故事成語「既往は咎めず」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、「故事成語」の「既往は咎めず(きおうはとがめず)」です。

言葉の意味、使い方、由来、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

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「既往は咎めず」の意味をスッキリ理解!

既往は咎めず(きおうはとがめず):過ぎ去ってしまったことを咎めても意味がない。それよりも、将来のことを考えるべきだということ。

「既往は咎めず」の意味を詳しく

「既往は咎めず」とは、「過去のことを後悔するよりも、未来のことについて考えるべき」という意味を表す「故事成語」です。

文中の「既往(きおう)」とは、すでに過ぎ去ってしまった出来事のことを指します。

 

「既往は咎めず」という故事成語は、一見すると「過去のことを責めない」という意味のみを捉えがちです。

しかし、正確には「過去のことを責めない+未来のことについて考えるべき」という2つの意味があるので注意が必要です。

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「既往は咎めず」の使い方

「既往は咎めず」は、「過去の失敗を責めずに、この後どうするかを考えるべき」という意味を持っています。

具体的には、以下のように使います。

  1. 父の大事な茶碗を割ってしまった。しかし、父は既往は咎めずの姿勢で私に接した。
  2. 部下が失敗したときには、既往は咎めずの精神で話し合うことが必要だ。
  3. 今年、私たちのチームが勝てたのは、去年敗北したときに既往は咎めなかったからだ。

「既往は咎めず」の由来

「既往は咎めず」という故事成語の由来は、『論語|八佾(はちいつ)』です。

『論語|八佾(はちいつ)』には「成事は説かず、遂事は諌めず、既往は咎めず」とあり、具体的なエピソードは以下の通りです。

 

『論語|八佾(はちいつ)』

あるとき、孔子の弟子である宰我(さいが)が、主君からの質問に対して嘘をついて回答しました。

それを隣で見ていた孔子が、「嘘をつくのは悪いことだが、やってしまったことは仕方がない。それよりも、今後同じようなことをしないように気をつけなさい。」と宰我に言いました。

 

上記の孔子のセリフが、原文では「成事は説かず、遂事は諌めず、既往は咎めず」となっています。

なお、それぞれの節の意味は以下の通りです。

 

成事(せいじ)は説かず:できてしまったことには、口を出すことはできない

遂事(すいじ)は諌めず:やってしまったことには、諫言することはできない

既往(きおう)は咎めず:過ぎてしまった出来事には、今さら何をしても意味がない

 

実は、「成事」「遂事」「既往」の三語はほぼ同じ意味の言葉です。

つまり、この「成事は説かず、遂事は諌めず、既往は咎めず」とは、「過去のことよりも未来のことを考えよ」という教訓を三度にわたって説いていることになります。

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「既往は咎めず」の類義語

「既往は咎めず」には以下のような類義語があります。

  • 既往不咎(きおうふきゅう)
  • 成事(せいじ)は説かず
  • 遂事(すいじ)は諌めず
  • 過去は過去
  • 過去のことは水に流そう

 

現代でも、「既往は咎めず」と同じ意味合いを持つ「過去のことは水に流そう」はよく使われます。

ジャンプやマガジンなどのスポーツ漫画を読んでいると、「過去のことをくよくよ考えるよりも、これからのことをみんなで話し合おう!」といったセリフを見かけますね。

「既往は咎めず」の対義語

「既往は咎めず」には以下のような対義語があります。

  • 古傷は痛み易い(ふるきずはいたみやすい)
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「既往は咎めず」の英語訳

「既往は咎めず」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Let bygones be bygones.
    (過去の出来事は水に流そう)

まとめ

以上、この記事では「既往は咎めず(きおうはとがめず)」について解説しました。

読み方既往は咎めず(きおうはとがめず)
意味過ぎ去ってしまったことを咎めても意味がない。それよりも、将来のことを考えるべきだということ。
由来『論語|八佾(はちいつ)』
類義語既往不咎(きおうふきゅう)、成事(せいじ)は説かず、遂事(すいじ)は諌めず
対義語古傷は痛み易い(ふるきずはいたみやすい)
英語訳Let bygones be bygones. (過去の出来事は水に流そう)

過去の失敗を反省するのはいいことですが、過度に責めるのは悪いことです。

あなたの身の回りの人が何かしらの失敗をしてしまったときには、既往は咎めずの姿勢で話し合ってみてください。

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