今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「リベラル」です。
「リベラル」の意味、使い方、類義語、対義語についてわかりやすく解説します。
☆「リベラル」をざっくり言うと……
英語表記 | リベラル(liberal) |
---|---|
意味 | 政治的に穏健な革新を目指す立場、因習などにとらわれないさま |
類義語 | フリーダム、リバティ |
対義語 | コンサバ |
「リベラル」の意味をスッキリ理解!
「リベラル」の意味を詳しく
「リベラル」とは、「政治的に穏健な革新を目指す立場、因習などにとらわれないさま」を指します。
元々、「リベラル」は英語で「自由な」「気前がよい」という意味を持っています。政治用語として用いられるようになり、上記の意味で使用されています。
二つの意味を以下で詳しく解説します。
「政治的に穏健な革新を目指す立場」の意味を詳しく解説
「政治的に穏健な革新を目指す立場」である「リベラル」は、自由主義と言います。このような考えを持っている人々はリベラル派と呼ばれます。
「政治的に穏健な革新を目指す立場」は現体制に反対の立場と理解できますが、真逆の立場を取るとは限りません。日本の例で解説します。
現在の日本は資本主義を掲げています。資本主義の反対の立場は社会主義ですが、リベラル派は必ずしも社会主義を主張するわけではありません。むしろ、資本主義には賛成しつつ、与党の政策などに反対することが多いです。これが「穏やかな革新」と表現されています。
反対の社会主義を掲げる人々は、保守派の右派に対して左派と呼ばれます。左派は「急進的な革新」を望んでいると言えるでしょう。
「因習などにとらわれないさま」の意味を詳しく解説
政治に限定されず、現体制やしきたりからの脱却という広い意味を持っています。「因習」とは「古いしきたり」という意味で、そのしきたりが悪いものだというニュアンスを含んでいます。
「リベラル」の本来の「自由」という意味に近いニュアンスを持っています。
たとえば、スーツ着用が当たり前である会社において、私服での通勤を勧めた部署は、リベラルな部署と言えます。
「リベラル」の使い方
- この高校に進学した理由は、頭髪規制がないリベラルな校風にあこがれたからだ。
- 大学生になり政治に興味がでてきたため、リベラル派の政党の手伝いをしている。
- 村では禁忌とされてきたことを平気でやってしまうリベラルな若者が増えている。
上の例文のように、政治のポリシーを説明する場合や、自由でとらわれないことを表す場合に使用されます。
①は「他の一般的な校風にとらわれないさま」という意味で「リベラル」が用いられています。
②の「リベラル」は「政治的に穏健な革新を目指す立場」を指します。
③の「リベラル」は「村の因習などにとらわれないさま」を意味します。
「リベラル」の類義語
「リベラル」には以下のような類義語があります。
- フリーダム:自由、自由自在
- リバティ:勝ち取った自由
自由というニュアンスは共通していますが、政治的意味を持つのは「リベラル」のみです。
「リベラル」の対義語
「リベラル」の対義語として「コンサバ」があります。
「コンサバ」は「保守的な様子」という意味です。古くからの習慣などを尊重し、改革に反対することを「保守的」と言います。
英語の”conservative”(コンサバティブ)を略して「コンサバ」となりました。
まとめ
以上、この記事では「リベラル」について解説しました。
英語表記 | リベラル(liberal) |
---|---|
意味 | 政治的に穏健な革新を目指す立場、因習などにとらわれないさま |
類義語 | フリーダム、リバティ |
対義語 | コンサバ |
元々は「自由」を指す言葉でしたが、古い体制からの脱却というニュアンスで使われています。
「リベラル」は一般に政治思想を指すことが多い言葉です。最近は、単に反対の立場であれば、「リベラル」と表現することも増えています。ただ、その意味で使う際も政治思想から派生した意味だということを忘れずに、誤解を生まないようにしましょう。