、バーなどで客をもてなす女性を、美しい蝶にたとえた言葉です。
バーやスナックで働く女性がきらびやかな格好をしていることが多いことから、その華やかさをほめたたえる言葉として夜の蝶があります。
チーママと夜の蝶の違いとしては、権力があるかないかが挙げられます。
チーママはNo.2という権力をもっていますが、夜の蝶は全員がそのような権力をもっている訳ではありません。
オーママについて
オーママとは、誰かに雇われたママではないことを表す言葉です。
オーママの「オー」とは「オーナー」のことで、「自分でその店を持っている」ことを表します
チーママの由来が「小ママ(ちいまま)」のため、オーママの「オー」を「大きい」と勘違いする人がいますが、これは誤りです。
雇われママについて
雇われママとは、オーナーに雇われているママのことです。
通常は、ママが勤めているお店の経営権も所持していますが、たまにママ以外の人がお店の経営権をもっていることがあります。
ママ以外の人が経営権を持っている際に、お店にいるママのことを、雇われママと呼びます。
「チーママ」のまとめ
以上、この記事ではチーママについて解説しました。
意味 | クラブなどにおいてNo.2に位置するホステス |
---|---|
語源 | 小ママ |
類義語 | 若女将 商売女 夜の蝶など |
このように、チーママとはクラブなどでNo.2に位置する女性を表す言葉です。
使う機会が少ない言葉かもしれませんが、意味や使い方をしっかりと覚えておきましょう。